LJL2023春 ちょいアレなチーム戦力チェック

ということで1/28から開始されるLJL2023。今年からbo3になったということで昨年とは形式が異なるLJL。一応軽く説明するとBO3とは「2試合先取」の戦い方であり、一般的には「より実力が反映されやすい」、半面「まぐれ勝ち」がしにくい形式となっており、手堅いチームにとっては追い風、下位チームに対しては向かい風、といったところで。

まあ昨年のLJLを総括するうえで触れなくてはならない「V3 連敗世界記録」があったうえでなおこの形式に変更、というのはなかなか、といった感もあり。言うて7位だろうが8位だろうが36連敗だろうがRIOTJPからお咎めなし、選手もコーチも続投なんて下位チームばかりなのだから、あまりやる気のない下位チームにとってはどっちだろうが変わらないのかもしれないが。プロどころか公務員やん。

もっとも最近はYoutubeで話題のコンテンツ「LOL裁判」において、100連敗ユーミすらRIOTJPはBANしていないという仕事っぷりも数万人の白日の下に晒されているわけで。もしかしたらRIOTJP的にはそもそも36連敗くらいまだまだ全然なのかもしれない。

とまあしょっぱなからしょっぱい話題になってしまったが良いこともあった。ストリーマー勢の頑張りによってVALORANTのバーターとはいえ、日本の大舞台でLOLがプレイされたというのだから。かなり複雑なLOLのルールもストリーマー様方の噛み砕いた説明でゲームを理解できる人が今までより格段に増えた状況でもあると思うので、ぜひやる気のあるチームには頑張ってほしいところであり。

前段はさておき、結構今年も入れ替わりのあったLJL2023のスターター、これを見ていきたい。といっていま前日13時なのだが、未だにCGAの開幕スタメンがどこにもない。公式サイトはMIDを除く4人、TwitterでLOLチームに触れてるのは昨年9月のハイブリッド帰国の一報のみ。VALOとシージのツイートにはお熱なのに。そういうとこやぞ。ということで書き進めるころには発表されることを祈って。最悪発表されたら追記します。

最近VALORANTのシーンを見ていたり、Eviの移籍でLEC、EUのLOLリーグの各チームのプロモーションやツイート、ファンサービスを見ているだけにLJLはそこらへんがもう全く全然足りてないな、といった感じで体感の通り厳しめに書いてしまっている部分もあったり。ただそんな無茶は言ってないはず。ということで敬称略。

22夏リーグ1位 Sengoku Gaming


TOP:eguto(前RJアカデミー)
JNG:Once(2年目)
MID:Jett(2年目)
ADC:LokeN(2年目)
SUP:Enty(4年目)
※ヘッドコーチ:Reapered(前100T)

昨年夏はリーグ戦は超僅差(疑惑のDFM戦再試合Harpモルガナの分)で1位も、プレーオフでは本気のDFMに1勝6敗、とくに勝負の決勝では0-3を食らい、数字以上の差、かなりの実力差を感じざるを得なかった。昨年のメンバーが4人残り、チームコンビネーションには問題がなさそう。加えてヘッドコーチには世界的に有名なコーチ、C9を超強豪に仕立て、中堅チーム100Tを2年連続Worldsに運んだLOL界きっての戦略家Reaperedをヘッドコーチとして招聘。今年も上位4強あたりは硬いだろう。

不安要素としていくつか。ひとつはEviに押される形だったが世界戦でも活躍していた日本最上級のTOP、Pazが前期で引退。EviがDFMから移籍した千載一遇といっていいチャンスに、自分たちのチームも同じポジションに不安要素を抱える、という編成面のチグハグさ。まるで世界大会に行きたくない、絶対に優勝だけは避けたいかのようにまで見える。わざとでないなら正直よっぽどな編成下手といっていいだろう。あるいは間違った武士道精神で同じところにハンデを背負ったか、でないと正直説明がつかない。サカつくやフットボールマネージャーでこんなことやってたら捨てゲーしてるなと思われるわけで。ここでPazを三顧の礼で拝みに拝み倒して復帰でもさせれば優勝候補ぐりぐり◎なのだが……。

