記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

見守り続けたからこそ包まれる多幸感 「レンアイ漫画家」

2週間前に連続ドラマ「レンアイ漫画家」が最終回を迎えた。

2021年4月期のドラマ 8作品観ていた中でイチオシの作品。未だに視聴を繰り返しては、その世界に浸っている。つい延々深夜まで観てしまって生活のリズムまで崩してしまいがちだ。先週の木曜日はオンエアがない寂しさが一層募って、ロスというものを初めて実感した。

これほどハマったドラマは久しぶり。思い出してもここ10年で好きだったラブコメは「逃げ恥」「最後から二番目の恋」ぐらいなので本当に久々だ。この2つも大好きだけど、今回のような沼落ちまでには至らなかったと思う。

なぜここまでこのドラマに惹かれるのか。自分でも不思議なくらい、この作品を多くの人にもっと観てほしい・知ってほしいと強く願っている。

最後まで見届けた時の多幸感がハンパないから。
ラブコメ映画の名作「ラブ・アクチュアリー」にも通ずる多幸感。

私がこの作品を「最高!」と思う推しポイントをここで紹介したい。
(ネタバレあります。ご注意ください)

はじめに:作品について

フジテレビ「レンアイ漫画家」は2021年4月〜6月木曜22時に放送されていた連続ドラマで、同名漫画が原作。全11話。
主演は鈴木亮平さん・ヒロインに吉岡里帆さん。

漫画一筋でコミュ障なひきこもり天才漫画家・刈部清一郎(鈴木さん)と、彼氏ナシ仕事ナシのアラサー女子・久遠あいこ(吉岡さん)が織りなすハートフル・ラブコメディー。
物語は刈部さんが、自分の漫画のアイデアのために、あいこさんに擬似恋愛を仕事として依頼することから始まる。

私は鈴木亮平さんのファンでもなければ、吉岡里帆さんのファンでもなかった。そもそもお二人が出ている作品をあまり観ていない。
原作漫画は知らないし、ラブコメディが特別好きなわけでもない。ハマる要素が初めあまりない印象だった。それがまさかのどハマり状態に至る。

<最高と思う推しポイント>

①不器用で一生懸命な2人が惹かれあっていく過程が可愛くてキュンキュンする

連ドラでありがちな“第1話から主人公たちが既になんとなく惹かれあっている“雰囲気が全くないこの作品。

刈部さんはあいこさんを「カピバラ似の不幸顔」と言い、あいこさんは刈部さんのことを「あの鬼瓦」と罵る。

画像1

第4話まではラブよりもコメディ色が俄然強くて、憎まれ口を叩き合うのが中心。でも無愛想で他人にガードがかたい刈部さんのふとしたときに見せる無骨な優しさや心根に、次第にあいこさんは人として信頼を寄せていく。

刈部さんもなんだかんだ言いながらもあいこさんの存在を認めている。(第4話で豹変した独身貴族に襲われそうになるあいこさんを守った刈部さん!やるときゃやります)

刈部さんとあいこさんとの間に、恋愛感情らしきものが芽生えるのが第5話あたり。あいこさんのお姉さん(観月ありささん貫禄たっぷり)の登場によって、刈部さんとあいこさん2人で、疑似恋愛ミッションを実行することになる。

初めての擬似恋愛でキョどる刈部さんを、積極的にリードするあいこさん。
それまでの疑似恋愛の経験がここで活きてくる。
2人の掛け合いのテンポがよくて楽しい。ニヤニヤしてしまう。

あいこさんは刈部さんさんと恋人同士だと嘘をつくことで、お姉さんを安心させようとする。
「30歳近くになっても嘘をつくことでしか、姉を安心させてあげられない自分はダメダメです」
そう情けなく笑うあいこさんを、とっさに抱き締める刈部さん。

画像2

この刈部さんの“想い溢れて感“が素晴らしく良い。なにせ自分の気持ちを言葉で表現することに慣れてない人だ、言葉よりも先に行動が出てしまう。
あいこの健気さがつい愛しくて、彼女の欠けている部分を自分の想いで埋めてあげたくなってしまったのだ。

このハグで互いを意識しだすけれど、まだ2人とも自分が相手を好きだという自覚がない。
第6話ではお互い意識してるくせに、「キュンじゃないし」とそれぞれ己に対して言い訳してるこじらせ具合が可愛らしい。

あいこさんが家の中で足を滑らせて転びそうになるところを刈部さんが寸出で抱えて救うのだけど、急接近して数秒見つめ合い、我に返って離れた後のやり取りムズキュンぶりったら!

