【旅行記】函館⇔大間 フェリーでマグロを食べに行く①
旅の基本情報
日程:2023年06月04日(日)
目的:まぐろ&本州最北端
函館からフェリーで日帰り
ひとり旅
フェリーで大間へ
函館フェリーターミナル
大間にまぐろを食べに行くと決めたのは出発の前日だった。
いや、一週間前くらいから「これはもしかして行けるのでは…?」と思っていたのだが、続く体調不良の心配から踏ん切りがつかず決められないでいたのだ。
土曜の午後に函館に入り、ホテルで休憩を取りつつフェリーを電話予約。直前すぎて席がなかったらどうしようと心配していたが、すんなりと予約できた。
初めてのフェリー。大型の船はどの港からも乗ったことがない。
JR函館駅そばに停泊する連絡船「摩周丸」や横浜の「氷川丸」の中を見学したことはあるが、動く船は初めてである。
当日は早目に出発し、JR函館駅から車で30分ほど離れた場所にあるフェリーターミナルへ余裕の到着。
チケットの発行を済ませて船着き場の方に出ると、小さな広場からこの街の象徴である函館山が見えた。
ハート越しの函館山。思わず写真に撮りたくなる風景に出航前からテンションは爆上がりである。
ハートの中央には鐘が下がっていて誰かが鳴らすのを待っていたが、人はまばらで皆遠巻きにしており誰も鳴らそうとする気配はない。
誰か鳴らさないかなとしばらく待っていると、老夫婦がやってきて、お爺さんの方がカラコロと音を確かめていた。お婆さんはそれを見てニコニコと微笑んでいて、見ているこちらまで幸せになる素敵な風景だった。
函館から出ているフェリーは、函館⇔青森を繋ぐ「津軽海峡ロード」と函館⇔大間を繋ぐ「ノスタルジック航路」の二種類がある。
無知な私はフェリーなんてどれも同じような物だと思っていたけれど、この二つの航路では使用する船が結構違う。
函館⇔青森を繋ぐ「ブルーハピネス」
全長:約144m
総トン数:8,851トン
旅客定員数:583名
速力:約20ノット
積載台数:トラック71台 または乗用車230台
函館⇔大間を繋ぐ「大函丸」
全長:約91m
総トン数:1,912トン
旅客定員数:478名
速力:約18ノット
積載台数:トラック21台 または乗用車60台
私が乗るのは小さい方の「大函丸」。
こうして比べてみると、大きさも重さも収納力もかなり差がある。
大函丸も普段船に乗らない私としては大きく感じたが、圧倒的な大きさの「ブルーハピネス」と見比べてしまうとなんだか可愛いサイズに見えてくる。
これまで船には興味が無かったが、実際に見てしまうと大きな船にも乗りたくなった。船には大して興味がないのだが、何か青森行きの用事がないか頭の中で考えてしまうのである。残念ながらなかなか機会は無さそうだが…。
フェリー乗船
フェリーへの乗船は、車両が先に入り、その後人間が船に入るという順番だ。
船の最後部から中に入るとそこには既に乗船を済ませた車がずらりと並んでいて、壁沿いには上階に上がるためのエスカレーターが備え付けられていた。
そのエスカレーターを上ると客室のための階があり、エリアが席の等級ごとに区切られている。
大函丸の場合、席の等級はファーストシート、カジュアルシート、スタンダードの三つ。
ざっくり言うと、ファーストシートとカジュアルシートは個人の座席が確保されており、スタンダードは座席が無くカーペット敷きの広い空間が用意されている状態だ。
今回はカジュアルシートを利用したが、座席は特急列車のような座り心地で大変良かった。背もたれをかなり後ろに倒すことができるため、仮眠にはもってこいだ。
そして復路で気付いたのだが、各座席の真下にはプラグの差込口がありスマホの充電などに利用できる。これは大変ありがたい。
いざ大間へ
大函丸は出航後90分で青森県の大間に到着する。
短いけれど初めての船旅。わくわくしながら狭い船内を散策し、船最後部の扉から甲板に出てみた。
甲板から外付けの階段を上ると高い位置から航海の風景を楽しむことができる。ここには風景を楽しむための椅子が備え付けられていて、多くの人はここから海の風景を楽しんでいるようだった。
雲はあるけれど天気は良く、波も穏やか。
客室内にいるときは船の進みは割とゆったりとしたものに感じたが、外に出るとなかなか速度を感じる。
ビュービュー吹き付ける強い風と、船に当たって散らばる白い波が大海原を割り進む船の力強さを伝えてくる。
私は完全なカナヅチなので、落ちたら終わりだなとドキドキしながら柵を握りしめて写真を撮った。
90分の船旅はあっという間。
席に戻って仮眠をとるとすぐに大間に到着した。
大間のフェリーターミナルは小さいけれどとても綺麗で、下船を済ませて1階に降りると、この土地の名物であるマグロが歓迎してくれた。
さあ、初めての青森。
ゆったりと満喫したいところだが、帰りの船の出航まで残り2時間40分。
これから急いで本州最北端を目指し、大間のまぐろを食べて時間までに戻らなければならない。
つづく
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