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No.8:京都のことを知りたい人。観光地以外のあれこれ。ガイドに載らない地元民の生活文化。おもばな満載!

まず、No.1と目次を見てください。

・大丸と藤井大丸、それから近鉄の今昔

(昭和は丸物、今は近鉄百貨店)


(藤井大丸=通称F大)

結論から言うと、大丸と藤井大丸は、ぜんぜん無関係や。たまたま、大丸と付いてただけで、どっちがどうのということはない。

今では、大丸の方がデパートとしては有名になったけど、藤井大丸も京都ではそん色なく頑張ってる。

当時大丸は、おば様、オジ様ご用達、で高級志向。子供は最上階の大食堂でお子様ランチをいただいて帰るという、きわめて上品で、おしゃれしていくデパートやった。今でもそやけど・・・同三越 

藤井大丸は、地元のヤングは「略してエフダイ=F大」と言って、2階3階に「VANやJUN&ROPE」とか、当時若者に大人気のブランドやら、スーツの「ダーバン」とか、まだ、東京とか横浜神戸にしかなかった、ハイブランドを入れて、ファッションに敏感な京都のヤングらを虜にしてた。うまかったな~。大丸とおんなじ路線やったら今頃ないで~あれで正解やったね~・・

俺も、四条へ出れば、大丸は行かんでも、F大には行った。

場所も、新京極の入り口の向かい側で、ルート的にそこをスタートして、新京極を抜けて、河原町三条に出て、河原町通りを四条まで下がるコースがヤングの一般的なコースやったし。その間に「BAL」ていう全階アパレルが入ったファッションビルもできて、F大と2分してた。

(現在の河原町通り四条と三条の間にあるハイファッションビル「BAL」)

入ってるブランドが違うんで、うまいこといっているようで、今「BAL」は海外ブランドや丸善のような一流ショップを入れて、かなりセンスええビルで目立ってる。

あと京都駅正面に「丸物」いうて、ちょっと庶民的なデパートがあった。駅前なんで、人もそこそこ入ってたけど、どっちかというと、近所の人とか観光客が行く中堅のデパートや。

(丸物から近鉄へ。外観は、今も昔もあまり変わらない。屋上で、よう遊んだ)

1977年に「京都近鉄百貨店」になったけど、もともと「丸物」が近鉄百貨店の前身で、資本提携とかM&A(買収子会社化)されたわけと違って、近鉄百貨店は他にも何店もあるけど、京都店だけ、昔の名前で頑張ってたということや。地元民も意外と知らんのちゃうかな。

ほかには京都タワーの下に「京都タワーデパート」もあったけど、ここも、内容は修学旅行生とか観光客相手のお土産屋さんという感じやった。

・スキーはなしスケートのみ

スキー場は、比叡山にしょぼい人口スキー場(2001年廃業)があったけど、地元はあまり行かへんかったな~。本物は滋賀県の北の方まで行かんとなかった。

普段は、手軽なアイススケートが主流で、南の子は「伏見桃山のスケートリンク(ここも2003年に廃業=悲しい)、北の子は「アリーナ=現アクアリーナ=改装して立派」というリンクに行ってた。

必然的に、伏見にある「桃山」は悪ガキが多うかったし、上(かみ)の輩らは、怖がって来いひんかった。そやし、つぶれた?それはないやろ? 

(現京都アクアリーナ、今は市内で唯一。プールもある。下(しも)の連中もここに行くんかな~)

・海水浴は、淡水浴
暑い京都の恒例「淡水浴!」なんやそれ?

京都は盆地で近くに海がない。日本海か神戸の方へ行かんと海水浴はできへん。そんなことで、京都人はお隣の「琵琶湖」へ行く。

当時自家用車持ってるとこは少なかったし、町内会でバス借りてみんなで行く。目的地は大人気の「萩の浜=琵琶湖の西側のやや北」

きれいな浜やったで~。琵琶湖は大きいので、いっちょ前に波もある。なまじ海より、しょっぱないし快適やった。

(どうよ!どうみても海や!琵琶湖にはこういうきれいな浜が数か所ある。

代表格はマキノ、近江舞子、ワニ浜、萩の浜など)

●裏京都

みんな、結構好きっやろ。こういうジャンル(笑い)

・ヤクザ事情

京都のヤクザは、どっちかいうと、派手にドンパチする暴力団ちゅうより、テキヤ(屋台や縁日の仕切り)系とか昔ながらの博徒色が強い組が主流や。有名なんが「会津小鉄会=指定暴力団」と元地蔵組今は「雄成会=山口直系」ちゅうとこで、どっちも交流がある仲間で、今は「神戸山口系」や。ほんでも、やるときはやるといった組ではある。

当時は、滋賀県にある、大津競艇場やら「雄琴ソープ街」の利権とか縄張り争いが激しくて、前述したように、白昼でもドンパチがあったぐらい元気やったけど、今はさほどでもない。 

