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生活圏内にあるギャラリー

いま入居しているFARO神楽坂には一階にギャラリースペースがあって、数ヶ月おきに入れ替えながら色々なアーティストの展覧会をやっている。

こうしたギャラリースペースはアーティストがお金を払ってスペースを借りて展覧会を開くものだと思っていたけど、ここの場合はギャラリーがアーティストを発掘して展覧会を開き、売れた絵の金額の一部をフィーとして受け取るスタイルで、日本では少ないけど国外では一般的なものらしい。売れなければギャラリー側の売上はゼロなので、なかなか大変だ。

11月からは沖縄出身の「我喜屋 位瑳務」さんの個展をやっていて、ちょっと前にオープニングパーティーが開催されていたな。

ギャラリーの前は日常的に通るので、毎日見るともなしに見てはいたが、ふと思い立ってギャラリーの中で見てみることにした。これだけ身近な場所にあると、足を踏み入れる心理的な障壁が低くて助かる。美術館にしろ、街のギャラリーに顔を出すにしろ、こうした場所に慣れていない自分はちょっと固くなったりするのだ。

ざっと見た後に色々と話をしている中で思ったことだけど、現代アートは描いている人間が生きていることが面白い(どこまでが現代だ?)。この時代に生きている人間がこの世界を見て生きて、その中で生まれた正負入り混じった感情を昇華させるために描いていたりする。

絵画の場合はその全てをアーティスト本人が描いているため、描かれていることの全てには何かが込められていると考えると興味が湧いてくる。興味が湧くと理由が知りたくなり、ギャラリー内にある資料の解説を読むとその背景が何となくわかり、ギャラリーの人と話すとさらに色々な話が聞ける。

これはなかなか面白い。

アートは表現として目に直接見えるものなので、自分が見たときの美しさや格好良さみたいな直感だけで見てきていてきたけど、実際にはそれを描いた人が必ずいて、その人の人生や想い、その人が生きた時代背景なども映し出されているものなんだよな。

だから、普段自分が読んだり見たりしている漫画や映画や小説、noteに公開されているようなもの、場合によってはソフトウェアとかと同じようにあれこれと紐解いていく面白いのかもしれない。紐解くと言っても合っているかどうかはわからないけど。

ただ、自分の場合はアートに関する知見はまるでないので、アートを見るだけで想像できる範囲には限界があって、話を聞かせてくれる誰かが存在しているからこそ楽しめる領域でもある。

だから、そうした話を聞ける小規模な展覧会やアーティストと直接話せるようなイベントとか、ちょっと敷居が高いけど画廊とか、知見のある人に話が聞ける場所に行くと楽しみが増すのだな。そういう意味では、オフィスにギャラリーがある環境ってのはありがたい話だ。

ちなみに、この個展を主催しているアートアンドリーズン社では月額4,800円から始められるアートのレンタル/購入サービス「clubFm」もやっていて、その中で無料のコンシェルジュサービスもあるとか。

このサービスを利用する過程でどれだけコミュニケーションを取れるかはわからないが、届いたアートを提供しているのはclumFmと契約している各ギャラリーなので、店舗に行けば話は聞けるのではないかと思う。

ちょっと前にアートをもう少し生活に近づけることができないものかとか考え、この後に何枚か適当な写真を白黒で印刷してオフィスの壁に貼ってみたりしたが、個人で楽しむ分には良いけど、オフィスにそれらしく配置するのは自分には無理だとわかったので、自分みたいなタイプにはこうしたレンタルサービスは向いているのかもしれない。

まあ、触りどころの話ではないけど、ちょっとアートが身近に感じられる出来事ではあった。

#日記 #アート #オフィス

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