例えばレアルマドリードが補強の都合で左サイドボロボロや、ってなったとき、自分がバルサやったらどうする?当然レアルの左サイドを攻める自軍右サイド全力補強でしょ、それがプロスポーツだし。そこで「じゃあウチの右サイドも正々堂々補強せんとこ!ウチもアカデミー上がり使お!」なんてしたら世界中のサッカーファンからバカアホ言われてもおかしくないわけで。SGはLJLがリーガエスパニョーラほどの注目度でないことに感謝すべきかもしれない。

もちろん今期抜擢のegutoが大ブレイクというのも可能性としてはゼロではないが、前期アカデミーのMIDで3勝4敗、スタッツ的に抜けてる部分も見つけづらい。アカデミーの日本人相手にKDA3.65、CS7.99。この数値を見て、かつ今期はTOPにコンバートして「いけるやん!」とはさすがに言いづらい。もちろん彼自身元PUBGプロで、LOL転向して即アカデミー→トップと「直で見たときのゲームセンス」等はあるのかもしれないが、あくまで数字から見ると「過度な期待はする方が酷な話」といった感がある。これが例えばReapered決定後、Reaperedが直で見て決めました、なら話が別だが、時系列的にもそうではないわけで。

あともう一つ、戦国には「コーチを活かせない」という前例が。かつて超大物BlankをSGに呼んだ2019夏、コーチにPoohManDuを呼んだことがある。世界一のT1を内から外から知っているPoohManDuはLJLにどんな影響を及ぼしていくか、と期待は高まったものの、ほぼ目立つことなく、特別な発信も特になく単純にチームは沈みすぐ旅立っていった。まあ当時の面子を見ればkkomaでもモウリーニョでも難しかったかもしれないが……。じゃあPoohManDuがその後どうなったかといえば、DKに戻りkkomaと最強DK時代を作り上げたわけで、結局世界2位をMSI、Worldsで連続で獲ったコーチをミリも生かせなかったのが当時の戦国ゲーミングになる。

PoohManDuも今回のReaperedも共通するのは、今回のチームの編成権を渡していないであろう、ということ。この面子でほんまにReaperedはOKと言っているのか、というところ。結局編成権も渡さずに大物コーチ大物監督を呼んだところで「この選手たち俺が選んだわけじゃないから」「彼らなりにはこれくらいだろう」「まあ教えるだけは教えたよ」という「お客様感覚」でこなす仕事として籍置いてどっか行ってしまうってのはこれサッカーではほんまによくよくよーくある話で。そこらへんのPoohManDuの失敗を生かしてる雰囲気のない戦国ゲーミングのフロント的なアレも気になるところ。オシムが成功したのはオシムが選手を選んだ、オシムの目線でオシムの戦略に合うオシムチルドレンを選んだという部分が大きいわけで。

オシムが不幸にも病に倒れたことが日本サッカー界最大の損失だと思います

と色々書いたが、それでもJettのMIDは完全にLJLではぶっ壊れOP状態。LokeNもブランクがあるとはいえ、あの超攻撃的LPLのそれも上位でバリバリにやってきたADCであり本来日本にいるのがおかしいレベル。まあ長年世界的ジャングラーKanaviと一緒にやってきた中でLJLに来るということで高低差で耳キーンとなるんじゃないか、くらいが不安要素。キャリーがしっかりしてる段階で相手MIDBOTが太刀打ちできない、戦術Jettでマクロなんて関係ねーMID貫通だー、ってやられるだけで勝ち目のないチームもありそうなくらいで、上位候補なのは間違いないだろう。

※追記

長々と書いたがPaz復帰の模様。SG1位で。

22夏リーグ2位 DetonatioN FocusMe


TOP:tol2(前DFMアカデミー)
JNG:Steal(6年目)
MID:Aria(前KT)
ADC:Yutapon(10年目)
SUP:Harp(2年目)

