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赤い指(著者:東野圭吾)

著作者:東野圭吾 発行所:株式会社講談社 2009年8月12日発行
 
前原昭夫(あきお)は照明器具メーカーに勤務している。東京本社は中央区の茅場町にある。昭夫に妻の八重子(やえこ)から電話があった。「早く帰って欲しい」と訴える八重子はかなり興奮していた。
 
家に帰ると、八重子が出て来た。『顔色が悪く、目が充血している。その目の下には隈(くま)が出来ており、急に老け込んだように見えた。』庭には黒いビニール袋をかぶせた「知らない女の子」の死体があった。
 
中学三年の直巳(なおみ)は二階にいる。昭夫が「あの子供は一体何だ」と聞くと直巳は答えない。苛立ったようにゲーム機のコントローラーを動かしている。「おまえがやったのか」と聞くと「わざとやったんじゃねえよ」「うるせえなあ、知らねえよ」と繰り返す。
 
八重子は、直巳が女の子の首を絞めたと聞き出す。昭夫は警察に電話しようとするが、八重子はそれを止める。『「このことは一生ついてまわるのよ。あの子がまともな人生をおくれるとは思えない。きっと、ひどいことになるわ。めちゃくちゃになっちゃうわ」』
 
昭夫は、死体を別の場所に移す。発見が少しでも遅れるよう公園のトイレに置く。刑事の加賀恭一郎は、犯人を追う。真実は明らかにされるのか。
 
注:『』は、引用文

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