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気にしない のすすめ

#みんなでつくる秋アルバム

昨日もその前も山へ行き、キノコを採ってきた。 

今週末で採れたのは、ナメコ、ムキタケ、ムラサキシメジ、クリタケ、チャナメツムタケ、シモフリシメジ。 
晩秋のキノコ勢揃い。 

採って楽しい食べて美味しい。 
キノコ採りは2度美味しい。  

キノコによって、料理前の下処理は多少変わってくる。
しかし基本きのこは水に旨みが逃げるため、傘の表面や石づきにの汚れを落とす際、さっとすます。 

虫出しするため一晩塩水に漬けるなんてもってのほか。 

わたしは性格的に雑な方である。 
明らかに。 

だから処理が甘い。と親に言われることがある。(自分は貰うだけのくせに。。)
しかし言い訳になるが、ことキノコに関しては確固たる持論がある。 

キノコは子実体として本体である菌糸が子孫を残す胞子を出すための形態である。 
大きく言うと、菌糸は枯れ木、枯れ草、腐葉土を分解するものや生きた木に寄り添って共生するタイプがある。 
キノコの形態になった時やっと目につくが、普段は上記のように見えなくても山の一部で菌糸として存在している。

となると、多少の苔や枯れ葉がキノコについていても、私にしたら同じ山の一部であり、料理に入っていてもまったく気にならないのである。 

スーパーなどに置いてあるキノコはゴミなど一つもついておらず、とても綺麗な状態で売られている。キノコに限らずどんな食材もそうだ。 

綺麗な状態のものしか食べたことがない人にとって、木っ葉や苔などが付着したまま料理にするなんて考えられないかもしれない。 

しかし、これは自然の営みから距離を置いて生活してしまっている証拠だと思う。 

もちろん私もある程度はしっかり処理をするが、毛嫌いとはまったく違う。 
ナメコ蕎麦を食べると苔が少し浮いている。なんか爽やかな清涼感がするなと思ってラクヨウの味噌汁を食べていると、あぁカラマツの葉だ。なんてことはしょっちゅう。 

でもそれさえ嬉しい。 
採れたその場所の美しさを思い出しながら食べれる。 
たまに虫が入っていても、邪魔したねー。ごめんねー。と思うだけ。 
ここまでなると少しハードルは高くなるのかもしれないが、要は、私が頂きたいのは山そのものなのである。 

キノコの旨みや食物繊維を求めローカロリーフードを食することを目的としているのではなく、採りに行くワクワク、探している時鼻をつく山の匂い、採れた時の嬉しさ。そしてありがたさ。 
その山の全てが、キノコをいただく時に物質として私の身体になる。 
この感動はただ料理をして食べるだけではなかなか得られない。 

あなたがもし、山の恵みを採ったり、人に頂いて、多少ゴミと呼ばれるものが付着していた時、綺麗に処理することに専念して時間や労力を費やすのもご自由だが、こんなことを言ってた奴がいたなと頭を掠めて、まっ いっか。 気にしない気にしない。と少しでも思ってもらえたら嬉しい。 

母の懐に潜り込む以上の心地よさ



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