時代は、「仁義なき戦い」がヒット中で、みなさん結構いきがってたな~
暴対法ができてからは、すぐにつかまるし、全国的におとなしいよね。

当時、七条署にヤクザ専門の課があって、どっちがヤクザかわからん刑事がぎょうさんおった。

その当時、山口組三代目組長の「田岡一雄」襲撃事件があった。あんまりにも有名や。木屋町に「べラミ」ていう京一のクラブがあって、そこで狙撃されて、首を貫通したけど、一命はとりとめた。ちゅう事件。  

(襲撃があったベラミ)

打った「鳴海26歳はその後山中で、遺体で見つかった」というもん。俺の知人が、ちょうどそこでホステスをしてて目撃したらしく、店はすごい騒ぎやったらしい。そらそやろ!そのあとちょっとして閉店した。

・京都の赤線



(今も残る島原の入口大門とおいらん道中。見たかったな~)

いくつかある。古いとこやと、大宮通七条上がったとこに「島原」ちゅう地区があって、そこの西側に東京の「吉原」と並ぶ、日本3代遊郭のひとつ「島原遊郭」があった。

足利義光(金閣寺を作った人)の頃からあって、日本最古の公認の「遊郭」で、ここは武士や富裕層むけやったとか。

「花魁=おいらん=遊女の幹部」道中とかも盛んで、華やかやったらしい。規模はそうでもなかったが、豊臣秀吉も若き日、お忍びで遊んだとか・・・いまは、火事でほとんど焼けてしもて、入り口の「大門」とか一部がちょっと残ってるだけやけど、探索してみたら。  

(唯一、今も営業中の「輪違屋=わちがいや」、(今は遊びはないよ))

ちょっと離れてけど、伏見区のはずれに「中書島=ちゅうしょじま」というとこがある。そこにも、公認の「廓」があった。

ここは、300人とも400人ともいわれる「遊女=娼妓=しょうこ=今のソープ嬢」がいたらしく。かなりの規模やったようや。いまは、面影がちらちら残っている程度やけど、よう見ると、その気配がまだ、十分あるようや。近くに「橋本遊郭」というところもあるので、歩いてみてもちょっとおもろい。

最後に今でも、色濃う、その雰囲気が残ってるのが「七条新地」や。今は「五条楽園」と呼ばれてて、七条通りから五条通の高瀬川沿いにあった、大きな遊郭や。    

(五条楽園の遊郭、2010年に摘発された。右は摘発直後。まだきれい)

ここは島原や中書島と違ごて、庶民が遊ぶ遊郭で、明治まで遊女がいた。

この辺を歩くと、まだまだ風情があって、昔の色街の雰囲気を十分満喫できるんで、ぜひとも探索してほしい。違う京都の顔がある。

男は、夜ふらふらしてたら、特に高瀬川にかかる橋のたもと付近では、いまでも、立ちんぼがいて、声がかかるので要注意や!

こういうご時世なので、一概には言えへんけど、昔と違い、やばいのが多いから、うっかり鼻の下延ばして、乗らん方が無難やで。

スリルを味わいたい輩は、ご自由に(笑い)・・・

参考:「○○新地」というとこには、京都にかかわらず、色ごとがあると思って、ほぼほぼ間違いない。大阪の「北の新地」なんかは今でも、その一角を車で回ったら、お店の窓とか玄関から見えるとこに、女の子が座ってて、手招きされる、有名な遊び場や。調べてみたらわかる・・・

内緒やけど、「ここはシャワーがない」から○●に警戒や!さすがに今はあるかな

・東山安井の連込み旅館



(安井にある、昔風の連込み旅館。よ~いったな~。うそうそ冗談や)

祇園さんを東大路通ちょっと下がった南西側に「東山安井」という地名があり、東京でいう、新大久保のような、連れ込み系のラブホ街があった。地名は今もそのままある。

祇園周辺でデートして、そこへ「しけこむ=入る」というカップルに人気の場所で、料金も安く「安い安井行こか」ってなもんで人気やったけど、老朽化が進んで、古い汚い、狭いということで、今はすっかり、影落としてしもた。今のヤングらは知らんかもな・・・

・京都の風俗

まず、歓楽街は祇園と木屋町、キャバクラは京都河原町駅、三条駅、祇園四条駅の間のエリアに密集してる。祇園にはセクキャバもあって、若い子と遊びたい輩は、その辺で聞いいたらわかる。  

(木屋町のデリヘルなどがある地域)

