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父方祖母のホロスコープを読んでみた2

父方祖母、サカエちゃん第二弾です。
今回は3ハウスから開始です。

では、私が勝手に出生時間を決めてしまったホロスコープをどーん。

さかえ 出生図

サカエちゃんの3ハウスはふたご座。
3ハウスは、その人の学びを示す場所になります。
学びとは?どんなことを指すかと言えば。
この3ハウスの学びは、子供が自然に覚えるレベルの物です。
親から自然と学んだ、言葉の使い方、人との関わり方など。人間が生きていく上で必要な人格形成の学びと言えます。

ふたご座は、風星座といわれ。
特徴は、情報の収集、身軽さ、柔軟さなどが特徴です。
そういった特徴を生かし、受け取った物を自分で噛み砕き。
自らの言葉にして話すのが得意なタイプと言えます。
これに、太陽星座が水瓶座独特の視点がプラスされると私は見ています。

私の知っているサカエちゃんは、やはり独特の話し方をする人でした。
何を話すにしても、順序立てて話すというのではなく。
臨場感たっぷりに、起承転結を組み替えたりして人が興味を持つように話すのが得意な人でした。

例えば、嫁さんに
「この間、民謡のお稽古の時にね!みんな言ってたのさ!」
そんな風に、感嘆符が沢山付きそうな話方をするのです。
聞いている方は、どうでもいい話なのに、なぜか引き込まれていくのです。

まあ、サカエちゃんの「みんな」は「一人、二人、みんな」なんですけれどね。「感情を言葉にたっぷりのせて、楽しくお届けしまーす」な人でした。

さて、私が個人的に思っているのは。
サカエちゃんの人生は、4ハウスが色々な事象に係わっています。
見ての通り出生図では、冥王星が4ハウスにあり。
結構、色々な場所とアスペクトを形成しています。
天体のアスペクトって、1対1で作用するものではなく。線で結ばれた総ての天体要素が混ざり合い作用するような感じを個人的には持っています。


ASCと冥王星が90度になっていますが何となく調節していたら出て来たアスペクトなので。読んでいくならば・・・と言う仮説に基づいて今回はお話していきますのでご了承ください。

このASCと冥王星の90度アスペクト。
私が読むとすれば「時々生まれもった基盤を、時折、崩しては立て直す」という事をしなければならない相と読みます。
また、それによって人生の目標としたもの、自分が叶えたい事柄に制限が掛ったり。目標や、夢を変更しなければならなくなる人生の様に読み込めます。天体から説明するのならば、拡大の星・木星と180度の角度をアスペクトが取っています。部分が、結局先に書いたASCと冥王星の90度アスペクトとも繋がっており。星同士の影響が切れないからです。

上記を分かり易い言葉に言い換えるとすれば。
この冥王星に関係するアスペクト2つが有効であるとするのなら(仮定)

人生の基盤を作り上げ、人生の可能性を広げていこうとする際。
時々、自分のアイデンティティーを見直さなければならない。
そんな出来事が起きる。それは、家庭に関係することである。

こう読み解きたいと思うのです。

しかし、この冥王星。実はソフトアスペクトも2つほど持っています。
7ハウス天秤座、蠍座土星と。
11ハウス水瓶座太陽の2つです。

ですから、突然起きる家庭での不幸は単なるマイナスで終わらず。
彼女が社会的なルールを利用することで、救いはある上に。
新しい人間関係を築くチャンスを与えられる。
新しい交友関係の中で、自分の居場所を見つけ輝けるという幸運も与えてくれるそんな風に読めたのです。

言葉にすると、「なんだそりゃ」となりそうですが。
まさに、祖母の人生そのものがこの天体の配置に現れている気がします。

長くなりますが、祖母の家庭に関係する人生の出来事を今回は書いて行こうと思って居ます。少し重い内容になります。苦手な方は、遠慮無く飛ばしてくださいませ。お願いします。

では、語って参ります!

サカエちゃんは、大手企業に勤めていた父と専業主婦の母の間に生まれました。父の会社の社宅住まい。
父は大正期に、大手企業に勤めており。3つ揃えのスーツ、ロングコート、懐に懐中時計を金の鎖で繋ぎ。紳士的な帽子を被り。
電車で通勤していたような知的タイプであったようです。

祖母の父と兄

彼女は、4人の姉と1人の兄。1人の弟と、妹がいます。

幸せいっぱいの家庭に思えますが。
悲劇は突然に訪れます。
彼女の妹を産んだ母は、産後の肥立ちが悪く、生まれた妹と共に他界します。サカエちゃん3歳。
実は彼女、母親の記憶がゼロなのです。

妻に先立たれた父は、多くの子供を抱えて都会で途方に暮れたようです。
結局、田舎から母親(祖母)を子守として迎え入れます。

しかしながら、母親も(祖母)も数年で亡くなります。

当然、また多くの子供を抱えて困り果てた父は。
親戚筋の縁で、子供を育ててくれる女性を後妻として迎えます。
サカエちゃんは幼すぎて、社会人になるまで実の母の存在を知らなかったのは、この後妻さんが物心付く前に家に居たからだそうです。

