【8分・2人・声劇台本】告白電話

男1:女1

【演じる上で注意点】

注釈:以下は、読まないでください。
 () 描写(読まないでください)
 [] セリフ読み方
A 男性の名前を入れて読んでください
B 女性の名前を入れて読んでください

【あらすじ】

付き合ってすぐの男女の高校生、2人は7月の期末考査前によく市立図書館で勉強するようになっていた。そして、テスト前日、2人はLINE電話をしていた。

【台本】

男「もしもし?」
女「もしもし?聞こえる?」
男「うん、聞こえるよ」
女「電話、大丈夫だった?」
男「うん、おかんには「もう寝る」って伝えてる」
女「え、そうなの?まだ、22時半だよ?」
男「まぁ、明日から期末考査じゃん?」
女「うん」
男「だから、明日朝早く行くから、寝るって言っておいた」
女「[笑う] ふふふ、それ通じるの?」
男「さぁね?通じるか知らないけど、電話できるならいいかなって」
女「ありがと」
男「それで英語はできるようになった?」
女「んー、まだ仮定法が難しいと思ってる」
男「あーあれは、時制が難しいよね」
女「そうなの、なんかどうやって英文に訳していいのか、わからない時の方が多くて」
男「でも、単語は強いじゃん?」
女「まぁ単語は覚えるだけだからね」
男「いいよなぁ…俺ほんと、覚えるのとか苦手…もう漢字とかもわけわかめ」
女「[笑う]ふふふふふ、本当おもしろい。わけわかめって何」
男「[少し笑いながら] よく俺が言うやつだよ」
女「他の教科は?」
男「んー、歴史と国語は、始まる前にもう終わってるかな」
女「終わってるって、あははは!
数学とかは?」
男「そこらへんはいける!結構数学得意だからね」
女「すごっいじゃん!私数学そんなに得意じゃないんだよね…
なんか公式が難しくて…覚えられない」
男「でも、いつそう言って点数高いじゃん。前回、学年何位?」
女「5位だったかな?」
男「ほらみろー」
女「それでも、心配になるの」
男「俺なんて…あっ、待ってて」
(母親が男子の部屋にあがってくる)
男「なんだよ…
あ、うん、寝てたよ?…
ゲームじゃないって、電話してただけだから…
彼女?[少し焦って]友達、友達…
もしもし?ごめん、おかん来ちゃって」
女「うん、大丈夫…友達?」
男「え、あー、うん」
女「私、彼女のつもりでいたんだけどなぁ…」
男「いや!ちゃんと彼女だよ!」
女「うん…彼女…だよね?」
男「いや、そういうつもりじゃなかったんだよ」
女「大丈夫」
男「Bは、親に言ってる?俺のこと」
女「うん!嬉しくてっ!
付き合ってすぐに報告した!」
男「まじか…俺、言うタイミング逃してて」
女「大丈夫だって、気にしないで」
男「ごめん」

女「てかさ、明日何時にどこにする?」
男「朝学校行くやつだろ?…8時に駅前は?」
女「8時か、いいよ」
男「そしたら、20分くらいゆっくり学校まで歩いていこうよ」
女「え、眠くない?」
男「大丈夫だよ。そっちは?」
女「んー、まぁ大丈夫かな…
学校の友達は知ってるの?」
男「何を?」
女「…その、私が彼女だって」
男「いや…まだ言えてない。部活の奴らは気づいてるかもだけど」
女「そっかー…」
男「ごめん。んー…月が綺麗ですね」
女「ん?今日は、月なんて出てないよ」
男「いや、ほら!その…好きな人には…」
女「死んでもいいよ」
男「え!死なないでよ。嫌だよ俺」
女「違うよ?「月が綺麗ですね」には、好きな人に「死んでもいいわ」って返すの」
男「あ、そうなの?俺国語弱いから」
女「もー、知らないの?」
男「好きな人ね。」
女「なによ」
男「いや、改めて言われると嬉しいなって」
女「付き合ってるんだから」
男「だよな。明日さ、あっ…またおかん来た。ちょっと待ってて
(母親が再度上がってくる)…なんだよ?
…うん…電話してるだけだって…
誰?…いやーその、俺の彼女だよ!…
…そんな顔するなって…いいからどっかいってろよ…
もしもし?」
女「もしもし?聞こえるよ?」
男「うん…聞こえた?」
女「何が?」
男「その…」
女「んー?聞こえなかったから、もう1回言ってほしいなぁ」
男「え…まじか。俺の彼女と電話してる…だよ」
女「嘘。聞こえてた」
男「なんだよー!聞こえてたなら、言わせるなよ」
女「ふふふ、嬉しくてついね。
で、明日って?」
男「その、7時半に変更ってどう?」
女「なんで7時半?」
男「それで、バス乗って、一緒に朝勉強しようよ」
女「いいよ。私もそうしたいと思ってた」
男「よっしゃ!じゃー、7時半にね?」
女「うん」
男「あ!月が綺麗ですね」
女「なに?また?」
男「ほら、死んでもいいわ、だろ?」
女「言わないー」
男「えー、なんでだよー」
女「だってー…A?」
男「ん?」
女「大好きだよ」
男「………かなわないわ、Bには」
女「でしょ?じゃ、おやすみ」
男「おやすみ」

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