絵を習いに行っていたころ、彫刻が好きだという話になった時に、ヴァンジ彫刻庭園美術館は彫刻が素敵だよと教えてもらった。

静岡にあるという。

「いつか行ってみたい」は、行こうと思えば行けるはずなのに、なかなか実現しないことが多い。とても遠い方が思い切って行けたりするのが不思議だ。でも頭の片隅にその時の情景とともにキーワードが保存されていることが結構な頻度である。

ようやく行けたのは昨年。クレマチスの丘と称される一帯の中にヴァンジ彫刻庭園美術館、ベルナールビュッフェ美術館、IZU PHOTO MUSEUM、井上靖文学館、と様々な芸術施設があります。

庭園美術館は山の裾野特有の、緩やかな斜面を利用した空間に芝生ー建物ー芝生と並んでいる。と行っても建物は程よい具合で空間を区切っているのだが、流れがとても自然。そして彫刻。点在しているんだけど、物語性と多面性が存在するような表現で面白かった。美しく設計されている庭は手入れが行き届いていて気持ちいい。

下側から見た池の風景をどこかで見たことあるぞ、と思ったら、dトラベル　静岡の表紙の絵（渡邊良重さん絵）がここだったのか、と気づく。絵でも写真でも、みんないいなと思うところは一緒なんだなあ。

近くのベルナール　ビュッフェ美術館のそばには吊り橋があったり、森を感じさせてくれるエリアでした。そばにあるカフェもセンスよく美味しかった。ビュッフェの今まで見たことのなかった作品もあって、おもしろかったです。

いつか行こうと思っていたところが、キーワードからはじまって新しい情報が更新されていく様子は、苗木が育つような感じでおもしろいです。