どうかあたたかい目で

夫婦は時として、義務を負った共同体でも、その関係を維持するためのモチベーションが試される

昨年とある日、ベビーカーで幼子と夫と、電車の乗り換え中に同じような状況の子連れ夫婦を見かけたのだが、母親がかなり呆れた声で父親に何か言っている。それも結構罵声ちっくな言葉遣いで。
その父親の親御さん、とりわけ母親が聞いたらどんな気持ちになるか・・・

でも私はわかるんです。母親が呆れた声で発する気持ち。
私も同じです(たぶん)。おんなじくらい、困り果ててます。

私は子育て中のことが、必ずしも父親が悪いとか、片一方のことを言うつもりはない。どうしようもない母親とか、懸命に生活を支えようとする父親が、この世の中にはいるとも思うから。

しかしながら、どうやら当の本人(呆れられてる人間)は、「自分は何も悪いことをしていないから」というスタンスが強すぎる気がする。
何度同じ間違いをして、こちらに指摘されてもへこたれず、明後日の方をみていられるのは何故かといえば、そこなんだ。

うちはもう知り合ってかれこれ20年、結婚生活も相当長いんで、
知り合って1年そこらで結婚された方々とは相手の情報量半端なく持ち合わせているのですが、おそらくそれは私の方だけ。
相手は私のこと、わかっているようで、知らないことも多い。
でも、それも「知らなくていい」スタンスが強いので、本人にとっては問題ではない。要は「自分」が一番、相手は二番。

だから道や店やありとあらゆるところで、夫婦があーだこーだ揉めていても、片一方が嘆きの言葉を吐いていても、なんとなく気持ちがわかるので、心の中でガンバレ、と思っている。

そういや、すっごくラブラブでキラキラした夫婦をみかけることもある。
人はいくらでも自分をよく見せたい。そういうもんなのかもしれない。
醜態を晒しまくりたい社会人、いますかね?
稀です。
夫婦関係も外から見えてる状態は、全く問題ないように見せたい、そう思うのは普通です。が、現実、不満が出た時にぐっと堪えて、
堪えて堪えて、堪えて堪えて、堪えまくって関係を維持するよりも、
ポツポツポツポツ不満を出している方がストレスたまらなくていいい。

ストレス溜めることは、万病の元だからね。世の中の、もうどうしようもない相手に疲弊している皆さん、許せる範囲を少しづつ広げていきましょう。それはきっと子どものズボンのゴムを、ん~~~っと伸ばしてみる時のよう。
(もう少し伸びてくれたら、ゴムを替えずに済むし、新しいズボンを買い換えることも先に延ばせるのです、先延ばしが必ずしもいいとは限りません)

おそらくゴムの伸びは大してないでしょう。
問題が完全に解決しないのが夫婦なんだろうと割り切って、モチベーションを日々保っています。

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