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ミッドナイト・ラン

10/18/2016
今日はバタバタだった。

僕がメールをためておくからいけないのだけれども、今日の今日、大阪から来てくれるTGさんの打ち合わせに、急遽、合流させてもらうことになった。神楽坂から城南エリアへ小さなジャンプ。歩いている人がみんな背広で、気のせいか街の景色が黒い。でも、こういうのきらいじゃない。丸の内あたりよりも、もっと堅い感じ。

無事に打ち合わせが終わって、アフターミーティングをしようと思ったら、関西の身内から「体調急変ヘルプ!」の知らせが入り、入院や車の手配などをしなくてはならなくなり、これまた予定にないけれど、その足で新幹線に乗ることになった。おかげで大阪から来てくれたパートナーさんとは車内で2時間以上もゆっくり話せたけれど、東京の対面での打ち合わせは全滅。天秤はいつも均衡を保とうとする。

新幹線から降りたのは17:58だった。それからあらゆる手段で走り回る。
近鉄で移動したり、レンタカーを使ったり、翌日分の食事の用意をしたり、こまごまと雑務をして、自分のためにコーヒーを作ったのは23:00すぎだった。

おなかがすいた。
思い立って、出会ったばかりの後輩君を食事に誘ってみた。働き者のKBくんは大阪市内からの移動の途中で、快く会食の流れに。インターネットが作る小さなセッション。魅力的な彼とはゆっくりと話してみたかったので、うれしい。ラーメンを食べる。ビールを飲む。音楽の話とイベントの話をする。あと、モテについて。ははは。

「そういえば、KBくんはいくつになったの?」と聞いてみたら、「僕、29になって1時間が経ちました」との答え。ワオ。今日が誕生日!
手ぶらで出てきたので、何も持っていなかったけれど、本ならある。パルプ・ノワール『その雪と血を』を右後ろのポケットに入れていた。
「ポケットに入れているんですね!」と驚いていた。ポケミスはポケットにこそ入れるべき、と思ったが、業界の外に押し付けるつもりもないので、黙って渡した。ファムファタルが二人も出てくる話なので、モテについて考えるにはいいかもしれない。こじつけだけれど。

電話がかかってくる。
今日は僕がはじめてラジオに出る日でもある。なんて、モリモリな一日なんだろう。ようするに「そこうるさいから何とかしてほしい」というラジオマンの指示(実際はとても上品に言っていた)に従って、ラーメン屋を出た。

夜の住宅街を歩きながら東京のラジオ局からかかってきた電話に出た。
「夢はなんですか?」と聞かれた。
100%よそ行きの答えをした。
KBくんとは、しばらく歩いて、入るべき店も見つからなかったので、サヨナラの挨拶をした。

明日は今日のしわ寄せがくるだろう。しかし、満足した一日だった。

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