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宮脇咲良さんは哲学者だ

KPOPの人気グループ、Le Sserafim(ルセラフィム)の宮脇咲良さんの動画を見た。宮脇さんがWeverse(韓国のファンコミュニティプラットフォーム)のライブで、悩み相談に答えるというものだった。

その中で、印象深いことを宮脇さんが言っていた。それは、「選択したことを後から間違ってなかったんだと思えるようにしていく」という話だ。

まず相談者さんは、

「自分の選択に自信が持てないときはどうすればいいですか。(学校を)卒業したあとの進路を妥協して決めてしまい、このまま進むのが怖いです。将来に対する不安が大きいので、勇気をください。」

というようなことを尋ねている。

それに対して宮脇さんは、このように返答する。

「人生においては選択するときが重要なんじゃなくて、その選択が正しかったって思えるように、するのが大事なんじゃないかって思う。正直なにを選択しても後悔するものは後悔するし、しんどいものはしんどい。だけど、その選択が間違ってなかったんだって思えるように、選択した後にがんばる。選択した後に努力を重ねるというのが、たぶん大事なんじゃないかなって思います。」

(※宮脇さんの発言を、文章化するために少しだけ改変しています)

なんていいことをおっしゃるのだろうか。僕は宮脇さんと同世代なのだが、とても同じくらいの年月を歩んできたとは思えない。

ぼくも、自分の選択に自信が持てなかったりする。しかし、選択した事実は取り消せない。だからこそ、後からその選択を正しかったと思えるようにがんばるべきだ。宮脇さんにそう励まされた。

ところで、この話から連想したのは、デカルトだ。彼は『方法序説』で、「実践に関しては、一度決めたあとは確固果断でなければならない」ということを言っている。

自分の行動において、できるかぎり確固として果断であり、どんなに疑わしい意見でも、一度それに決めた以上は、きわめて確実な意見であるときに劣らず、一貫して従うことだった。

岩波文庫、谷川多佳子訳、p.36

たとえ、その行動を選択した理由があいまいだったとしても、一度決めたのなら、もはや正しい判断なのだとみなす。そうすることによって、やってしまったことを後になって悪かったとする後悔や不安から、解放される。デカルトはそう言っている。

宮脇さんは、400年前の大哲学者と同じようなことを言っているのだ。もはや哲学者と言ってもいいのではないか。同世代として尊敬するし、より応援させていただきたい。

以下のリンクから、その動画が見れる。(簡単な会員登録が必要)
11分50秒くらいから、上記のお悩み相談が始まる。ぜひご覧いただきたい。

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