学習発表会も悪くないか
昨日は息子の学校の学習発表会だった。
学習発表会と言う小学校のイベントは今年初めて知ったのだが、言葉通り日頃の学習成果を、「こんなことできるようになった」ってことを子どもたちが発表するための場で、息子の学校では学芸会の代わりに今回から実施されることになったようだ。
今では区内でも多くの学校が学芸会ではなく学習発表会を実施しているらしいのだが、親世代の大半は子どもの頃に学芸会を体験していることや、自分の子どもの学芸会を楽しみにしている親も想定してか、学習発表会に変更することの学校からの説明は丁寧だった。
最近は国民の祝日も多く、小学校生が学ぶ科目も増えてきていて、年間のカリキュラムをうまく組むのが年々難しくなってきているらしく、カリキュラムと切り離された学芸会の練習に多くの時間を割くことも難しくなっているらしい。学習発表会であれば、各教科の一環として練習時間を作れるため、今回は実験的な試みとして学芸会から学習発表会に変えることにしたのだとか。
今年は同じ理由で本来は振替休日になる学校公開日の翌週の月曜日も1日休みではなくなったりしていて、学校側の苦労もなんとなく感じていたので、理屈としては納得も共感もしていた。ただ、創作劇とかもやった自分の子どものころの学芸会への思い入れはそれなりに強かったので、その話を聞いたときは残念に思っていたりした。
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と、不安はあったものの、実際に観てみるとその不安はどこかに消えてしまった。想像以上に面白く、バリエーションにも富んでいて、高学年の発表などは大人でも学ばせられる内容だった。自分なんかは結構泣かされてしまったくらい(まあ、自分は涙腺弱い側の人間だけど)。
初めての学習発表会と言うこともあってか発表形態もバラバラで、呼びかけとスライドを混ぜ合わせた集団プレゼンのようなものや、単一のテーマで劇によって表現されたもの、各教科ごとにチームを組んで、チームごとに発表形態を考えて構成されたもの。どの構成でも最後には合唱があったりする。
学芸会の場合は演技することが好きだったり上手かったらする子がどうしても目立つ傾向にあったが、学習発表会ではそれが薄れ、誰でもある程度得意分野を選べるし、登場機会もバラけている気がする。
学習発表会なので、テーマや内容は各学年のカリキュラムに沿った学習寄りな内容になるが、学芸会的な経験を児童にさせたい想いが先生にあるからか、その表現にエンタメ要素が強く含まれる発表も多くて、結果として低学年の子どもたちでも楽しみやすい。実際、うちの息子(2年生)も4・5・6年生の発表はすごかったと言っていたわけで、楽しく観ていたわけだ。
生活における水の役割や来年のオリンピックやパラリンピック、そして防災・減災。自分が息子に話して聞かせるよりも心に響いていることだろう。
発表側にしても、発表に至るまでの過程で発表内容よりも深くそれぞれのテーマに触れ、練習を重ねる中でその内容が頭や心に刻まれるのは自分の経験を踏まえても間違いないわけで、そう考えると学習発表会も悪くない。
まあ、全学年全ての発表を観る人は少数かも知れないが、通して観た感覚だと、劇を6本観せられるよりダンスや跳び箱、縄跳び、劇、呼びかけ、合唱などを異なる表現で見せてくれるので飽きずに観れてよかったのかもしれない。
学芸会に慣れた先生たちは大変だったと思われ、学習発表会が主流になれば(既になってるようでもあったが)、こなれていくのだろう。
面白かった。
しかし。。。 1年生も含めてみんな演技が上手い。こんなに上手かったかな。
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