昨年はリーグ2位ながらプレーオフでは盤石で国内敵なし感をアピールして世界へ。世界も初日の高山病さえなければ4-1で2位もあったなか、リーグ3位からプレーオフではなぜそこにいるRNGと当たり1-3。言うてベスト8のRNGから一本取りYahalong体制もいい感じになってきたところで再度のAria獲得、YahalongはFAで所属なし。判断の是非はともかく、一番いい時のMIDで今年も、となるがもう一点の変更点がTOPの王者EviのEU行き。EUで3試合連続ソロキルするレーンの化け物が抜けた穴は早々埋まりにくいと思われる。

DFMも上位確定に近いのでまずは弱みから。「DFMの一番の弱み」とは何かと問われたら、長年見ていた身からすると「理想主義」「身内への甘さ」「非情な選択が遅い」というのを挙げたい。

いまのLJLではV3が予算ケチりの言い訳として「オールジャパンでの挑戦」を行っているように見える。ただ、「オールジャパンでの挑戦」というのは過去幾つのチームが挑戦してきている、そしていまのV3よりよほど本気で勝てるメンバーを揃えて、だ。例えば自分の好きだった2016USGもオールジャパンながらリーグ2位になっている。そしてDFMもそれを試そうとしている風に見える時期があった。JGにPazを獲得した2017春だ。実際既にviviDはいたが、それまで韓国人ジャングラーがしっくりいっていなかったDFMが日本人ジャングラーを試した、といった話で。

16夏にプレーオフでRPGに負けたDFMはRPGのTOPであるPazを取り上げることに成功する、そしてJGで起用した。目下のライバルの戦力を削いだはずだったのだが、RPGはEviを獲得し新TOPにした。Pazのジャングルもそこまで悪くなかった、ただ、RPG相手に勝てなかった。リーグ戦では3勝2敗だったものの、肝心の春プレーオフ本番では0-3。3戦ともTussleに完全に抑え込まれることとなる。この痛い負けでDFMがやっと現実主義になったのか、17夏からKRジャングラーを再度使うことになる、それがStealだ。そして18春にはPazを放出しEviを獲得することで現在につながるDFMの2018スタイルが完成する。ただ、EviにしてもSeason6で既にKRチャレだったわけで17年には十分台頭していた。JPジャングラーの理想を追わなければ、もう一年早くDFMは世界に挑戦できていたのかもしれない。とまあこんな感じで「理想主義」で損をすることが多い、というのが自分のDFMに対する印象だ。

これの最たる例がDetonationのVALORANT部門の話になる。元々PUBG強豪だったDetonationWhiteだったが、VALORANTにシューター系の流れが変わっていく中で2021冬、DFMは異例の「メンバーそのままPUBGからVALORANTへ競技タイトル変更」を実施した。もちろん両方ともシューター系であり、銃を撃つ以上エイム力が活かせる部分もある。”神の子”Depのように、PUBGでもVALOでも代表レベル、という化け物もいる。ただ、それは「ごく一部」でもあって。なんだかんだあってもこれで結果が出れば誰も文句は言わない、ただ、その結果がそれはもう出なかった。ZETAが躍進し、世間がVALORANTブームに沸き、上位チーム上位選手がガシガシ人気を獲得するなか、昨年までPUBGをやっていた彼らは出遅れた。一番勢いのあるゲームでのそれはそのままチームの知名度や影響力の低下を意味する。シーズンの負けが込むに連れ、Detonationは泡を食ったように実績のある選手を急場凌ぎのように獲得するも、そんな付け焼刃では当然結果が出ず、2022年、あんなに湧いたVALORANTの熱狂にほぼほぼ関与することが出来なかった。「そのときのVALORANTの実力」よりも「人としてのつながり」を重視したミスと言っても過言ではないだろう。で、結局泡食った緊急獲得の上にさらに来年のために大量に選手を獲得する羽目になった。もしかしたらそこらへんの金銭面の負担が今回のEviの後釜に効いているのでは……と思ったりも。迷走の歴史はNEWSのVALORANT欄に残っている。たった1年の間に獲得獲得獲得、そして23のメンバーは総入れ替え。そこにはDetonatiomWhiteのメンバーはプレイヤーとして一人も残らなかった。


