駒澤大学李ゼミ

NPOや市民のネットワークによる地域プロジェクトを研究するゼミ。学生たちが気ままに、自…

駒澤大学李ゼミ

NPOや市民のネットワークによる地域プロジェクトを研究するゼミ。学生たちが気ままに、自分たちの学びをのびのびと、こつこつと蓄積していきます。

マガジン

  • フィールドワーク

    現場に身を置いて初めて風が感じられます。目を見て話をきいて初めて見えない思考や価値観が見えてきます。そのありがたさに感謝しつつ、時折ここに学びの歩みを記録していきます。

  • 日々向学

    ひびこうがく。日々の暮らしの気づきから学びに向かい、喜びを味わう。そんな一瞬一瞬を大切にしていきます。

  • ゼミ生お薦め本

    大学3年生が特に脈絡もなく「お薦め!」と感じる本をぼちぼち載せています。一冊ごとに推薦者の思いと個性が見え隠れするところがすてきです。

最近の記事

【市民的コモンズに関する読書会】『プレイスメイキング アクティビティ・ファーストの都市デザイン』 

書誌データ 園田聡『プレイスメイキング アクティビティ・ファーストの都市デザイン』(2019.6. 学芸出版社) 園田 聡(そのだ さとし) 有限会社ハードビートプラン。1984年埼玉県所沢生まれ。2009年工学院大学大学院修士課程修了。商業系企画・デザイン会社勤務を経て、2015年同大学院博士課程修了。 2014年~小田原Laboratory.代表、一般社団法人国土政策研究会公共空間の「質」研究部会ディレクター。 2015年~2016年株式会社アーバン・ハウス都市建設研究

    • 【市民的コモンズに関する読書会】『人が集まる「つなぎ場』のつくり方 都市型茶室「6次元」の発想とは』

      ナカムラクニオ『人が集まる「つなぎ場』のつくり方 都市型茶室「6次元」の発想とは』, 2013, 株式会社阪急コミュニケーションズ 目次 01 6次元とは何か? 02 実験喫茶の誕生 03 カフェ化する都市 04 BOOK BANGが起きている 05 本がライブになった日 06 なんとかナイトの成功 07 ミニマルメディアの可能性 08 デジタルハラッパであそぶ 09 あたらしい世界のつくり方 10 Book to the Future 著者紹介 ナカムラクニオ 6次元店

      • 【市民的コモンズに関する読書会】『人が集まる場所をつくる-サードプレイスと街の再生-』

        著者 国分裕正  街制作室株式会社代表取締役社長。1962年、北海道・歌志内市生まれ。自身が代表を務める街制作室では「風土の継承」「コミュニティの創造」「自然との共生」を軸に、地域文化が根づく街づくりを手がける。これまで国内外での街づくり、都市再開発、地場文化発信拠点、屋台村など、約30年間で500カ所以上の街づくりや施設づくりに携わっている。   目次 はじめに 第1章 気仙沼の「壁」はなぜつくられたのか 第2章 文化や景観を無視した街づくり 第3章 いつまでも捨てきれな

        • 紙吹雪をやめる日は来ないのだろうか

          明日が大晦日。当然、紅白。気が付くと、わくわくよりも心配が先立つ自分がいる。今年も、派手な紙吹雪の演出がされるのだろうな。 プロジェクターでどんな舞台背景だって作れる時代になぜ、紙吹雪が依然として日本のステージであれほど多用され、愛用されているのか、理解に苦しむ。歌っている歌手の口に紙切れが入ってしまうのを何度も見ている。目にするたびに、歌手の方だって気になってパフォーマンスに影響が出てしまうのではないだろうかと心配になる。そして終わってから誰がこれを掃除するのだろうと。た

        【市民的コモンズに関する読書会】『プレイスメイキング アクティビティ・ファーストの都市デザイン』 

        マガジン

        • フィールドワーク
          9本
        • 日々向学
          5本
        • ゼミ生お薦め本
          14本

