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【中国動向観察】「国安部副部長の逃亡はガセだ」中国側が再び間接的「証拠」を提示・董副部長はいまだ健在?

 20日にここで伝えた中国の国家安全部の董経緯副部長の米国への逃亡説。一度中国政府が安全部内の座談会に彼が出席し、スパイ事件への対策を指示したと伝えたが、再び中国は彼に関する情報を間接的に披露した。

 中国の警察庁である公安部のサイトが23日に掲載された記事によると、22から23日にかけて上海協力機構(SCO)メンバー国の国家安全保障会議事務局長(秘書)の第16回会議が開かれ、その会議に董経緯副部長が出席したというのだ。

「彼はまだ中国国内で業務を担当しており、逃亡説はガセだ」という主張を間接的に提示した形である。

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 つくずく中国はその振る舞いはジャイアンだが、動き方をみるととても単純でかわいい国だ。外野が騒げば騒ぐほど、我慢できずにムキになって反論している。

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  ムキになって反論する割にはその表現はさりげなくを装っている

 この報道が示すのは中国から高級幹部が逃亡して機密を米国側にぶちまけているという噂はガセ、ということではない。逃亡した高官が董経緯ではない可能性が高い、ということに過ぎない。

 中国ジャイアンが今後、怒りに任せて色々な情報を出して反撃してくる可能性は大いにあるが、真相を明かすことはありえない。それでも一つ一つじっくり腰を落ち着けて読み解いていくことが重要だろう。

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