もちろん、自分たちが選んだチームがそのまま別のゲームでも活躍するのは超理想的だ。ただ、そんなにうまくいくわけでもない。大谷翔平にサッカーをやらせても成功するとは限らないわけだ。一応LOLの実績をもとに「日本最大級のeスポーツチーム」が枕詞であったはずが、いまや幾つものチームに人気面ではゴボウ抜きを食らったのが現状であり、Detonationが払った損は相当なものだったと思われる。そのうえ、その弱いDetonationが2023のVALORANT国際リーグの、日本から2つしかないうちのの1枠を獲得したもんだからそれはそれはVALORANTファンからチームごと物凄い量のバッシングを受け、梅崎オーナーも「来年国際リーグ出ます」という本来喜ばしい発表を、それはもう犯罪明けの謝罪会見のようなテンションでやることになり、そのうえバッシングコメントが満載になることを想定してコメントオフでのYoutube会見となっているわけで。

これも実は懲りてなくて、VALORANTで重要なコーチの枠に、コーチ実績の薄いMelofovia氏を据えている。LOLでも選手→コーチという流れを作っており、これがもし本当にハマれば選手をポイしない、再就職先のあっせんという意味でもよいシステムなのだが、この考え方がまた「理想主義」でもあって「甘さ」を感じる部分であり。

「LOLでKazuコーチが成功しているから」という意見もあるかもしれないが、Kazuコーチが入ったのはそもそも「1強」状態になったDFMからであり、入った段階で既に他チームと戦力差がエグいわけで、少なくとも国内のリーグ戦の戦績を見て評価するのは歪みが生じる。もちろん世界大会である程度勝っている、という実績もあるが、例えば韓国人コーチならさらに上かもしれない、というのは試していないからわからないわけで。これは巨人の長嶋監督の優勝回数を指して「名将」と言えるか?という話と似ている。あの頃のカネのある巨人なら座っているだけで優勝する戦力が揃っていると言われていたのだから、という意味でDetonationのコーチ運用には「長嶋監督問題」がつきまとっているといえる。この「長嶋扱い」を払しょくするには、そう、苦境で勝つしかない。あとは1年かけてV3立て直すとかね。野村監督は弱小楽天を立て直したから名将なのであり。

長くなったが、今回Eviの後釜に顔見知りのアカデミーTOPをそのまま持ってくる、というチーム運用に、DFMの弱点、「甘さ」が出たな、と感じている。これはもう一応言っておくとtol2氏がどうこうではない。なんならアカデミーでの動画を少々とスタッツくらいしか知らないわけで。アンチどころか人となりすら知らないわけで。ただ皆さんにもわかるように見た目で書くと、下の2枚の画像、上の選手の代わりに下の選手で賄おう、って話です。そりゃ無茶が過ぎるよって。


もちろん皆様の中には「そもそもEviの代わりになる選手なんていない」とお思いの方もいるでしょう。それは正解です。僕が言いたいのは「なら次善の策を模索すべきでは?」「本当にこのチョイスが「次善」だと神に、ファンに誓えるんですか?」という話で。Eviじゃないなら誰でも一緒!なら最悪俺が出てもいいってこと???ってなるわけでね。それこそ引退したPazに高い菓子折り持って行って「今年1年だけ!ねっ!!」って言ってもいいし、ブランクはあれどcogcogなんかもLJL上位トップだったわけで、そういう選択肢よりも昨年中位に沈んだアカデミーの仲間を引き上げ、AXIZでレーン勝率27%に来年を託すってのが本当に「最善手」だとお思いでしょうか、という話でね。今までのDFMムーブを見ると、今年DFMが痛い目を見て、来年KinatsuやNap、あるいは裏技KRTOPを獲得してきてる未来も見えなくはないな、と。Aria来年とかで日本人枠じゃない?知らんけど。

長くなったが、まあMIDBOTJGが硬い以上、国内では大崩れはしないだろう、といったところ。ただ今年はTOPも変動が起こっており、プレーオフとかでコケる可能性は昨年の200倍くらいあると言ってもいい。とりあえず自分はDFMの単勝2倍だったら買うのやめるかな、っていった感じで。

