これは、オタク人生の果てなき旅路・・・その途中にある、風景。

今回は、twitterをきっかけに刀剣乱舞を始めたワイが、twitterをきっかけに知った刀匠にtwitterでアポをとり、twitterフォロワーさんと共に見学に行かせてもらい、刀を買って来てしまった時の記録です。

漫画描いたので一部漫画形式でお送りします♪└|∵|┐♪└|∵|┘♪┌|∵|┘♪

前日譚

刀匠との出会い編

それはある日、twitterを見ていた時のことである。

これはたしか2023年1月7日のことですな。
わしは膝丸のコスプレでお買い物行こうかなァ～とか思って前日にインテ情報を調べていたところ、某サークルさんの売り子として刀匠が来られる、と知ったのだった。

往年の実行力（？）で、思い切ってスペースに突撃したのであった。

リアルイベント参加ってこういう出会いがあるから、やっぱりいいですな。

アポ

実はこの頃、フォロワーさんと京都国立博物館に笹貫を見に行った頃ですね。

末兼先生が某講演で皆が見たがっているであろう笹貫、みせたるわいという漢気を見せてくれまして、オタクはまんまと釣られてしまったわけだわ。

その際、フォロワーさんに「もし現代刀匠さんとこに見学いけるとしたら、ご興味あります！？」と聞いたところ、ぜひということで、今回の旅を計画することになりました。

ただし・・・・わし、めちゃくちゃ、忙しマン・・・・！！！

説明しよう！ねぎおじは一家の大黒柱なので家族が生きていくための生活費とオタ活費を稼ぐためにクソデカ大企業でクソデカ人件費を吸い取るために日夜クソ出張&残業をしまくっているのである！！！

いや普通に映画館行き過ぎでしたね。主にRRRのせいですね。ナートゥ、ナートゥ、ナートゥ・・・

見学に行くにあたって条件は以下
・5月以降
・土日かなあ
・フォロワーさんと一緒
・遠征になるから余裕もって予定たてなな
・今年も暑そう　←実はこれ結構心配していた。

なぜならなんかこう、最近、日本、あつくね・・・？？？

あと、刀鍛冶見学つうたらやっぱり火、火、火、火～！！！（ここでウィザードリングが光ります）

そんな感じで「できるだけ夏になる前に行きたいわな」と思って、ひとまず刀匠に予定を聞いてみた。

こんなフランクで大丈夫か・・・！？

松炭待ち編

おそれながら、オタク、松炭が何なのかこの時DMして初めて知りました。うおお～～～！松炭！！なんてこった！！！

あとこの漫画は刀匠の校閲が入っておるのですが、わしが最初に描いた炭の絵・・・これだと、松炭感がないッ！！ということで描き直しております↓

何も考えずに描くと見慣れたBBQ炭になってしまってるんだと思うんですが、こうして刀匠と交流することにより、松炭の特徴、新たなる知見を得ることができたわけです。ありがたいことよ・・・。

あとわしはこの『日本刀の科学　武器としての合理性と機能美に科学で迫る』 (サイエンス・アイ新書)　を参考に、モノとしての刀剣について勉強しているところなのですが

ぜひこのnoteを呼んでいる刀剣乱舞オタクにも読んで欲しいですが・・・日本刀は炭素量の異なる玉鋼を配置して一気に焼き入れ&急冷することにより発生する反りに強さと美しさを兼ね備えた武器というわけなので、つまり炭素量分布をわざと変えている（均一ではない）ということに特徴がある。

化学をやっていたわしの感覚的にも、その「一気に形質変化させて、一気に固定する」こと、つまり「置換の時？！与えてやんねーよ！？！？」という製法に、松炭が必要な意味をなんとなく理解しました。

つまり何が言いたいかというと「長持ちしなくても高温になりやすい火」が必要なんですね！？と思いました。

我々BBQの民は（BBQの民とは）朝から夜まで網を囲んで肉を焼き続けるので、逆に「そんな高温になり過ぎなくても良いから長持ちする火」が良いんだと思います。

真面目モードになり過ぎるとこのnoteが長くなってしまうのでこの話はこの辺でやめますが、これは良い本過ぎるので理系刀剣乱舞オタクは買う価値ありですぞ🔥！

渡辺美術館

なんやかんやあって、その後、刀匠のもとに松炭ｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!!ということで、日程調整！！遠征準備！！

どうせなので旅行楽しんでやるわい！と思って主に２か所観光しました。

これがオタクの有給休暇の贅沢な使い方ァ・・・平日に休みを取る取り方として最高な有給の使い方をした自負がありますわ。

ネタバレ渡辺美術館編

なぜこんなサブタイトルなのかというとマジでネタバレを食らったからなんですが、すごい偶然を引き当てたネタバレ体験だったので、noteにしたためさせてもらいます。

わしはひとまず1か所目の観光地、渡辺美術館に向かうため、最寄り駅に降り立ちます。普段クッソ運動不足なせいで「まあタクシー使えばいっかァ・・・」というズボラな動機で金にモノを言わせてタクシーに乗り込みました。