彼女曰く。
「あたしゃ、あの人を本当の母だと思ってたんだ。騙されたよ」
サカエちゃんは、就職する際に戸籍を取ったようですが・・・。
その戸籍の記載を見て、呆然としたそうです。

「大事に大事に育ててくれたと思っていたけれど、本当の母親でなかったから私を叱らなかったんだよ。もう誰も信じないと思ったね」
その戸籍を、ずっと仏壇の引き出しに入れていたのを私は知っています。

実母のことを知って直ぐ、まだショックが癒えていない中。
今度は、父が急死します。
病気ではなく、熱中症でした。
彼女の世界は、完全に音をたてて崩れていったそうです。

父の勤め先の社宅でくらしていた家族は、社宅から出て行かなければならなくなり。精神面だけではなく、足元から経済基礎と、生活が崩れて行ったという状況だったようです。

ただ、そこは五女である彼女まで働いていた状況ですし。
長女に至っては、既に嫁に行っており。
子供達の稼ぎだけで、後妻さんと幼い弟達(後妻さんの子)まで食べていける状態だったようで何とかやって行けていたそうです。

その前後については、はっきりしないのですが・・・。
祖母の遺品の中から、恋人らしき写真が数枚出て来ており。
戦地の写真館で撮影したであろう、修正の入った写真や。
写真の裏に、サカエちゃんに向けた言葉が書かれている写真があり。
彼女には、出征した彼氏がいたのでしょう。
しかし、戦死されているのでしょうか。
写真のみ大事に保管されていました。
これも、彼女にとって大きな出来事だったのでは無いでしょうか。

その頃、シナ事変からの流れで結婚して独立していた兄が徴兵され。
姉達も、次々と独立していく中。
サカエちゃんは、継母と腹違いの弟達との生活が嫌になったのか?

姉(長女)夫婦が他県で商売をしていた所に、転がり込みます。
表向きは、店番兼子守りとして居候していたと言う事だったようです。

姉夫婦と暮らしていた頃の祖母 後ろのワンピースが祖母

やっと自分の居場所を見つけた!
サカエちゃんは、そう思ったかも知れません。
しかし、つかの間の平和だったようでして。
姉の夫も徴兵され、一緒に商いをしていた姉の夫の弟も徴兵され。
店を閉じ、姉は夫の実家に子供を連れて身を寄せることにしたそうです。

また行き場を失ったサカエちゃんは、再度地元に舞い戻り軍事工場などで働き生活を続けます。しかしながら、今度も平和な生活は長く続かず。

昭和19年末には、連日の空襲で死と隣り合わせの生活を強いられます。
継母は、腹違いの弟達を連れて自分の実家に疎開。

また居場所が無くなったサカエちゃんは、母方のイトコの家に転がり込みます。このお宅も商売をやっていたため、働けば置いて貰える状態でした。
そこの手伝いをしながら、終戦を迎えたようです。

終戦を迎えたものの、地元は度重なる空襲で焼け野原と化し。
結局、戻れるのは父の実家のみになってしまい。

サカエちゃんは、仕方無く父の実家に身を寄せることになります。

ただここは、サカエちゃんの姉が子供達と疎開していた場所と同じです。
なぜ、最初にここに行かなかったのかと思うのですが・・・。
色々と彼女も考えていたのでしょう。

(姉は、父方のイトコと結婚しているので。結局、姉の夫の実家も、サカエちゃんの父の実家も、同じ家になります・笑)

サカエは、しばらく父の田舎で、復員してきた姉の夫と、姉とその子供達と一緒に暮らしていました。そこに、遅れて戦地から復員してきたのが、姉の夫の弟。サカエちゃんの将来の夫です。

そこで、4人は田舎から食料を担ぎ。
静岡から電車に乗り、静岡の蜜柑と、蒸かし芋を持ち。
両国国技館の前で、露天商をして相撲さん相手に商売をしたりしていたそうです。最終的に、ここで貯めたお金を元手に商売を始めます。
これが、前回書いた製菓業です。

姉夫婦と、自分と、姉の夫の弟(将来のサカエちゃんの夫)の4人で、田舎から町場に出て行き。ここで起業したのです。

しかも、ここに戦火でちりぢりになった、自分の兄弟姉妹夫婦が転がり込み。その子供達も加わり、13人の大家族で再出発をします。

そんな中で、唯一独身だったサカエちゃんと、出征していたことで婚期を逃した治郎(姉の夫の弟)が皆の勧めで結婚することになります。やっと、彼女にもかけがえのない家族が出来た瞬間でした。

戦後の高度成長期で、それぞれが独立する経済力をつけるまでは、この大家族は存続し続けるのです。こうやって読んでいくと・・・。

次々と家庭環境が変わり、それによって環境が総てリセットされるさかえ。
冥王星が強く影響している様に感じています。
皆さんは、どう捉えられたでしょうか。

7ハウスの蠍座土星が、極限られた身近な人とのルール(血族というカテゴリー)に助けられて、家庭が大きく揺らごうとも強く生き抜いてきたサカエちゃんのホロスコープに相応しく感じたのは、私だけでしょうか。

なぜか、大ボリュームの4ハウスになりました。
どうぞ引き続きお付き合いくださいませ。

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