冒険というロマン
男のワイが言うから間違いないと思うが、男というのはバカな生き物で、自ら命を捨てに死地へ赴いたりする。そんな人間はごく一部だが、男なら誰しも一度は『宝島』のような冒険に憧れたことがあるはずだ。そうして死地へ赴いた「バカな男」のお陰で、地球上の空白地点はなくなった。コロンブスやマゼラン、リヴィングストンらの功績である。
そうした冒険、と言っても冒険には色々あるが、特に恋と義侠に彩られた冒険を「男のロマン」と思う。それを自ら実践したのがハードボイルドの代名詞、アーネスト・ヘミングウェイだ。彼の生き様は名作『老人と海』によく現れているが、彼は自ら志願してスペイン内戦に参加している。生涯で飛行機事故にも二度遭った。普段はキューバの海沿いで自給自足の生活をしていたといい、まさにハードボイルドを地で行く生涯だった。
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