ヤプーくん

ヤプーになれ。

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二千年後の呪詛と祝詞 ――『家畜人ヤプー』にむけて――

すべての無辜なる同胞(はらから)に捧ぐ  『家畜人ヤプー』とは何か。『家畜人ヤプー』は1956年にSMカストリ雑誌『奇譚クラブ』に連載され、1970年に都市出版社から単行本化された。三島由紀夫、澁澤龍彦らに絶賛され、戦後最大の奇書といわれている。作者は覆面作家・沼正三である。沼正三の正体は今日においてもはっきりとはわかっていない。諸説あるが現在公式に沼正三とされているのが天野哲夫である。第二の有力候補とされているのが裁判官・倉田卓次である。この沼正三の正体も『家畜人ヤプー』

    • 新入生にすすめる家畜人ヤプー2016

      私が愛した新入生たちへ 沼正三を愛しすぎた最後の大学生の最期の祝詞 「文学」が愛さなかった文盲どもに捧ぐ 『家畜人ヤプー』 沼正三著(幻冬舎アウトロー文庫)  まず、ストーリーを説明しよう。麟一郎とクララのカップルが二千年後の世界にタイムスリップしてしまう。その世界は、日本人が「ヤプー」とよばれ、白人の家畜にされ、生体家具・人間便器・自慰道具などさまざまな用途に使われていたのだった。  ここまでで嫌になった読者は読まなくていい。だって、これは君たちのために書いているのでは

    二千年後の呪詛と祝詞 ――『家畜人ヤプー』にむけて――