鳥取は黄色いタクシーなんやのう・・・とか思って乗り込んだそのタクシーが、運命のタクシーだとは思いもよりませんでしたが！？

運転手さんは結構なじいさんでした。

そして降り立ったわし。もちみっちゃん、ごらん。

確かに・・・何かエンターテインメント施設の雰囲気をどことなく感じる気がして来たぜ・・・。

そして、フォロワーさんと合流し、壁にかかっておった創業者の肖像を見たわし。

渡辺元はじめ氏～！！！！！！
さっき聞いた通り！！！！
お医者さんで、元気のげん！！！！！
さっき聞いた通り過ぎる！！！！！！！

もうこの時点でだいぶかなり、今回の鳥取遠征はテンションが高い幕開けとなったのでした。もってるわ、わし・・・。

横長ケース篇

じいさんの言う通り、中に入るとまぁ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～たっくさんの展示物が！！！

しかも所狭しとではないですよ、なぜならここは元ボーリング場ですから、横に長いんですよ。わかりますか？「ここはボーリングレーンが何本も並んでいたんであろうな」とわかる、横に敷地が長いんですね。

だからですかね、巻物の展示があったのですが、普段よく行く博物館展示と違って、巻物ほぼ全見せか！？！？！！？というくらい、超絶に横に長～～～～～～～～～～～～い展示ケースに、超絶に広げられた巻物！！巻物見放題！！！そんなことある！？！？お祭りの行列の絵がほぼ全部見れる！！！フゥウ！！行列長すぎィということもわかる！！！素晴らしいな。

関ケ原の合戦が描かれた屏風絵だってホラね！！！大体こういう屏風絵は何曲一双といって何枚もセットなんですけどね、渡辺美術館なら大丈夫！！！横長展示ケースだから全部横に並べて俯瞰できます！！！！そして、飾られていた屏風絵の解説にもあったが、この屏風絵は特に、政治的な意図の偏りがあまりない、比較的フラットな視点で描かれているので、敵味方のディテールも結構細かく描かれている！！！オタクがこれまで歴史ものコンテンツで履修して来た、ああよく見覚えのある陣幕の家紋が、すげえ、ちゃんとわかる！わかるぞぉ！！

※政治的な意図がくまれているとわざと敵陣営を弱そうに描いたりクッソ小さめにしか描かれなかったり、省略されたり・・・ってあると思うんですが、ここにあったのはちゃんと細かく描かれてたってことです。歴史とは、強い者の歴史だよ・・・刀剣乱舞で履修しましたね！！WOW！！

まさかの、ここまでで、まだ入って序盤の１階の展示なんですけど、この時点でもう「ボリュームあるわぁ情報量」と思ってたんですけど、これまだ多分渡辺美術館の２％くらいの情報量なんですよ。

じいさんが言った通りだよ。とにかくいっぱいあったよ。

浦島くん編

事前に調べていなかったのですが、浦島くんの復元刀くんが居たんですよ。

こんな撮影スペースもありましたし、奉納された浦島くんグッズ&清光グッズとかもめちゃくちゃ飾られておりましたよ。

わあい、つるさん、海だよ海！
パライソですわ。

パライソクソデカ感情が湧き上がってきましたね。

刀の解説コーナーのところに、刀剣博物館の石井氏による浦島虎徹の学術的解説が載っておりました。

そこで刀工虎徹は、もともと甲冑を作る職人であったことと、パライソの題材でもあった島原の乱以降、合戦がなくなって甲冑の需要がなくなり、甲冑師から刀鍛冶に転向し、浦島虎徹がうまれたということを知りました。

そうか・・・島原の乱が無く、刀工が転職するタイミングが無ければ、浦島君は生まれていなかったのかもしれない。

太平の世のその先に、浦島君へつながる道が通ったんやなあ、と。

このことを思いながら改めて、ミュージカル刀剣乱舞静かの海のパライソを見たら、また違った感想が出てくるのでしょう。

なんぼでも見返してやろうと思って円盤は買ってある。オタクはジーン。。。となりました。

あと池田家の家宝の数々を展示してて、めちゃくちゃよく見る蝶の紋をめちゃくちゃ見たし、手書きの解説付きの歴代池田家当主像とか、書ききれねえ刀などのお宝の数々を見たんですね。

でもまさかのここまででもまだ１階なんだよ。

このあと２階に上がったら、おったまげたよ。

２階の兜祭

もはや１階だけでも「めっちゃあるやん！？！！？」だったんですけど、２階に上がったら１階以上のケース！！！ケースどこまであんの！？！ケースだらけじゃね！？！？！？

甲冑！！！？ワオ！！！！甲冑でかくね！？！？！？

いつも見ている甲冑よりデカいなあと思ったのはﾎﾝﾄで、「大鎧」だからですね。まさに権威の象徴っすね・・・・渡辺先生めっちゃ集めるやん・・・・と思いましたよ。甲冑だけで博物館できちゃわない？？？

