散ることの美
花とは、咲くによりて面白く、散るによりてめづらしきなり(『拾玉得花』世阿弥)
散って咲くのか、咲いて散るのか。
いずれにしても、咲くことばかり考えて、散ることを考えていないことが多いのではないか?
咲きっぱなしの花はあり得ないのと同様に、芸もいつまでも同じというわけにはいかない。
巨匠といわれる芸術家は一作ごとに死んだからこそ、傑作を世に問うて評価されてきた。すぐに評価されるとは限らない。時間差はあるかもしれないけれど。
散ることに心ひかれる心を持つものは、刷新された心でもって創作に取りかかるだろう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?