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ネバー・エンディング・ストーリー

昨年の3月11日はWBCのチェコ戦だった。新宿のスポーツBARで観戦したが、まさかWBCの書籍を出版するとは思わなかった。あれから1年。3月6日、7日に行われた侍ジャパンvs.欧州代表には4人のチェコ代表選手が出場。これまで「点」で終わっていた野球の国際大会が「線」になった。振り返れば昨年のチェコ戦は「そのとき歴史が動いた」瞬間。

東京ドームから大阪ドームに場所を移し、チェコの4選手は守備で魅了。クセの強いアメリカ系の選手と違い、アジア人のように基本に忠実なファンダメンタル野球。体躯は日本人より大きく、守備もダイナミックで華やかに見える。社会人野球の選手らしくプレーも爽やか。世界野球に新しい風を吹き込んでくれる。

残念ながらプレミア12は世界ランキング15位のため出場できず、2年後のWBCで再会。2025年はトップチームの国際大会がない年。3月か11月にチェコと親善試合をやって欲しい。

もうひとつ「線」を願うのは活躍が目立った大学生。シーズン前の調整であるプロ選手と違い千載一遇の晴れ舞台。バッティング練習を見れば気合いの違いは一目瞭然。ゴルフ界では高校生の石川遼、大学生の松山英樹がプロを無双したように、ようやく野球界もプロとアマの垣根が低くなっている。

MVPの西川史礁をはじめ、大学生の思わぬ躍動に、プレミア12も選出も可能ありと言われている。それも素晴らしい「線」だが、できればプロ野球のベストメンバーを観たいもの。とはいえ、せっかく3人が灯した光をライツアウト(消灯)させるのも惜しい。

そこで提案したいのが大会直前の練習試合。プレミア12vs.大学生選抜、プレミア12vs.社会人選抜を行うのはどうか。プレミア組には良い調整に、大学生や社会人にとっては今後の糧となる。高校卒業後もアマチュア野球を続けたご褒美があってもいい。せっかく昨年のWBCから「線」になった侍ジャパンをぶっとく、よりGO bold(大胆に)に。野球熱を炎上せよ。


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