見出し画像

30代でのMBA留学における費用対効果②人脈形成

30代でのMBA留学における費用対効果②ということで、今回は人脈形成について触れていきます。あらゆる国から、そしてあらゆる産業・職種から人が集まってきているので、このネットワークは本当にかけがえのないものです。みんなで授業を受けて、グループワークをして、ご飯を食べて、一緒にトレーニングして、パーティー行って、旅行に行って、、、寝食を共にするは言い過ぎですが、それでも会社生活では味わえないほど濃密な時間を過ごします。ビジネスもプライベートも、人生がとても豊かになるので私はMBAに来てよかったなと思っています。

ちなみに前の記事ではビジネスに関する知識の習得について触れましたので、ご興味ある方はぜひご一読ください。

ビジネス観点での人脈形成

国籍の多様性

例えば私の同級生は30か国から来ています。将来自分がどこかの海外拠点に行ったとしても、かなりの確率でその国に精通した同級生がいます。取引先が信頼できる企業なのか否か、評判がどうなのか、スタッフをマネジメントするにあたっての留意点は何か、こういった情報は外からではわからないですし、当事者同士では利害が絡むので本音の部分はわからないかもしれません。そんな時に、その国に精通した、そして利害関係のない友人からアドバイスをもらえるのはとても心強いと思います。

MIT Sloan Fellows Class Profile のページより抜粋

業種の多様性

国籍もさることながら、やはり産業の分散が効いているのも大きいと思います。大企業、スタートアップ、ファミリービジネス、政府、NGO、学術機関、スポーツ等、所属する組織自体もバラエティに富んでます。

MIT Sloan Fellows Class Profile のページより抜粋

私自身は保険業界のバックグラウンドですが、異業種とのアライアンスをするような仕事に携わってきており、今後もそういった仕事に携わっていきたいなと思っています。その観点ではいろいろな業界・業態・業種の話を聞くことができ、ビジネスパーソンとしての引き出しを増やすことができました。
また、クラスメイトからもそういった異業種との壁打ちパートナーとして使ってもらうこともあり、サイバーセキュリティ×保険、ヘルスケア×保険、AI×保険と、何度もビジネスモデルの壁打ちの相談に乗ったことがあります。逆に私も卒業後、何か行き詰まった際には、彼らの知見を大いに活用させてもらおうと思っています。

卒業生のネットワーク

学校によると思いますが、卒業生のネットワークも有益です。MITは学校を上げて卒業後もきちんと繋がりを持ち続けるためのプログラムを用意してますし、体制がちゃんとしてます。
例えばMIT Sloanでは、毎年1月IAPという短期集中講座が開設されており、在校生のみならず卒業生も受講可能です。たくさんの卒業生が学びに来て、定期的に最新の知識を習得し、そしてまた在校生とも繋がっていっています。
また、MIT卒業生によるVCなんかも存在していて、まさにMIT出身者(在校生)が立ち上げるビジネスに投資しており、こういうのが所謂インナーサークルなのかと感じたりもしました。

ビジネススクールのロケーション

最後に、ビジネス面でのネットワークに期待するのであれば、ロケーションはよくよく考えて出願したほうがいいと思います。MITはアメリカ東海岸の大学なので、やはり卒業後も東海岸で考えている人が多いです。たぶんStanfordだとこれが西海岸なのでしょうし、CambridgeやOxfordだとUKもしくはEUとなってきます。ちなみに私は何も考えずにMITにたどり着き、結果的にはUS人脈ができたということには満足しています。

プライベート(友達)観点での人脈形成

海外旅行の楽しみ

あくまでMIT Sloan Fellowsの話かできないのですが、ここはFamily Programと言っているぐらい家族向けのイベントが凄まじい頻度で用意されています。平均年齢が39とかなので、4割くらいの人は子供がいて、家族ぐるみの付き合いが山ほどあります。それらを通じて、世界中に友達ができたことが私にとっては良かったことの一つです。もともと海外旅行は大好きなので、これからは行く先々に友達が住んでいて再会できると思うと楽しみで仕方ありません。ただし、これを目的にMBA留学はしないので笑、副次的なものですね。

ライフスタイルの違い

これはover30の人は要注意だと思います。①夫婦+子供、②夫婦のみ、③独身(or単身)では、ライフスタイルが違ってきます。MIT Sloan Fellowsはマジョリティが①なのですが、通常のMBAは③です。例えば海外ですと、夜通しクラブで騒ぐイベントや、子供不可の着席ディナーイベント等があります。私はそもそも夜通しクラブで騒ぐことに関心もなければ体力も無いです。また、ディナーも自分だけ行ってしまうと、家族は家で待つことになって、結構かわいそうです。なので、もし若いMBAプログラムに紛れ込んでいたら、プライベートの生活を同級生と楽しめていたかどうかはやや自信が無いです。たぶん、同級生との遊びは徐々にフェードアウトしていって、最後は家族とだけ過ごしてたと思います。
結局似たような属性の人の方が仲良くなることを踏まえると、このあたりは少し覚悟して臨んだほうが良いかなと思います。


リアルで会って、長い時間を共に過ごして、公私ともに仲間が増えるというのはMBAの魅力の一つだと思います。効果の事前の見積もりも難しいですし、費用との比較も難しいですが、人生の素晴らしい財産になることは間違いないと思います。

次の記事では「コミュニケーションスキル」について書いていきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?