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オミクロンとクレージーキャッツ

ハナ肇とクレージーキャッツの2枚目のシングルに『五万節』というのがあります。これも例によって青島幸男・萩原哲晶のコンビによる曲です。

この歌はよく言う「5万とある」という誇張表現を借りてきて、パチンコで獲ったピース(若い人は知らないでしょうが、煙草の銘柄です)が5万箱とか、野球で打ったホームランが5万本だなどと大ぼらを吹く歌です。

全国のコロナの新規陽性者数を見ていて、この歌を思い出しました。ついに『五万節』のレベルまで来たのか、と。

5万って、ホラや誇張の象徴じゃなかったんすか。

青島幸男はこのコミックソングの最後を「サバ云うな このヤロー」という歌詞で締めています。僕も言えるものならそう言いたい気分です。でも、言えません。本当に5万なんですから。

この歌は1番も2番も3番も「学校出てから10余年 今じゃ〇〇の△□」という歌詞で始まります。この歌のように楽しく昔を振り返れる時代は、一体いつになったら来るのでしょうか。

♫ ♪ ♬ ♫ ♬ ♪ ♫

ちなみに、さすがに僕もクレージーキャッツの曲はリアルタイムではほとんど知りません。僕がある時期から遡って彼らのレパートリーを収集し始めたのは大滝詠一の影響です。

大滝詠一はシンガーとして、ソングライターとして、プロデューサーとして数々の仕事を残していますが、忘れていけないのは音楽評論家、と言うか、語り部としての役割であり、能力です。

それは間違いなくプロデューサーとしての目利きに繋がっているのですが、大滝詠一がクレージーキャッツを再評価し、キング・トーンズを復活させたのは彼の大きな功績だと思います。

彼が1975年に発表した2枚目のスタジオ・ソロ・アルバム『NIAGARA MOON』では、A面最後の『君に夢中』でキング・トーンズをアカペラのバック・コーラスで起用し、その1曲前の『楽しい夜更し』には、

真夜中の Disc Jockey
特集は Crazy Cats

『楽しい夜更し』大瀧詠一作詞・作曲 1975年

という歌詞があります。

クレイジーキャッツについては、スチャダラパーによる再評価も大きな要素でしたね。

スチャダラパーの「スチャダラ」は、往年の TVコメディ『スチャラカ社員』(ミヤコ蝶々、横山エンタツ他出演)の「スチャラカ」とクレイジーキャッツの『スーダラ節』の「スーダラ」を合せた造語なのだそうです。

余計なこといろいろ書いてすみません。

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