あいこ「あ、すみません。。」
刈部「すみませんじゃないだろう。。こういう時はありがとうって言うんだ。」

あいこ「・・このシチュエーションでそれはないんじゃないかと!
せっかくキュンなシーンだったのに興醒めですよ!」

「・・・!」
(“キュン“の言葉にドキッとしてあいこさん見つめたままフリーズの刈部さん)

あいこ「・・・(あいこさん我に返って)違います違います!
あくまで漫画のシーンだったらという話をしています!!
別に私がキュンとしたわけじゃなくて・・・(必死に照れ隠し)」

刈部「・・(頼んだ夕食は)7時ごろじゃなくて、7時に持ってこい!(こっちも必死に照れ隠し)」

第7話では刈部さんの初恋の人 美波が登場することで、刈部さんはかつて初恋で負った心の傷に向き合わざるを得なくなる。

初恋に破れてからずっと恋愛はしないものと決めてきた。
「恋愛したくないんですか?」あいこさんの問いかけに、
「したくないね・・したくない」そう語る刈部さん。
その寂しそうな背中に思わず後ろから抱き締めるあいこ。

「・・・これは、なんだ??」
「・・・愛です!」

美波の出現によって、刈部さんとあいこさん2人のお互いに対する気持ちに向き合い、恋愛感情をようやく認める。
ここまで来るのに8話。
第4話までの貯めがあり、第5〜8話でお互いの恋愛感情の芽生えがあり。

第8話の公園でのラストのキスシーンは、、すごい破壊力。
私思わず声上げてましたもん(笑)あれは予測できた人いたんだろうか。
全視聴者が画面釘付けでもっていかれたんじゃないかと^^

ここまで全11話の3分の2以上を、二人の気持ちが育って高まっていく過程に費やしてる。ものすごく丁寧だなぁと。

早計に視聴率狙うならもっと序盤にそれっぽいラブシーン入れたいだろうに(もちろん安易すぎで視聴者が興醒めする危険性も大だけど)、回を丁寧に重ねて2人の気持ちを積み重ねて、キタキタついに来た!!!
一気に爆発させる緩急のつけ方。本当にお見事👏👏👏

2人の気持ちがめでたく通じ合った後も、あいこさんを食事に誘うだけでガチガチに緊張してる刈部さん、勇気を出して誘う刈部さんにいつも全力で応えるあいこさん。

そのぎこちなさ・ギクシャクぶりにツッコミつつ、あまりの可愛らしさに観てるこちらまで微笑ましさでニコニコしてしまう。

2人とも不器用だけどピュアで、自分の気持ちに気づいたら、きちんと相手に自分の言葉で伝えようとする。

全編を通じて「好き」「愛している」といった言葉を一度も使わず、別の表現を用いているのも特徴的だ。

なんなら刈部さんはあいこさんのことを一度も名前で呼ばない(厳密には疑似恋愛の練習で別キャラ サカイになった状態でならある)。

だけども刈部さんのあいこさんへの愛情ダダ漏れ状態なのはよくわかるし、こちらまでキュンキュンしてしまう。

特に刈部さんのツンデレの「デレ」が10話では溢れまくっていて、初回からは想像も出来ない刈部さんの変化に、恋愛の力を改めて実感する。

この刈部さんの心情の発露の細やかさは、
鈴木亮平さんが演じたからこそ成立できた
のだと思う。

あいこさんのお姉に「あいこを甘えさせてくれてありがとう。そんな男性はあなたが初めてだわ」と言われて、あいこをよろしくお願いしますと頼まれた後の受け答え。

自分の漫画の登場人物になりきって演技で返事する計画だったのが、その瞬間刈部さん本人として思わず返してしまう。我に返ってあいこへの気持ちの発芽に気づくその表情たるや!(本編の最後にサイドB的に刈部さん視点の映像が流れるのだけど、あいこさん側からは観えない角度で、刈部さんの我にかえる表情が映し出される)

