山形ラーメンのニューウェーブ

赤湯ラーメン(あかゆラーメン)は、山形県南陽市で提供されているご当地ラーメンです。山形ラーメンでは醤油ベースのスープのラーメンが多いですが、赤湯ラーメンは味噌ラーメンに辛味噌がトッピングされていることが特徴です。
「赤湯ラーメン」「赤湯からみそラーメン」「赤湯辛味噌ラーメン」は考案した店である龍上海の登録商標でもあります。

1958年に龍上海は創業しましたが、創業当時はそれほど繁盛しているとは言えず、スープが売れ残ることもたびたびあったそうです。
売れ残ったスープは初代店主が自宅へ持ち帰り、味噌を入れて味噌汁にして家族で飲んでいました。その味噌汁に息子(後の二代目店主)が麺を入れ、これを美味いと父に勧めたことから開発が始まり、試行錯誤の末に、赤湯特産の唐辛子、山形の赤味噌などをニンニクや香辛料などとブレンドした辛味噌をスープに混ぜずにトッピングするスタイルが1960年に完成しました。

龍上海は地元で長らく人気店として営業が続いており、激辛ブームを先取りしていたとも言えるでしょう。
2005年には、新横浜ラーメン博物館へ龍上海が出店を果たしています。2008年には明星食品製造のカップ麺「龍上海 山形赤湯から味噌ラーメン」がセブンイレブンで販売され、ラーメン博物館出店と共に龍上海の名が全国に知られるきっかけとなりました。


龍上海で提供する赤湯からみそラーメンに使用されている食材は以下のとおり。
スープは、
煮干し、豚骨、鶏ガラ、タマネギ、にんじん
具材は、
チャーシュー、なると、メンマ、青のり、辛味噌、そして青の辛味噌(山形の赤味噌に唐辛子、ニンニクなどを加えたもの)
麺は多加水麺です。

トッピングされている辛味噌が最大の特徴でありますが、辛味噌を一度に全部溶かして食べるとかなり辛くなります。そのため、少しずつ溶かして自分の好みの辛さで食べることがオススメのようです。
トッピングの辛味噌は別売りされていることもあるので、より辛い味が好みならば、辛味噌ラーメンに更に辛味噌を追加トッピングすることもできます。また、味噌ラーメンではない醤油ベースのラーメンに辛味噌をトッピングすることもできます。

醤油ラーメン=中華そばが多い「山形ラーメン」において、味噌ラーメンを名物にしているのは珍しいです。
赤湯地区は温泉も多いですし、ぶどうの産地でも名高く「ぶどう狩り」も楽しめます。ワインもお土産で有名ですね。

山形に行かれた際は、ぜひ赤湯エリアにも足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

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