最近は南側にデリヘルがたくさんできてる。

ほぼ、観光客相手でちょっと高いし、気い付けること。さきに値段はっきりさしてから遊んだ方がええよ。

ソープは確か今はない。俺らの頃は、名前は忘れたけど、四条河原町と三条の間の路地(ろうじ)を木屋町へ出る途中に1件あったかな。  

さっき話した「五条楽園」周辺の旅館とかホテルで聞いいても、紹介してくれたり、呼んでくれたりもすると思う。タクシーの運転手に聞くのもええかも。よう知ってるし、比較的安心や。風俗は新旧激しいから、あれこれ聞きまわるのが一番。 

最後に、「表向きは見るだけ」(本当はちゃう)東寺の近く、俺んちの(なんと町内会)には、関西を代表するストリップ劇場、「DX東寺」がある。  

(昭和7年南大正座=映画館から東寺劇場=ストリップになって、DX東寺に改名した)
(男はこれ、何してるかわかるよね。こんなのはここでは序の口や、おもろいで~)

ここは、有名でしょっちゅう手入れを食らうぐらい、客にとっては面白い穴場や。白黒(女と男の本番ショウ)とかまな板(客をステージに上げて本番か口で抜き)があったりで、やりたい放題や。(よだれ拭いてね)

実はここの息子たちは、一年上の先輩と2年下の後輩で、裏から遊びに行くと、ストリッパーが人目も気にせず、うろうろしてて、

「もうムけたか?皮カムリは嫌われるよ、クサイし」とか言うて、ようからかわれた。たまに、触られた。(たのむで。大笑い)

京都駅からも近く、歩きでも12~3分で、まじめに東寺を観覧して、すました顔してここへ行く。とか言うのがええかも。

ガキの頃、ここから出てくるオッサンらを見てると、ほとんどの輩がエロ映画を見た後みたいに、前の位置を直しながら出て来よるのが、滑稽でオモロかった。今も過激かどうかは定かではないけど・・・  

(DX東寺から大宮通に出た付近、俺んちの実家もこの近所だった)

●絶景のデートスポット       


(東山ドライブウェイの途中、将軍塚駐車場からの絶景。下は嵐山・高雄パークウェイの駐車場からの絶景。)

車があれば、断然、「東山ドライブウェイ」や。

場所は、東大路五条の「五条坂」をちょっと、山科方向に五条通を走ったら、「花山火葬場」や「将軍塚」とかへ行く看板があって、そこを左折して登ったら、その「東山ドライブウェイ」に行ける。

途中、大きめの山頂公園があって、そこから見る、京都市内の夜景が抜群にきれいや。口説くことを考えている輩は、レンタカー借りてでも、絶対ここへ行くべし!

東山とくれば次には、西山方面。嵐山・高雄パークウェイや。

西大路通りを北へ走って、新丸太町通りを西の方に行ったら、「高雄」へ行く看板が出てきてそこを左折。その「周山街道」を北上したら、嵐山・高雄パークウェイの「高雄口ゲート」が出てくる。

そこから入るコースと、さっきの新丸太町通りを嵐山の方まで行って「清滝街道」を北上して「嵐山・高雄ゲート」から入る、逆のコースがある。

ようは、そのゲート間のドライブウェイを指すから、どっちから入っても大丈夫や。途中食事ができる駐車場も完備。けど、このドライブウェイは有料や。

バイク850円、車1200円=2021年1月現在。とちょっと高い。

ここは年中ええ景色や。春の桜もええし、特に秋の紅葉の頃(11月上旬から終わりまで)は、京都の紅葉の素晴らしさが堪能できる。京都の紅葉は、赤こうて美しい。 

(ここの紅葉は絶品!是非行くべし!)

また、ここには各所の展望台、フラワーガーデン、バーベキューや釣りなんかもできる施設もあって、ファミリーでも一日遊べる。

ドライブだけで、節約するんやったら、パークウェイには入らんと「清滝」へ行くか、周辺でも十分ええ景観やし、それで我慢する。

他のスポットとしては比叡山や国際会議場方面から宝ヶ池を経由して河原町に出るコースも定番やな。

各神社仏閣や祇園周辺は、ガイドブックとかがあるから、そちらを参照して。

最後に一つ上げると、歩きやけど、四条で買い物してブラブラして、祇園さんの中を抜けて、知恩院の大鐘がある周辺は影もたくさんあって、若いカップルにも静か(その当時は)で、デートにはうってつけや。

その先の動物園とか平安神宮周辺も趣があって、人気があった。

(夜参観の平安神宮)  

おしまい・・・お疲れさんでした

あとがき


どうでしたか?「へ~そうなんだ」って思ってくれましたか?なかなか、京都っておもろいでしょ? 最後までお読みいただき、ありがとうございました。おおきに。

ご質問やお尋ねがありましたら、

メール:info@yanjii.com までおねがいします。お待ちしております。

※再度、一部被差別地域などの情報も掲載しましたが、あくまで史実や経験に基づくものであって、なんら他意のないことを申し添えます。

今後とも京都をよろしくお願い致します。

※本書籍の内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます

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