あとは失意のAriaのモチベーションも気になるところ。サッカーなんかでもそうだけど、日本で爆発的な成績残してキャリアアップとして欧州渡ってグダって日本に戻ってきたときに日本向けのプレーで日本に骨うずめる覚悟でやるタイプの選手と、ここで頑張っても先ねえんだよなぁとモチベーションが下がって平凡な選手になる選手がいる。LJLでもGangoなんかが近かったかもしれない。LJL経由KT行き、といった調子で凄味すらあったが、KTから戻ってくるとグッドプレイヤーではあるのだが……といった感になってしまった。それでも日本慣れしてたしいい選手には間違いないのだけど。そういう意味で、あの世界から目付けられてたAriaをそのまま期待するのはちょっと蓋を開けてみないと分からないなと。まあそれでも下位いくつかのチームにはマウスでなくてトラックボール使っても負ける要素は無い感があるので上4つは硬いだろう。


22夏リーグ3位 SoftBank HAWKS


TOP:Kinatu(2年目)
JNG:Blank(2年目)
MID:DasheR(4年目)
ADC:MARBLE(2年目)
SUP:Vsta(前HLE)

昨年夏3位と躍進してのメンバー4人残し&SUP強化。単勝を買うなら自分はここかなと。Dasherが日本人枠となり、SUPにはWorldsベスト8のVsta、単純にレーン強化と言ってもいいでしょう。TOPもEviPazCogcogがいないという意味で日本人Tierは最上級に押し出された形となっており、実力的にDFM、SGのTOPを貫通できれば相当な有利を獲得できるし、スタッツ的にはやってのけてもおかしくない。

BOTのMARBLEも日本人ながら昨夏はCS勝率71.4%。、15分段階で対面に454Gをつける強さ、その上隣のサポート強化となれば期待が持てる。ADCとしてレーンの後のダメージに多少難があるがそこを克服すればといった感も。あとはBlankのやる気次第。手癖でやってもうまさが滲み出ているが「今年はイケそう」となったときのもうひと伸びを見てみたい。まあ伸びしろは一番あるでしょここは。


22夏リーグ4位 FENNEL


TOP:TaNa(前DP)
JNG:hachamecha(4年目)
MID: Recap(3年目)
ADC:Leo (前AF)
SUP:Corporal (前ORD)

長年下位に沈んでいたRJを復活させたVicaLコーチ。今回買収があったものの手放さないという良い決断が出来たのがまずプラス。そのうえで新興チームらしい面白い仕掛けをしてきている。それがTOPのTaNa。TOPは陸の孤島とも呼ばれ、連携がそこまで必要ない。それゆえか日本人の上位プレイヤーにTOPが多い。KRサーバーでもコミュニケーションがそんなに必要ないからだと思われる。基本2枠しかない外国人枠は、攻撃的に行くならキャリーのMIDやADC、安定を求めるならマクロ面に期待してJGやSUPに使うのがLJLスタイルだ。そんななか、今回TOPに韓国人のTaNaを持ってきた。持ってきたタイミングもいい。1枠使ってEviに負けるようだとチームのモチベーションに関わる。ただ今年はEviPazが抜け、TOPがどうなるか分かりづらい。そんななかTOPから壊そうという意思も見えてくる。そもそもHachamechaがトリックスター的側面があり、CGA時代もあえてTOPのNapとのコンビプレイでTOPから崩したりもできていただけに、TOPに来るのか来ないのか、というのも楽しみに見ていきたい。

そして新興チームながら補強は順調に見える。日本人枠ながら上位のCorporalも獲得し、隣にはLCKプレイヤー。ポテンシャルのかなり高い、面白いチームに仕上がったと思う。FENNELがLOLに力を入れてくれればさらに盛り上がるであろう、という意味でも頑張ってほしい。新興ながら全然1位2位でも驚かない面子は集められたのがGOOD。


22夏リーグ5位 Crest Gaming Act

※試合前日18時ながら選手発表なし。
元々日本人JGhachamechaの活用やAriaArtといったキャリー助っ人スタイル等LJLで新しいことをやってそこそこ成功を見せていたが、Ariaを放出した21以降急にLJLに対してやる気がなくなったのか成績も下降線を続けている。おかげで明らかに上4つのチームと差がついてしまったものの、下がさらにやる気がないから5位あたりにいる、といった印象まである。まるで上位を譲り合う地方競馬のヤラズの構図に似ているといってもいい。どんぐらいか?Twitterもヴァロばかり、サイトもヴァロだけ更新で明日開幕なのに「スケジュール」の欄にCGAの文字すらない。うーん。

