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40歳の海外ひとり旅はどんなだったのか

※こちらの旅行記事は、6年前の記載したnoteのアカウントを統合したため
 新記事として出ていますが古い情報です。ご了承下さい※

まずは、ひとり旅のコツなどを書く前に、初めてのひとり海外旅行はどんなだったのか?書いてみたいと思います。

あれは、4年程前の春のこと。旦那がふるさと納税でPeachポイントを取得したのです。このPeachポイントは、大好きな台湾に夫婦で旅行に行く足しにしようと目論んでいました。

所が、彼の職場で産休の方が出てしまい休みが取れないという急展開。おめでたい事ですので、全員でサポートとなった訳です。しかし、問題はPeachポイントの使い道でした。

結果的に「勿体ないからさ、お前行ってこいよ」と言う話しになるのは当然の流れでしょう。とはいえ、1人で海外に行ったことの無い私。夫が全国転勤有りという家庭環境の中で、色々な土地を行ったり来たりするのは比較的涼しい顔をしてやってのけます。しかし、海外となるとちょっと話しは違う。

ひとりでは行けない!と愚図る私を無視して、サッサと航空券を発券し。国内移動の航空券も手配。地上の交通機関をメモって、Eチケット(航空券)にホッチキス止めしてクリアファイルに突っ込む。そんな一連の流れを目の前で始めた彼。呆然として止めることすら出来ない私。

「おい、ホテルはいつもの所で良いな」

「現地に到着してからの行き方は分かるな」

その度に私が焦って顔色を変えるので面白いらしく、笑う笑う。


あっと言う間に旅行の準備が整いました。台湾は既に数回でかけていて、Facebookのお友達も台湾に数人いる。そうい状況でも1人で出掛けるのは相当勇気が必要でした。

いざ、出発当日。当時住んでいた土地が大空港まで遠く、自宅から航空機を利用してPeachの本拠地関西国際空港まで移動。そこで1泊し、目的地の高雄に飛ぶという旅程になりました。国内移動だけでも、相当な移動距離です。

関空近くに1泊した翌朝。なんと、出発前に初トラブル。幸先悪いです。梅雨時期だったので、梅雨前線が活発化しており全国区で大雨。航空機が軒並み遅延。飛ぶかどうかは、天候調査次第とのアナウンス。欠航になった便のアナウンスも、聞こえて来る中で騒然とする空港。状況に軽いパニックになり、自宅で出勤前だった旦那に電話で指示を仰ぐことに。

「ねえ、どうしよう。ディレイ(遅延)らしいよ。天候条件次第で欠航かも」

焦った私に、彼の返事はアッケラカンとしたもので

「はあ。何焦ってんの、飛ばなきゃ日本から出られないからどうにでもなるでしょ。お前が焦っても、状況は変わらんよ。取りあえず、落ち着け。情報だけは取り逃さないように、アンテナを張っておけ。どうせ、高雄でもツアーじゃないからツアーバス乗り遅れるとか無いし。着いた時間をベースに動きゃいいだけだ。焦る必要はゼロ、1人で行く時はまずは冷静にが第一だから焦るな」

そこまで聞いてから、なぜ自分が焦っていたのか笑いが止まらなくなりました。そうなんです、予定通り行かないどうしよう。という、強迫観念に囚われていたのです。誰に気兼ねするわけでもない1人旅。どんなに旅程が狂おうとも、何も困る必要が無い・・・これには、目からウロコでした。

この後、各国旅行に行き知ったことなのですが。ひとり旅で航空機が遅延した場合、または欠航した場合に1つだけ気をつけなければならないことがあります。それは、ホテルのチェックイン時間です。

海外のホテルでは、チェックイン予定時刻を大幅に回っても客が訪れない場合。または、何らかの理由でチェックインが日付を跨いでしまう可能性がある場合。ノーショー(客の事情でチェックインをしなかった)扱いになってしまい、宿泊料の払い戻し無しで予約をキャンセルされてしまう可能性がある。ということです。

では、話しを戻します。この時は、そんなことを知らず。航空機の現地到着時刻も、お昼頃ということで心配無しでした。だから、彼もその辺りは教えなかったのでしょう。やはり、最初のひとり旅は近場で安心な国に行くに限ります。

結局、30分ほどの遅延で無事航空機は出発。


機上の人となり、わくわくしつつ高雄へ向かいました。到着前に、入国審査カードが分けられて「はいはい、いつものね」と気軽にカードを見て凍りつく。

そ、そうだ。これ、英語表記なのかまさか!!住所って、どうやって書くんだっけ。えっと、この英語は何て意味だったんだっけ。これ、どうしよう。焦ったら、ボールペンもどこに行ったか分からず1人でアタフタ。顔が熱くなっていくのが自分で分かるほどのパニック。今までは、旦那が書いた入国審査カードを借りて、名前やパスポートナンバーだけ変えて丸写しだったので何も考えていませんでした。

何とか、リュックの底からボールペンを引っ張り出し。遠慮気味に、チラチラと左右の乗客の記入欄をそっと盗み見。すると、隣りのおば様は全部日本語で書いてる。心の中で、大爆笑。そっか、台湾は漢字使う国だからそれで通るのか・・・と、変なニヤニヤを浮かべながら適当に記入。間違ったら、何か言われるだろう。そう思ったら気が楽になったのでした。

現地の到着するまでに、これだけ問題が発生するなんて思いもせず。高雄の入国審査を通り、すんなり荷物を受け取れた時には何か忘れているのでは無いだろうかと心配になっていました。

ここから、ホテルに向かう訳ですが。まずは、高雄空港のセキュリティーエリア内で、荷物をごそごそやっていました。外でやると、荷物から目を離すと危険なので荷物を開くなら警備員のいるこのエリアが安心だと思ったからです。国によっては、セキュリティーエリアでも危険なのは後で知りました。今は、日本を出る前に、現地に到着したらホテルまで荷物を開けないで良い状態を整えて行きますが、当時はそこまでの知恵はありませんでした。

セキュリティーエリアで私がやっていたことは、台湾のSIMを取りだし、日本のSIMと交換。当然、携帯電話は日本で使っている物では無く、旅行仕様の超ボロボロSIMフリー携帯電話です。海外で、ピッカピカのiPhoneなんて持ってキョロキョロしていたら狙って下さいって言ってる様なものです。お財布も、日本で使っている皮財布からバリバリ財布にチェンジ!財布は紐で鞄に括り付けてあります。

SIMが正しく作動しているか、確認するために日本の旦那にSkypeで到着連絡を入れることに。ギリギリ出勤前に彼をつかまえ、到着連絡終了。

さあ、初めての1人旅の始まりです。軽く足が震えていますが、地下鉄に乗って最初の一歩を踏み出します。数歩歩くと、汗が噴き出る台湾でどんな旅が待っているのかと到着してみると恐怖より期待が高まって思った以上に平気な事に驚いたのを良く覚えています。

(続く)