見出し画像

連載漫画の作り方9 体力と志2

志の2回目

前回、とってももっともらしい事を書きました。
しかし、ボクの本音ってのは
まぁなるようになりますって
です。顔を下げて生きることもないですが、鼻息を荒くしても特にそれでどうにかなるとは思えません。
例えば「次までに20ページのネームを描いてきて」って言われて
「やる気が溢れたので60ページのネーム作りました!」
って参上しても「いや、あの、それ、違……」というオチは見えてます。
適宜頑張る・十分以上頑張らない
ってのをボクは志として大切にしています。
ここまでボクは連載漫画を始めるに当たって起こりそうなこと、考えそうなことを述べてきました。たまさか似たような場面に出会ったら役に起てて下さいという気持ちで書いてきました。が、他の漫画家さんなら「いや、注意するならこれだろう」と何か言うとかもしれません。それはそれで役に立つと思います。また別の漫画家さんが何か言ったら、それはそれで役に立つでしょう。経験から何か言っておきゃあ何か役に立つのです。
よーーーーーーーするに!
行く先に何かは山程あって、全部を予見することは不可能
なんです。出会ったら一回一回対策を考えて切り抜けていく。それしかない(多分)。せめて、なるべく力を抜いて漫画家人生を生きて欲しいなと思います。

成功した人たちは

「しかし…成功した人たちはものすごく頑張ったんじゃないか?」と思いますか?
まず「成功って」ところから話すことになっちゃいそうですが、そのあたりはご自分で考えて決めていただくとして……。成功した人の多くが
「運が良かった」
と言っているのは不思議ではないでしょうか?謙虚を装った自慢の人もいるかも知れませんが……ボクが七年半の週刊連載を終えて時の感慨からするとそうとばっかりは言えません。途中に大きな地震がありました。母が病気に倒れ亡くなりました。いろんなポイントで「あっちを選んだら連載は続かなかったな」と思うことはたくさんあります。じゃあ、そっちを選ばなかった理由はというと、本当にたまたまです。マルチユニバース的に言ったら、「そっちを選んじゃって連載を続けられなかったボク」が無数に存在するはずです。複雑なあみだくじでも着いた点から振り返ると一本道かも知れませんが、たまたま選んだ分岐点がゴールまで運んでくれた、そういう感じです。
そして、じゃあ連載が終わったことが人生にいいことなのかどうか?というのはさらにこの先を見ていかなければなりません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?