※ヤラズ:「ヤリ=勝利を目指しベストを尽くしてレースをすること」で「ヤラズ」はその逆。勝って昇級してしまうと歯が立たずに稼げないから、下のクラスで勝たない程度、3-5着賞金を稼ぐ。本気で走ると怪我するかもしれないから流して走る。等がある。

戦力的には今年はLJLTOPのレベルが一気に二枚ズンと落ちたので、相対的にNapがいるというだけで有利になれる感がある。Nap向きに見えるタンキーファイターのカサンテもメタで暴れており、TOPで確実に有利を作れる数少ないチームと言えるだろう。あとは発表後かな。まあチームがメンバー発表を疎かにする、これくらいのやる気なので上の「やる気ない」という評もだいたい察してもらえるでしょう。

※ギリギリで発表あった模様。PRとかそういう興味はないのかな。

TOP:Nap(7年目)
JNG:Cassin (3年目)
MID: Eugeo(前V3)
ADC:Honey (前SG)
SUP:Primo(2年目)

発表こそ遅かったもののHoneyは初期ソフバン、AXIZと苦しい状況でもレーンで勝てダメージを出し切るグッドプレイヤー。昨年Vitalが出ていたが、あればVitalが良すぎた。そもそも昨年のHyBriDの段階でスタッツは非常によく、問題はMIDだったわけで。その懸案MIDにはEugeo。正直上位チームにレーン五分なら上位も見えてくるが、相手がAriaJettDasherでは苦しいか。上からもぎ取れなければ今年も中位あたりでしょう。

22夏リーグ6位 Burning Core


TOP:RayFarky (5年目)
JNG:CaD(前AK)
MID:Dice(2年目)
ADC:Yuhi(5年目)
SUP:Raina(前ソフバン)

やる気のないチームあるある。試合前日なのに集合写真がない。公式サイトが去年の選手のまま。公式サイトの選手欄にちょっと気の利いたことを書いていたが継続できなかった模様。

この冬には獲得に関して違反をしていた模様。規約を調べるほどのやる気もなかったんやろな、というのが半分、規約破るくらい前のめりなことに驚いたのが半分といったところ。

肝心のチームについて。Diceは昨年段階で最上位には厳しいものの、MIDのレーン戦くらいまでは有利を作れる選手といった印象で悪くないと言えば悪くない。ただBCの場合問題が別にあって、MIDが「悪くない」程度では影響がない、というのがある。正直Ariaが来てもどうなるか難しいレベルといってもいいだろう。CaDはラテンアメリカで、前AXIZのHogletが1勝も出来なかったあとに急遽入って4割程度は勝ったものの及第点とはいかずに切られたJG、といった感じか。2020にLCKデビューするも壁に跳ね返され、21はアカデミーでそこそこ、21はラテンアメリカでHogletが通用したLJLに22で挑戦といった形。実際の所ジャングラーはやってみないとわからない部分もあるのでもしかしたら、はあるかもしれない。ただ問題はそこでもない。

ともあれ今年も苦しいだろう。おそらく今年もたくさんダリウスなりレーン番長が出てきてそのためトップゲームをすることになりその間にBOTが大火事となり、みたいな。逆に同じ選手同じコーチで5年間それを繰り返してきて今年変わる可能性の方がむしろ低い。DiceJettAriaDasherのレーン戦は見ものなので注目しよう。


22夏リーグ7位 AXIZ

TOP:Ino (前RJ)
JNG:Hoglet(前AK)
MID:Megumiin(3年目)
ADC:Cheoni(前HLE)
SUP:Dicey(3年目)

この位置のチームにしては珍しく画像があり公式サイトも更新している。メンバーも3位と躍進した21夏の面子であるInoとHogletを再招集と、コンセプト的には21夏を再び!といった感がある。一応そういうコンセプトが見えるだけでもまだ応援しがいもありそうなもので。