        記事

          【ゼミ生お薦め本】『運転者一未来を変える過去からの使者一』

          著者紹介 喜多川 泰 概要  この本は、主人公の男性が、営業で契約をたくさん打ち切られ、家庭も上手くいかずに人生のどん底にいる中、人生の転機となる場所に連れて行くのが仕事という1人のタクシー運転手と出会い、「運」が好転する物語です。  生きている上で、「運がいい」「運が悪い」と考えたことがあると思います。しかし、「運は〈良い〉〈悪い〉で表現するものではなく、〈貯める〉〈使う〉で表現するもの」とタクシー運転手は考えます。  「運が悪い」「ついてない」と思っている人も、前向きに

          【ゼミ生お薦め本】『運転者一未来を変える過去からの使者一』

          【ゼミ生お薦め本】『共感資本社会を生きる―共感が「お金」になる時代の新しい生き方』

          著者   高橋 博之(たかはし ひろゆき)   新井 和宏(あらい かずひろ) 本の概要  現代社会において日本はさまざまな社会課題を抱えるなか、その本質は「選択」ができないことが大きく影響する、という言葉からこの本はスタートしています。理想の社会とは第1に選択肢があり、第2に選択できる環境、能力があるということです。  日本社会が抱える課題について、今後の日本は「共感」を大事にし、共感が資本(お金)になるような社会、共感資本社会を展開する必要があると

          【ゼミ生お薦め本】『共感資本社会を生きる―共感が「お金」になる時代の新しい生き方』

          【ゼミ生お薦め本】『チーズはどこへ消えた?』

          著者 スペンサージョンソン Spencer Johnson, M.D. 概要  この物語に登場するのは二匹のネズミ「スニッフ」「スカリー」と二人の小人「ヘム」と「ホー」。二匹と二人は私達が人生で求めるもの、仕事、家族や恋人、自由や健康などそういうものを象徴している「チーズ」を「迷路」で探し求める物語です。この「迷路」とはチーズを追い求める場所を表しており、会社や地域かもしれません。  この「迷路」の中で「チーズ」を追い求める中での二匹と二人のそれぞれがとる行動の違いは、私た

          【ゼミ生お薦め本】『チーズはどこへ消えた?』

          【ゼミ生お薦め本】『6人の嘘つきな大学生』

          著者  浅倉 秋成    本の概要  誰しもが経験する「就活」の話です。いくつもの選考を勝ち抜き、大手企業の最終面接当日、事件が起こります。日本社会で起こりうる「就活問題」が鮮やかに描かれ、日本人にとって「就活」というものがどのような存在なのか、就活生の立場での見解、人事の立場での見解を読み取ることができます。最終面接当日で起きたありとあらゆる伏線が徐々に回収されていき、理解しやすくも恐怖心を抱かせる物語です。    目次 Employment examination-就職

          【ゼミ生お薦め本】『6人の嘘つきな大学生』

          【ゼミ生お薦め本】『誰が国語力を殺すのか』

          著者 石井光太 概要  現在、若者たちの中で国語力が著しく低下している。それは注意報ではなく警報レベルまで達している。なにが原因となっているのか、そしてそこから引き起こされる問題を取り上げ、最後には状況を打破できるような効果的な事例が紹介されている。 目次 序章 第一章 誰が殺されているのか―格差と国語力 第二章 学校が殺したのか―教育崩壊 第三章 ネットが悪いのか―SNS言語の侵略 第四章 一九万人の不登校児を救え―フリースクールでの再生 第五章 ゲーム世界からの子供を

          【ゼミ生お薦め本】『誰が国語力を殺すのか』

          【参加記】第4回せたがや居場所サミット(5/27)&キックオフ会@ふかさわの台所(5/31)

          5月27日、駒澤大学で第4回せたがや居場所サミットが開催されました。 コメントはなんと我らが李先生!ということで私も、李先生の勇姿を拝みに(笑)参加してみました。 会場は48の参加団体で大変賑わっていました。たくさんの展示パネルをくぐり抜けると、中央の壇上に李先生の姿が!誰よりも熱心にメモを取り、熱く語る李先生の、市民活動に対する真摯な向き合い方がとても印象的でした。 参加者の方々も展示パネルを眺めたり、他のNPO法人の方と交流したりと、それぞれ思い思いの楽しみ方をして

          【参加記】第4回せたがや居場所サミット(5/27)&キックオフ会@ふかさわの台所(5/31)