あいこさんに告白されてパニックになってしまって固まる表情。
あいこさんから突然キスされてキュンとしてしまう表情。
少しテレながらもキスし返す時の表情。
あいこさんのことを愛しくて抱き締めたいけどどうしたらいいか少し躊躇してる表情。
あいこさんをハグした時の愛しさで溢れまくりの表情(声まで漏れてる!)。

画像3

挙げ始めるとキリがないけど、どれひとつとして同じものはなく、その時の湧き上がる感情を繊細に表現されている。

なんというか、目の奥から違う。

刈部さんの不器用さからくる可愛さと、鈴木さんが今回ラブコメ主演初挑戦で、ご自身曰く不慣れながらも懸命に演じるその姿勢から滲み出るものが、オーバーラップしているようにさえ感じる。

2021/7/3追記:本作品での鈴木亮平さんについて別note書きました。
https://note.com/yamamie/n/n6339f5d5db6a

②コミュ障の主人公の成長過程にグッとくる

刈部さんは引きこもりの漫画家。ほとんど世間と繋がりを持たず、家には担当編集者の向後さんと家事代行サービス業者の人しか入れない。

そんな人との繋がりがなかった刈部さんが、弟が亡くなったことで甥っ子のレンくんを引き取り、あいこさんと出会ったことで、徐々に人との繋がりを持ち始める。

物語の後半になって、刈部さんの心の傷がフォーカスされ心情があらわになるに連れて、彼がもがき苦しみながら漫画を描くことで自分の居場所を見出してきたことが次第にわかる。

「恋愛はするものではなく描くもの」と自らを律してきたのは、かつて初恋で傷を負ったことが原因。それには刈部さんの亡くなった弟 純が絡んでいる。

ともすれば弟を恨む気持ちがあってもおかしくない。
だけど刈部さんは弟のことも愛しているから根に持ったりしない。

人懐こくて周りのみんなから愛される弟と、無愛想で内向的で人を寄せ付けにくい自分。対等じゃないことに対する引け目から、唯一の才能である絵を描くことに磨きをかけて、漫画家として大成するに至る。

世界中に読者を持つ大人気漫画の作者として成功をおさめたことで、世間的には認められた。
けれどそれと引き換えに、自分には恋愛は無縁のもの、恋愛による人並みの幸せを得たらきっと漫画家としてダメになる、という呪いを自分にかけた。

孤独を引き受けて生きていくことを自ら課していた。

でもあいこさんに出会い、心が通じ合ったことで、自らその呪いを解こうとする。
第10話でこの作品最大のピンチ「漫画家なのに漫画が描けなくなる」が起きるのだけど、そこから最終話での刈部さんならではのピンチの乗り越え方が凄まじい。

でも頑張りすぎた結果、自分を見失いそうになった刈部さんを救ったのもあいこさんだった。

漫画を描かなくなって、仮面を被ってしまった刈部さんに「中身が空っぽの着ぐるみってことですよ!」「早く人間に戻ってください」と漫画家に戻ることを強く求めるあいこさん。

その言葉に触発されて、刈部さんは怒りと共にやがて本当の自分を取り戻し始める。

全編を通して描かれる刈部清一郎の成長。人を愛し思いやることで、結びつきを深めていく様は、単なるラブコメに一層の深みを与えている。

不器用だけれどひとつひとつ自らきちんと考えて答えを出し、歩みを進めていく様に、観ている側も刈部さんを見守り応援したい気持ちになる。

③擬似家族のほっこり感。レンくんがとにかく可愛い!!