シビアな面を言うと、HogletはAKで0勝6敗、BCのCaDが後釜に入り勝率4割は叩き出せたチームだったわけで直近の戦力としては相当に怪しいところで。勝手知ったる面子同士でなら復活も可能、と踏んで獲ったのだろうが調子が戻っているかは不安が残る。主人公枠の感があるMegumiinも一年目はMIDでCS勝負4割程度、そこそこ戦えていたが昨年は勝率9.5%15分で対面に-655Gを差をつけられている。言ったらアレだがV3とのボーナスステージを加えてこれなのだから相当レーンは厳しい。良かった21の時のJGであるHogletとで立て直せるかがポイントか。

あとBOTも新しい面子だが、曲りなりにもLCK経験者が来てくれるのはこの位置のチームとしては異例に近いだろう。LCK1部では苦戦しているが、22夏のLCK下部ではチームが負けてる中CS勝率は7割、+146Gを作っている。LCK下部からLJLで跳ねる選手が多いだけに、下部である程度やれていた選手を獲れたのはかなりプラスと言っていいだろう。

こうなってくるとHogletが調子を取り戻し、Cheoniがブレイクすればプレーオフ圏もありうるか、といったところ。割とプラス要素もあるチームとなっている。

22夏リーグ8位 V3


TOP: Washidai(2年目)
JNG: HRK(前V3アカデミー)
MID:Ace(1年ぶり復帰 前V3)
ADC: dresscode(2年目)
SUP:Dicey(2年目)

あまり語ることがない。一般的に「プロスポーツ」を名乗る以上、記録的な連敗があったりしたら当然監督、フロントの責任問題にもなるし管轄リーグも注意くらいはする。なんならわざと負けているという八百長を疑われてもおかしくないからだ。ただV3は特に声明も出さずLJLもRIOTJPも声明を出さず、昨年3勝39敗、勝率7パーセントのチームから3人続投、コーチもそのままとなっている。その3勝も連敗世界記録更新と海外にまで騒がれるようになってからの下位チーム同士、負けても痛くないチーム同士の消化試合での3勝で「生きた白星」とはとても言い難い。その証拠に負けたチームの負けたやつらの大半が今年も負けチームのレギュラーで出てきている。どんだけ負けてもコーチも選手も辞めない優しい世界。

阪神は開幕9連敗で責任問題になったし、ロッテの18連敗は今でも語られるくらいに悲壮感もあった。その倍だ。「チームがバラバラじゃねえか」と叫ぶ観客の野次と選手が対話したのは12連敗後の大分トリニータだ。プロリーグにおいて連敗とはそれくらい重みがあってしかるべきではないだろうか。

リーグ期間中は立て直すチャンスがなかった、という言い訳はできたかもしれないが、補強期間を挟んでそこから3人続投はプロチームである以上誰かに問われるべきではないだろうか。まあLJL公式放送は大本営放送みたいなもんなのでそんなことは言わないだろうが、彼らも仮にも「プロ解説」と名乗るならそこらへんに切り込む姿勢も必要ではないだろうか。自国リーグの36連敗を見てみぬふりして頑張ってる連呼でお茶を濁した一方、世界大会のJackyloveのアグレッシブな動きからの1デスをイジる実況解説、それって解説として「正しい」のだろうか。前に出過ぎて1デスしようがJackyloveのほうがよっぽど、比較するのも失礼なレベルですげえだろって。ねえ間違ってます?

唯一の期待はAceの復帰か。ただAceはサイドを活かす動きに長けたMIDだったが、得意のガリオをピックしたとして、果たしてULTでどこに飛ぶというのだろうか。頼りになったTOPのPazも、ULTの状況を見ていい具合にJGで小競り合いを作るBugiも、このサモリフにはいないというのに。

順位予想

1.戦国
2.ソフトバンク
3.DFM
4.FENNEL
5.CGA
6.AXIZ
7.BC
8.V3

今年は4強3弱1中位と予想。プレーオフも戦国と予想。逆にその方がDFMにも日本にもいいのかもしれないまである。

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