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実は夏がベストシーズン! 不思議でかわいい「きのこ」に出会いたい。

街中で出会える森の妖精 きのこ

雨のあと、じんわりと湿った落ち葉や苔の間から姿をあらわす“きのこ”。

シイタケやエノキタケなど、食卓に並ぶ身近なきのこがある一方で、街中の公園や遊歩道、庭の花壇で出会えるきのこがいることを知っていますか?

公園で見つけたヒイロタケ。染め物にも使えるのだとか。

ちょっぴり古くなった木のベンチや階段。
街路樹の幹や枝。
花壇に敷かれたウッドチップの上や、公園の芝生の上。
普段は気がついていないだけで、意識して探してみると、だんだんとその存在が目に入るように。

公園でみつけたキヒラタケ。傘表面がちょっぴりフワフワ。


きのこというと秋のイメージがありますが、実は夏こそが、きのこ観察のベストシーズンです!
梅雨が始まり、蒸し暑い日が続くこれからの時期、多種多様なきのこがあちこちで顔を覗かせています。

食べるだけじゃない、きのこの魅力

きのこを食べるために探す「きのこ狩り」も楽しいけれど、ヤマケイ的おすすめは「きのこ観察」。

カラフルなもの、巨大なもの、極小のもの、一見きのこに見えないような変な形のものなど、多種多様なきのこは見ていて飽きません。

落ちていた枝に生えたコガネニカワタケ。キクラゲの仲間。
ゴム栓みたいなオオゴムタケ。触り心地もゴムのよう。

綺麗で可愛いきのこ観察は、まるで宝探しのよう。
身近にこんなにメルヘンで素敵なきのこがいたなんて!と、観察をはじめて驚く人も多いはずです。


きのこが突然現れるのはなぜ?

ある日突然生えて、数日、早いものでは数時間で姿を消してしまう、神出鬼没なきのこ。

実は、きのこは普段、地中や木材中など、外からは見えない所で「菌糸(きんし)」と呼ばれる糸のような細胞の姿で生きています。
私たちがいつも「きのこ」と呼んでいるのは、植物でいう「花」の部分。
湿度や温度など、条件が揃ったときに、きのこの形になってにょっきりと生えてきます。

だから、昨日までなにも無かったからといって、きのこがそこにいないわけではありません。
きのことの出会いは一期一会。いつもの通学路や通勤路でも、ある日突然、かわいいきのこに出会えるかもしれません。

身近なきのこの図鑑が誕生

そんな「身近なきのこ」に注目した、これまでにないきのこ図鑑が誕生しました。
その名も『散歩道の図鑑 あした出会えるきのこ100』。

「Destroying angel(死の天使)」と呼ばれる猛毒きのこ ドクツルタケ
春、ツバキの樹の下に発生するきのこ ツバキキンカクチャワンタケ

新シリーズ「散歩道の図鑑」の三冊目となる本書は、公園や遊歩道、街路樹、花壇などに発生する、身近なきのこ100種を厳選した図鑑です。
数百種掲載の大図鑑も多いですが、本書は100種だからこそ、初心者でも出会いやすく、調べやすく、気軽にきのこ観察を楽しめる図鑑になっています。

100種にはそれぞれ覚えて楽しいキャッチフレーズをつけました。
解説は図鑑としての基本情報だけではなく、著者のエピソードや雑学をまじえた、読んでも楽しいものに。気になる食毒も、最新の情報を掲載しています。

お家で写真を眺めるだけでも、身近なきのこの存在にワクワクしてきます。
あしたの散歩が、今日よりもっと楽しくなる、新しい図鑑です。

●書誌データ
書名:散歩道の図鑑 あした出会えるきのこ100
著:新井文彦 監修:保坂健太郎
アートディレクション&デザイン:吉池康二(アトズ)
発売日:2022年6月18日
定価:1,760円(本体1,600円+税10%)
192ページ/B6判変形・並製PUR


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