初め作品のタイトル「レンアイ漫画家」は刈部さんそのもの=恋愛漫画家のことだと思っていた。途中で「レン」くん・「アイコ」さん・「漫画家」(刈部さん)、3人を表したタイトルだと知った。

画像1

ラブコメが軸ではあるけど、擬似家族の物語としてもとても魅力的な作品だ。
なんと言っても甥っ子レンくんが可愛い!!父親を失った寂しさを内に秘めながらも、叔父の刈部さんと少しずつ心の距離を縮め、あいこさんに徐々に心を開いて甘えられるようになっていく様は、観ていて温かい気持ちになる。

第4話以降、3人の食卓のシーンがこの作品の世界感をよく表していて大好きだ。

憎まれ口を叩き合う刈部さんとあいこさん。その掛け合いを真ん中で見守って「おふたりは仲が良いんですね」とニコニコ顔で言うレンくん。
何度観てもほっこりする。

④見守り続けた末に包まれる多幸感

最終回、これほど多幸感を味わえた連ドラがあっただろうか。過去振り返ってもこれ以上のものは思い出せない、最高のエンディングだった。
初回からは想像もつかないほどの大円団。

めでたく付き合い始めた刈部さんとあいこさんに訪れる危機。12年間一度も連載を落としたことがなかった刈部さんが、漫画を描けないと言うスランプに陥ってしまう。そのことをきっかけに、あいこさんは自分のせいだと責任を感じて別れを告げる。互いを思いやった結果、身を切る思いで別れを選択する2人。

画像5

一年後の再会から描かれる最終回は、刈部さんの人格豹変ぶりに驚かされ、2人の関係がどこに着地するのかわからなさにハラハラしっぱなしだった。
感情のジェットコースターが最後まで激しい。

夕日の2人のシーンは、これ以上完璧なシーンは無いんじゃないかと思うほど、美しい着地だった。すべてはこのシーンにたどり着くためであったとすら言いたくなる。

ぜひ観て幸せな気持ちに浸ってほしいので細かくは書かないけれど、ここでひとつだけグッときたところを挙げると、刈部さんがあいこさんを抱きしめた時の右手ですね。

あいこさんの頭を優しく包み込むのだけど、その手の触れ方ひとつであいこさんへの溢れる愛おしさが伝わるって・・・なんという尊さ。どこまでも繊細で丁寧なんだよなぁ。その演技に感動する。

2人のシーンもさることながら、私がこの作品が尊いと思うもうひとつのポイントは、最終回のチャペルのシーン

全体を通じて主要な登場人物に悪人・嫌な奴がいないので(まあ、あいこさんへ逆恨みして暴挙に出た過去を持つ由奈ちゃんはいたけど)、チャペルでみんながフラワーシャワーで祝福するシーンは、幸せな気持ちをシェアしようという雰囲気に満ちていて、こちらまで多幸感に包まれた。

木南晴香さん演ずる可憐さんと、竜星涼さん演ずる早瀬さん。
刈部さんを漫画家として崇拝する可憐さんと、爽やかストーカーという新ジャンルを確立した早瀬さんは、作品のコメディ部分をめちゃくちゃ盛り上げてくれた。

片岡愛之助さん演ずる担当編集者 向後さんも交えて、3人での第9話の冒頭掛け合いは何度みてもおかしくて笑ってしまう大好きなシーン。
ラブコメはやはり芸達者な役者さんがいるほど安定感が増す。安心して観ていられるありがたみ。

画像6

可憐さんと早瀬さんが最後に結ばれたことは、最終回まで見守り続けた視聴者へのサプライズ・プレゼントだった。

思えば、全11話を通じて人が人を思いやる気持ちが描かれていた。
互いに惹かれ合う男女の愛、家族の愛、熱心なファンによる崇拝の愛、作家と編集者の信頼から生まれる愛。
レンくんと麻央ちゃんの小さな恋も微笑ましい。

この多幸感に満ち足りた終わりは、映画「ラブ・アクチュアリー」を観た時に感じるものに似ているなと思った。ラブ・アクチュアリーほど登場人物は多くないけれど。

例えばコリン・ファース演ずる作家が、恋に落ちたポルトガル人の女性に想いを伝えるためポルトガル語を学んで、愛の告白をしたら、相手の女性も同じように気持ちを伝えるために英語を学んでいたという相思相愛。

