井上光
描いた絵たち
100分de名著をよく観ているが、特に心に留めておきたい回がある。(政治編) それは、『アーレント/全体主義の起源』と『オルテガ/大衆の反逆』だ。 どちらも大衆社会について論じている。 大衆社会の誕生19世紀から20世紀にかけて、人口が急激に増え、農村から都市に住み着いた人々は、階級もバラバラで、無個性、無気力で、どこに向かっていいのか分からない根無し草のような群集となった。彼らは他人との同一を望み、平等の名のもとに秀でた個性を抑圧した。「平均人」の集まりであった。
平家物語を読んだ。魂の共鳴。それから学ぶ意味に思い当たった... ずっと気になっていた平家物語を読んだ。原文ではなく、『1日で読める平家物語』(吉野敬介著)というスーパー入門書だけれども、心に響いた。 内容については書かないけれど、皆さんご存知のように平家の栄枯盛衰の様が躍動感あふれる文で書かれており、原文は音で聞くと力強さでグイグイ引っ張られるようなリズムがある。そして仏教の無常観や当時の末法思想が至るところにあらわれている。 おごり高ぶる清盛、冷静で清盛への’