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【図解1819~1823】「自動販売機」のビジネスモデル(#妄想ビジネスモデル 2)

最近、身の回りのもののビジネスモデルを図解化して思考実験(妄想)を楽しんでいます。

実利的な面はさておき、頭の体操としてはこれも面白いと思うので、せっかくなので「妄想ビジネスモデル」というシリーズでご紹介していこうと思います(妄想の設定上、このシリーズはスライド形式もビジネス寄りになっています)。

なおこのシリーズの内容はあくまでも思考実験(妄想)で内容の正確性は未保証ですので、その点をご了承の上お楽しみください。

ビジネスモデル
当該ビジネスが、誰に(Who)、何を(What)、どうやって(How)、付加価値を提供し、収益を得るのかが盛り込まれたビジネスの仕組み。

NRI ビジネスモデル | 用語解説

第2回は「自動販売機のビジネスモデル」について考えてみました。


「自動販売機」のビジネスモデル(基本形)

【交換型】自動販売機は、仕入先から仕入れた商品を利用者に売って対価を得る「小売モデル」が基本になる。


第2回は先日散歩中に公園の自動販売機でスポーツドリンクを買った経験から、「自動販売機のビジネスモデル」について考えてみました。


自動販売機のビジネスモデルは"仕入れて売る"「小売モデル」ですね(ここでは場所貸しではなく自分が自販機オーナーの場合を想定しています)。

小売モデル
商品を自社では作らず、仕入れて売るモデル。デパートやスーパーマーケット、コンビニ、インターネット通販などはいずれもこのモデル。商品による差別化が難しいため「いかに顧客とつながるか」が重要

今回の私の例なら

  • お店(自販機):スポーツドリンクを仕入れ、提供する

  • お客(私):スポーツドリンクの対価としてお金を払う

というように、「仕入れた商品とお金」を交換しています。


発展形

発展形1 期限切れ間近製品の0円仕入れ

発展形として、期限切れ間近の飲料をタダ(0円)で仕入れ、格安販売するという「小売モデルの追加」が考えられます(確か以前テレビで似た形式をやっていました)。

賞味期限の管理や商品交換の手間などは増えてしまいますが、その分「あそこの自販機は安い商品がある」という集客効果もある程度期待できるかもしれません。

また、廃棄される飲料が減るのは地球環境的にも望ましいですし、仕入元Bにとっても廃棄にかかるコストを削減できるなど、多くの関係者にメリットを提供できます。


発展形2 自社期限切れ間近製品の格安販売

発展形1の「期限切れ間近商品の格安販売」というコンセプトを自社に応用したもの。

自社がある程度大きく、まとまった数の期限切れ間近商品がでる場合、それを集めて格安販売する、という発展形が考えられます。

なおこの場合は期限切れ間近商品は自社内での移動のみのため、発展形1と比べると「仕入元B」がなくなっています。

元の商品は仕入れているため呼び方は悩ましいですが、廃棄予定だった製品の有効利用ということを考慮し、自社で製造したものを販売する「シンプル物販モデル」としました。

根本的に期限切れ間近商品が少なくなるように仕入れ調整をすべき、という話ではありますが、妄想としては面白いですね。


発展形3 継続モデルへの変更

自社の自販機なら1日1本自由に購入可能、という"飲み物のサブスク"にして「継続モデル」へ変更する、というアイデアもあります。

この方法だと安定的・継続的な売上が見込めるほか、「自販機があったけど、もう少し歩いてサブスクが使える"いつもの自販機"を探してみるか」と自社の自販機全体を使用する動機づけにもなりそうです。

ちなみに今調べてみたら、コカ・コーラの自販機などではアプリを使って「飲み物のサブスク」をやっているようですね。


発展形4 テスト商品の反応レポートの販売

最後の4つ目は少しひねって「テスト商品の反応レポートの販売」を考えてみました。

仕入先から通常の商品とともに本格販売前のテスト商品を仕入れ(テスト商品は試供品扱いで無料と想定)、それを自販機内の一部スペースで販売します。

テスト商品を買って本体付属のQRコード等からアンケートに回答してくれた購入者には、お礼として電子マネーのポイント等を還元。

そして自社はアンケート結果をまとめたレポートを作成し、それを仕入先に納入してレポート代金を得る、というモデルです。

大元のアイデアは『ピクト図解』の「居酒屋で試供品を提供し、アンケートのレポートを販売する」というものを参考にしましたが、自販機という性質上、最初から値段を安くすると「買い逃げ」が出来てしまうため、「アンケート購入時にポイント還元」という形にアレンジしました。


以上、4つほど発展形を考えてみました。「こういう発展形もありそう!」というものがあったらぜひコメントで教えてくださいね。



ということで、第2回「自動販売機」のビジネスモデルでした。

ビジネスモデルを表現する方法はいくつか種類があるのですが、私はシンプルで拡張性が高く、発展形を考えやすい『ピクト図解』(板橋悟著)形式を愛用しています。

自分がお金を払った時にはそこには必ず何かしらのビジネスモデルがありますし、もっと言えばお金を払っていなくても価値を得た時にはそこには隠れたビジネスモデルがあるはずなので、そういう「身近な隠れたビジネスモデル」も図解にして紹介していければと思っています。

また、日常をそういう目で眺めていると多くのお店の基本的なビジネスモデルは似通っていることに気づきます(たとえばデパートのお店はほとんどが「小売モデル」でしょう)。

なので、そのお店の基本形のビジネスモデル(幹)はしっかり押さえつつ、一歩観察を進めてそのお店独自の工夫を探したり、様々なビジネスモデル追加の妄想をしたりしていきたいと思っています。

みなさんも紹介した図解を参考にしつつ、身近にあるビジネスモデルをぜひ図解にしてみてくださいね。


●関連リンク

・図解の説明→図解パターンの説明と使用例

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