刈部さんとあいこさんが離れた1年間、相手を想って自分を成長させようと努力してきたのとも被るなと。

「ラブ・アクチュアリー」のようなラブコメが好きな方には、きっと「レンアイ漫画家」もハマると思う。

<これから観る方への注意点>

最終回まで観た視聴者の満足度は相当高かった本作品。SNSの感想を観てても絶賛のコメントが多数。

ただ全体的に視聴率は低調だった。

原因は疑似恋愛編で視聴者離れがあったからと言われている。この作品は全体の構成が3つに分かれていて、その最初があいこの疑似恋愛編だ。
私も正直第4話中盤ぐらいまで「これ、いつから恋愛モノとして面白くなるんだろう・・?」と思いながら観てたところがある。

吉岡里帆さん演ずるあいこが疑似恋愛ミッションの度にキャラを変え装いをかえる、その様子を楽しめってこと・・?確かに吉岡さんはめちゃ可愛いけど、、吉岡里帆ファンに向けて「可愛い里帆ちゃん観れればいいでしょ」的な作品なのか・・?とさえ思いかけた瞬間もあった。

鈴木亮平さんが今までのイメージになかったラブコメに出る、ということで期待した人もいたはずだけど、第1−3話はあいこさんの疑似恋愛話が全面に出てくるので違和感があったかと。離脱しちゃった人も多そう。

でもそれはすごくもったいない!
もし初回で違和感を覚えたら、これは中盤以降のめくるめく展開のための助走なんだと、少し緩く捉えて観てほしい。

ドラマのスタッフ陣もおっしゃってる。
『中盤まで観ないとわかりづらい』と。

「女の子が“キラキラの世界観で憧れの王子様に見初められる”みたいなシンデレラ的なものを王道のひとつとすると、今回は“その先”の話。だから、王道に見えて王道じゃない、というのはあるかもしれません。中盤まで観ないとわかりづらいですが、「キュンの先にあるものってなんだろう」ということをひとつのテーマにもしています。喧嘩しながら次第に惹かれ合って、紆余曲折あって…、というのは別の意味で王道ラブコメとも言えますが……。」

『レンアイ漫画家』が目指したのは“キュン”の先にあるもの スタッフ陣が語る製作背景 より引用

疑似恋愛編を終えて擬似家族・刈部さんとあいこさんの恋愛模様に移るに従って、面白さがどんどん加速していくので安心してほしい。

レンくんと刈部さんの縮まる距離に注目を
序盤では恋愛の片鱗すら感じさせない刈部さんとあいこさんだけど、第1話から最終回までずっと変わらないのはレンくんの健気さ、可愛さ。ここに注目して欲しい。

父親を亡くして叔父である刈部さんの家に住むことになったレンくん。刈部さんに親しさを寄せ続けるレンくんと、無愛想ながらも心の底では甥っ子を気遣い、心を少しずつ通わせていく刈部さん。

例えば第2話。レンくんが淹れたコーヒー、初め刈部さんは飲むのを断る。
「俺は決まったのしか飲まないから」と。

画像7

その後父を亡くした孤独に耐えられなくなってレンくんは、父親との思い出の河原に一人で出かけてしまう。
レンくんを探し出して刈部さんがかけた言葉。

「泣け。泣いていいんだ。

約束しろ。ここに一人で来るな。連れて行けと俺に言え。」

そして、あのコーヒーを飲んだ感想をレンくんに伝える。

「コーヒー、うまかったぞ」
「・・飲んでくれたんですか」

照れ臭そうな刈部さん。嬉しそうなレンくん。

2人の心の触れ合いにフォーカスして観ていくと、作品が描こうとしている温かい世界観を見失わず、いつの間にかどっぷり心地良く浸かれるはず。

視聴方法

レンアイ漫画家は現在DVD/Bluray発売予定はなく、FODの配信のみ。
多幸感に包まれる時間をぜひこのドラマでお過ごしください。

個人的には円盤化決定の朗報がいつかあることを、心から期待している。
配信だけで終わらせるには本当にもったいない作品だから。

同じように思う多くの視聴者から公式サイトへメッセージが寄せられてる。みんなの愛が届きますように。

————
画像引用)フジテレビ公式「レンアイ漫画家」

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

私の推しキャラ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?