          【参加記】楽しい学会で「整う」―第25回NPO学会大会参加記

           京都という街は世界中に愛されているようだが、行くといつも不思議な感覚に襲われる。まるでガラスケースに収納された、作りこまれたジオラマの中に、自分がピンでつままれてポンと置かれてしまったかような、まわりの風景と自分自身の間の非連続性というか、一種の疎外感を覚えてしまう。整った佇まいの山々に囲まれているせいなのか、伝統と格調をさりげなく誇示するような街の雰囲気のせいなのか、少々近寄りがたさを感じさせる京都弁のせいなのか、理由は定かではないが、「よそもんでかつ田舎もん」としては、

          【参加記】楽しい学会で「整う」―第25回NPO学会大会参加記

          【ゼミ生お薦め本】『世界と私のAtoZ』

          著者データ 竹田 ダニエル(タケダ ダニエル)  1997年生まれ、カリフォルニア州出身、在住。そのリアルな発言と視点が注目され、あらゆるメディアに抜擢されているZ世代の新星ライター。「カルチャー ×アイデンティティ×社会」をテーマに執筆。「音楽と社会」を結びつける活動を行い、日本と海外のアーティストを繋げるエージェントとしても活躍。初の著書となる本書は、文芸誌『群像』での連載中からSNSを中心に大きな話題を呼んだ。 目次 はじめに 「大人の求めるZ世代像」への違和感 第

          【ゼミ生お薦め本】『世界と私のAtoZ』

          【ゼミ生お薦め本】『暇と退屈の倫理学』増補新版

          著者國分功一郎 概要 多くの人は暇の中で「退屈」という感覚を覚えます。日々仕事や学問に没頭する中で生まれる暇を、社会に存在するあらゆるツールを駆使して「気晴らし」をする。そんな日常が時々「退屈」に思えるのです。かといって人間は動植物のように生に没入して生き続けることはできません。「退屈」から逃れることができないのならば、人間として生きるということは苦しいことなのでしょうか。  この本では、暇と退屈についてさまざまな学問分野の視点から観察、批判、考察するとともに、私たちが暇と

          【ゼミ生お薦め本】『暇と退屈の倫理学』増補新版

          【ゼミ生お薦め本】『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』

          著者 石川喜樹 吉田尚記 概要  近年ウィルビーイングは日本政府やWHOが目指すべきものとして掲げたりしているため、多くの人が目にすることが多くなった。しかし、ウィルビーイングという考え方が語られている書籍の約8割は、欧米から輸入したままのウィルビーイングの考え方だということをご存じでしょうか。  そのなかで、日本でのウィルビーイングとは何かを日本の昔からある伝統的なものから、日本人の元々ある感性に着目して考察したこの本はとてもユニークで興味深かったです。 目次 1

          【ゼミ生お薦め本】『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』

          2023に、願いを込めて

          大学院時代の恩師が、年を重ねていくと、時が過ぎ去るのも速くなってしまい、一年が感覚的に半年のように感じてしまうとおっしゃっていました。令和に入ったのがついこの間と思っていたら、何?令和5年ですと?! それでも年に一度だけ授けられるこの大切な節目というのは実にめでたい。もしこのような節目がなくなってしまったら、時というのがどれだけ単調でうす口で、伸び切ったゴムのように張り合いがなくなってしまうのだろう。そんなことを漠然と想像しながら、いつの間に来てしまった今年の新年に、手を合

          2023に、願いを込めて

          【ゼミ生お薦め本】『プロジェクト・ファザーフッドーアメリカで最も凶悪な街で「父」になること』

          著者と本書の主旨著者:ジョルジャ・リープ 訳:宮﨑真紀 本書には、「プロジェクト・ファザーフッド」を通じ、貧困と暴力のはびこる町で「父親たち」が地域の問題に立ち向かっていく様が人類学者でソーシャルワーカーの筆者によって記録されている。 本の目次ワッツ/父親としての傷/地元/あんたも俺たちを見放すのか?/ブラザーズ/虐待/リーリー/ファザーフッド/父親っ子/ベビー・ママ/働くお父さん/雇用創出/ビッグ・ママ/光明が差す/チェックメイト/〈ネーション〉/地域のヒーロー/ツイン

          【ゼミ生お薦め本】『プロジェクト・ファザーフッドーアメリカで最も凶悪な街で「父」になること』