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【いそがしいとき日記】その31


だいたい11時に起きてそこから朝ごはんを食べ、LINEやネットをチェックしていると12時。食器を片付けたあとに、食料品や日用必需品を買いに行ったりすれば13時。

本を読み、それに疲れた頃に体を動かしはじめて、ひと通り全身をほぐしたあとに筋トレをして、そのあとクールダウン的なことをしたり踊ったりしてたら15時。お昼ご飯の支度をして、食べ終わって片付けをしたら16時。

調べ物や書き物をはじめるといつの間にか19時。さすがに目を使いすぎてるからと少し横になって休むとウトウトしちゃって20時半。「あ、いけね」と目を覚まし晩ご飯の支度をはじめ、撮り溜めてたドラマを観ながら食べ終わると22時前。

また書き物に戻ったり、本を読みはじめたりするといつの間にか0時。シャワーを浴びて歯磨きをして、洗い物をしたら1時過ぎ。そこからなんだかんだインターネットで記事を読んだりすると2時。そこから寝て、また11時に起きる。

そんなサイクルで日々を過ごしています。

こうやっていると意外と時間が足りなくて、でもせっかく余裕があるんだから料理することにもきちんと時間をかけたいし、読みたい本や記事はたくさんあるし、書きたいこともたくさんだしと、なかなか慌ただしく過ごしています。

でも、そもそももっと早く起きて活動したらいいじゃん、という発想もありますよね。2時から11時って、9時間睡眠なの!?みたいな。笑

本当は日付変わる前に寝て、8時とか9時に起きるのがいいんだろうけれど、0時超えてからのなんとも言えない静かな空気が好きなので、夜更かしの癖はあんまり直そうと思っていない。

寝ることが好きだし、なんなら9時間の睡眠以外にも昼寝してるし。笑

毎日ここに書いた通りのことをやっているわけではないけれど、まあだいたいこんな感じ。歌の練習したり、散歩に行ったり、っていう時もある。


我ながら「インドア派」を極めてきてよかったなーと思ってる。長らく一人っ子だし、長らく母子家庭だったし、親が再婚してからも共働きだったし。外に友達と遊びにいくよりは家でテレビや映画を見たり、ゲームをしたりしている方が好きだった。

東京に出て、大学の寮で生活をしていたときも、近くに友人たちはいるが自分の部屋の中ではひとりだし、長くて寂しい夜をどうやって過ごすのか、ずいぶんと苦労したこともある。

その代わりに、一人遊びには困らなくなった。

あの頃より歳をとった分、寂しさや不安への耐性も幾分かついた。その分、本を読んだり物を考えたりすることの、それそのものの楽しみも、より繊細に味わうことができるようになったと思う。

この期間がどれだけ続くか、ぜんぜん予想もつかないけれど、振り返ったときにきっと「あれはあれで楽しかったな」と思えるような気がする。そのときに健康だったら、だけど。


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ふと、「虹」について考えた。

虹の色は?と聞かれたら、パッと答えられますか。

じゃあ、虹は何色?と聞かれたら、パッと答えられますか。


多くの人は、「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」の7色って答えると思う。僕もそう答える。


一方で、世界では「虹は5色」という地域や「虹は3色」という地域もあるみたい。「2色」っていう文化圏もあるようだし。

それは、そもそも色を表す言葉が少なかったり、「目で確認できるのは5色でしょ」っていうところからだったり、それぞれ場所の文化的な文脈の違いによって、「虹」を表す色の種類と数が変わるということのようだ。


僕がいくら「虹は7色だ」と言い張っても、「虹は3色」という文化圏に住んでいる人にとっては、「虹は3色」に見えるのかもしれない。


でも冷静になって考えると、僕はじっさいの虹を見て「7色」を発見したことがあるだろうか。子どもの頃から今日までを振り返って、まじまじと虹の「色」を観察したことはあっただろうか。

そしてじっさいに「虹は7色だ」と確信を持って観察したことは、あっただろうか。

そもそも虹は、「大気中に浮遊する水滴の中を光が通過するときに、分散することで特徴的な模様が見られる大気光学現象」のことのようだ。

理科の実験でガラスの三角柱=プリズムを利用して光のスペクトルを観察する、というのをやった記憶があるんだけど、あれで見える光のスペクトルと、虹のスペクトルの色の並びはおんなじだ。(原理は厳密にはちょっと違うみたい)

光のスペクトル。あれは厳密に色の区切りがはっきりしているわけじゃない。端っこは赤っぽいけど、いつのまにか黄色っぽくなってて、そのあいだをよーく見たらオレンジに見えなくもない、みたいな感じだ。

光のスペクトルに見える色の違いは、グラデーションだ。よくよくみたら、境目はない。「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」と、明確に見分けられるものじゃない。そのグラデーションには、もっとたくさんの微妙な色合いが含まれている。


