湘南へ行って、商標を調べた話
東京から近い、潮風を浴びられるスポット
海はいいですね。
海水浴シーズンか否かに関わらず、砂浜を歩くと心地いいです。
東京から近い海岸といえば、湘南エリアでしょう。
実は「湘南」は正式な住所名ではなく、範囲は曖昧です。
一般に湘南とされているエリアは、茅ヶ崎市から藤沢市までの湾岸部です。
江ノ島や烏帽子岩が見えるエリアでもあります。
広辞苑ではより広く、大磯町から葉山町までが含まれるとされています。
「湘南」を含む文字のみの登録商標は少ない
「湘南」を含む登録商標を調べてみました。
指定商品「ビール」について「湘南ビール」(登録第4234353号・ロゴ化されている)、指定役務「大学における教授」について「湘南工科大学」(登録第3032227号)など、多数の登録商標があります。
しかし、ロゴ化された商標や法人名でない、単なる文字の商標だけに限ると、少数です。
「湘南餃子」という文字の登録商標(登録第6317299号)がありますが、指定商品は「餃子」ではありません。
唯一、指定商品「コーヒー」について「湘南珈琲」(登録第5800800号)が登録されています。ただし、ロゴ化とまでは行かないものの、特徴的なフォント(強めの明朝体?)の商標と言えます。
なぜ登録になりにくいのか
「湘南」は、なぜ文字商標では登録されにくいのでしょうか。
理由は、「地名+商品・サービスの一般的な名称(普通名称)」は、登録を認めると弊害が大きいからです。
弊害は、以下の2つの観点から考えられます。
1 「地名+普通名称」(例えば「しらす」について「湘南しらす」)は、皆が使いたい名称なので、ひとりに独占させるべきではない。
また、既に多くの人が使用している傾向にあるので、誰のブランドかが分かりにくい。
2 「地名+普通名称」(例えば「しらす」について「湘南しらす」)は、湘南以外で水揚げされたしらすに使用すると品質誤認を招くおそれがある。
ただし、例外が認められて登録される場合があります。
上記1については、「地名+普通名称」(例えば「しらす」について「湘南しらす」)が著名になり、誰のブランドかが知られた場合です。
上記2については、指定商品を事実に近い表現(例えば「しらす」でなく「神奈川県藤沢市で水揚げされたしらす」)にした場合です。
まとめ
海は動きを眺め、波音を聞いて、歩いて砂を踏んで、潮の香りを嗅いで、楽しむことができます。
五感が刺激されます。
私は特に理論の世界に浸っているので、海を五感で楽しむと、気分が変わります。
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