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ポカリスエットCM|「でも君が見えた」と「あの頃」を思う。

ポカリスエットweb movie|「でも君が見えた」

 この瑞々しい映像に、どこか懐かしさを感じて釘付けになりました。

 若い頃は、何にでもなれそうな気がしていました。もしかしたら本当に翼を持っていたのかもしれません。でもその頃は、あまり未来を真剣に考えてなかったような気がします。

「何にも考えていない。」バカだったからかな・・・」と思っていたけど、このショートムービーを見ながら、たぶんその頃、「今」に精一杯に生きていたからかもしれないと思うようになりました。

中学3年生

 私は中学3年生で転校を経験しました。

「残りの1年で友達なんかいなくていいや」と半ば投げやりな気持ちで、新学校の門をくぐりました。

 朝早くに登校し、陰気な女を設定し、横溝正史の文庫本を読んでいる陰気な中学生を演じていました。当時、腎臓病を患っていたので、「身体の弱い転校生」とクラスで紹介されたので、これ幸いと人物設定に気合を入れていました。

 ですので、朝礼がダルくて、立ったまま居眠りしていたら、クラスのみなさんが、ものすごく心配してくれました。

 しかしふとしたきっかけに、人物設定が崩壊したことから、友人との交流が始まりました。それから40年近く彼らと、ずっとたわいもないことを話し続けています。

「50歳になるなんてなんて、想像できない、そんな歳になったら、もう死んでるんじゃないかな。」

「A君はバイクが好きだから、きっと20代で死んでるんじゃないか。」とかバカみたいなことを半分本気で話していました。

将来、社会福祉の道に進みたいと言ってたB君は、

「歳をとったら、俺ら、みんなで同じ老人ホームに入ろうや!」などと言い、老人ホームを知らない皆んなから大ブーイングを起こされていました・

50歳を過ぎて

 あれかから40年近く、このクラスの仲良しの友達の数人と共に年齢を重ねています。A君はバイク事故も起こさず、いいおっさんになりました。B君は社会福祉業界にいて、みんなと同じ老人ホームで住むのも、案外悪くないなと思えるようになりました。どっちを向いてもオッさんとオバちゃんです。

 女の子たちも、それぞれ結婚して、離婚したり、死別してたり、子どもがいたり、いなかったり、仕事をしていたり、していなかったりと、いろんな「現在」を生きています。

 もうあの頃のように、キラキラとした未来を考えることは無くなってきました。私たちの話題は「老化」「健康」「更年期」になってきました。そのうち「年金」「終活」の話題が占めてくるでしょう。それもそれなりに楽しいのは、この友人たちと一緒だからです。

お若い皆さんへ

 このCMのような頃を生きている、まだ未来が見えていない皆さん、「今」を大切に、その時代を楽しんでくださいね。



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