それでも僕は虹を「7色」という。ある土地の人はその虹を「5色」といい、別の土地の人は「3色」という。誰もが正しいが、誰もが間違っている。

もしも、自分の色合いに誇りを持っている虹がいたなら「おい、よしてくれよ、3とか5とか7とか、区切りのある数で俺の色を規定するのは、勘弁してくれほんとに。俺はただの虹。何色だとかに規定されたくないんだ。」というかもしれない。

そうしたら僕は「ごめん、それは申し訳なかった。あなたは”虹”。これ以降何色だとか、決めつけたりしないように気をつけます。」と言えるだろうか。

それとも「いやいや、どうみても7色でしょ。7色だよ、7色。虹は7色って昔から決まってるんだ。3とか5とかもありえない。7色です、虹は。」と言い放ってしまうだろうか。虹の石を無視して。

僕は、できることなら、前者でありたい。そして、前者であれる人がたくさんいてほしいと思う。


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演劇界で、クラウドファンディングサービスを利用した自主救済の運動が広まっています。

で、突き詰めて考えれば同じ「いまピンチの演劇界を救いたい」という目的のために動き始めたプロジェクトが、別々にいくつかあるため、「どこに支援したらいいんだろう・・・?」って迷いそうな状況になってるなと、個人的に思ってるのです。

それぞれの概要を読むと、そこに賛同しているメンバーに違いがあるのがわかるのと同時に、資金の利用の方法にも違いがあると理解できます。

①「舞台芸術の公益基金」を大々的に掲げるもの
②集まった資金をもとに、配信を利用した新しい演劇体験を創造しようというもの
③集まった資金の半分を、公演中止で痛手を負った団体に配分するというもの
④国への要望書を出すための署名と政府組織への働きかけの活動の資金にするもの

で、この④はちょっとイレギュラーで置いておくとして。

①も②も③もそれぞれに思いがあって、どれも応援したいと思うのですが、それぞれの特色を端的に表すと

①公益基金を作るぞ
②新しいビジネスチャンス作るぞ
③困ってる人でお金を配分するぞ
(そのための資金は動画配信の売上投げ銭で確保するぞ)

っていうことだと思うんです。これは僕の理解だから、主催者の意図とはずれているかもしれません。

僕としては、現段階では仕事がなくなったり、公演中止で負債を抱えた演劇人がなんとか日々の生活費を得ることが大事だと思うので、即効性があるのは「③」かなと思います。

けれど、それは短期的な対処であるわけで。中期的には「劇場が閉まったままでも演劇で収益化できる仕組み」が必要なので、そのフェーズでは「②」の取り組みが重要になってくるだろうと思います。

で、①の公益基金なんですが、説明のサイトを読んだだけでは「どれくらいの期間を視野に入れた運用がされるのかがわからない」のでなんとも言えないのですが、僕としては舞台芸術界に公益基金ができるのは非常にいいことだと思っていて、

もし①でできた基金が、この新型コロナによる自粛要請の影響を受けた被害を救済するためでなく、その後の舞台芸術界でも新しい作品をつくりたいと思ったときに、資金調達の一方法として有力な候補になるように育つのならば、この「公益基金」は非常に魅力的なものになると思います。舞台演劇界のための貢献度も高いです。かなり。


④の取り組みは、その取り組みの宛先が「政府」になってますから、これまで演劇界があまりやってこなかった「ロビイング」に繋がる活動になっていくのかなと思っています。

「ロビイング」というと政治との癒着とか政治献金の黒いイメージがついてまわるかもしれませんが、僕たちのやっていることの意義をきちんと政治のステージの上でも主張していくためには必要なことだと思います。(スポーツ界は、政治の世界に人を送り込んでるものね。猪木さんとか、いま注目の高い馳浩さんとか)


というわけで、僕としては①の「公益基金の設立」と④の「政府に向けた署名運動と要望書の提出」の活動にとても注目しています。


こういうものは、なにを応援するのか、なにを応援しないのかはそれぞれの自由だし、どうやって応援するのかもそれぞれの自由だと思います。自分のできる範囲のことをやればいいと思う。

応援したい劇作家や俳優が賛同しているプロジェクトを支援するという形の応援もあるし、別に金銭的に支援したり自分のSNSで拡散したりしなくとも、心の中で応援するっていうスタンスもありだと思う。

僕はひとまず、④の活動には署名をしました。①については、ちょっとまだ不明瞭な部分があるので、続報を待つか、関係者に直接聞いてみたりしたいと思います。


それぞれがどのプロジェクトに対応しているのか推測しながら、各プロジェクトのサイトを見てくださったら嬉しいです。で、賛同するものがあったらぜひ、それぞれの方法、無理のない範囲での応援をしてあげてください。


このしんどい時期を、少しでもダメージ少なく乗り切れるように、頑張りたいものだぁ。



読んでくださってありがとうございました!サポートいただいたお金は、表現者として僕がパワーアップするためのいろいろに使わせていただきます。パフォーマンスで恩返しができますように。