一番自分的に印象深かったのは、実は甲冑というか、兜ですね！？！！？
兜コレクションも多くね！？！？！？Helmetって書いてあったわ！！

わしの中の小学4年生男児の心が動いたのは、正直「さざえ」の形の兜だったんですけど、こう・・・どう見てもうｎ・・・・とかは言いませんよ、大人なので。

動物さんモチーフもたくさんありましたね。「竜」とかは、まさに強さ、かっこよさ、って感じですよね。「竜」が動物さんかどうかは置いといてください。

「うさぎ」は、鳥取って感じしたし、「ヤマアラシ」はもうなんか、ライブ用ですかね！？！ってくらいボリューミーというか、圧倒的存在感でコーナーに差を付けられる感じでしたしね、「牛」とかはこう、かなり仮面ライダーギーツオタク的な意味で仮面ライダーバッファを思い出します・・・強そう・・・強さの中に悲しみも・・・とかね。

とにかく小学生男児がずっと楽しいターン！って感じで、どれもこれも見てておもろい！！！おもろいわと思っていたら！！！ここまだ２階の情報量の５％くらいだったわ！！！！そんな！！！！まだ全然２階の序盤ってコト！？！

こんな感じでずっと楽しかったし、見切れてないし、また行きたいィ・・・・ってなったんですけど、改めて思ったのはタクシーの運転手のじいさんが言った通り、ほんとたくさんあり過ぎて、１時間どころか１日あっても足らなくねえかこれ！？という、大変にボリューミーな美術館でありましたとさ！！

鳥取砂丘

やべえ、もうすでにこの時点でこのnoteが5,000文字を超えているけど、写真たくさん撮ったので、鳥取砂丘コレクションをどうぞ！！

砂丘にはバスで移動ですバス。着いたらポケモンご当地マンホールがおったぞ！かわいいね！！！アローラ♪

鳥取いうたら２１世紀梨ですからね、梨スイーツをいただくのよ。

アダチィ・・・もつぃ・・・・・。こいつはおどろきだ。

砂丘写真コレクション

デジカメ買って大正解ですし、平日で比較的人が少なかったので大勝利。砂丘と空と海を撮りまくってきましたの！！！

鳥取砂丘、6月に行けて良かった、多分丁度良い・・・暑くもなく、風も少なく・・・ただ日本海に面した時だけ潮風でくるぶしに思いっきり砂の攻撃を受けたので、長ズボンが良いかもしれぬいィ・・・・・・。

鳥取駅

映えスポット

映えスポットでちゃんと写真を撮る！
オタクはもちを持ち歩く！

もちからちゃんが闇に紛れてる・・・黒すぎて・・・！！

刀鍛冶見学

観光を思いっきり満喫しすぎですけど、今回の旅のメインディッシュは刀鍛冶見学なんよ。

ご訪問編

あの日見た次郎━━━━！

刀見せてもらう編

刀匠によるとラップの種類も色々あって、刀剣の保管に合うやつと合わないやつがあったという・・・！

ラップ業者もまさか食品を包む以外の用途向けに作っていないのでそりゃ安定剤とか入れてるよね！でもね、無添加こそが正義・・・っ！無添加こそが正義なんですよっ！この「刀剣保管ラップ」の世界ではね・・・っっっ！！！（超特殊な価値観の世界、おもろすぎた）

また「はぅああ」顔になってしまった！
いや今回の旅、タクシーのくだりからずっと「はぅああ」してます。

おおおい！！

買っちゃうのかよ！！！

って自分が一番びっくりしてる説があります。

でも俺の良いところは、ローンチが速いこと。これだけが俺の良さだぜ・・・・と思っているので、買いました。なんだろう、今買わないといつ買うの？今でしょ？！

お持ち帰り編

短刀購入編は後日また漫画にしたいと思っていますが、とりあえずこちらが、我が人生初の刀剣！！

名前はまだない！！

インテで得たご縁はインテで返す✊🔥
ことしの夏インテで今回我が家に来てくれた短刀くんの刀剣男士化妄想の何かしらを具現化させていただきたいとお願いしています。何かしらが顕現する予定なので、その際はぜひ、よろしくお願いします。唸れ俺の右手、絵描き魂🔥🔥🔥

まあもうね、このnote自体がこの短刀くんの「物語」になってんじゃねえかってなってますけどね。

刀剣男士はモノと物語をつなぐ存在だと思うので、わしの中ではすでに渡辺美術館の来歴を知っていたじいさんが運転していたタクシーの黄色のことを、この短刀をラップから開ける度に思い出す・・・くらいには、のっかっちゃってるんですね。この旅の記憶が。この刀にのっちゃってる。

あとは、この刀を買うまでに、わしがしてきた仕事の成果とかもね。多分入っちゃってる。

なぜならやっぱり、刀買う、ってまあまあデカい買い物です。

買い物すること自体に、そこに至るまでの己のなんやかんやがあります。

自分が就活時期に刀剣乱舞が始まって、就活終わるまではゲーム禁止だって我慢して、就活誰よりもはやくキめてきて、自分の本丸がはじまって、刀剣乱舞を通して、色んな出会いしてきて、仕事もいろいろ、社会の歯車になんかなってやんねえぞってチャレンジングなことしてきて、その熱が今年やっと何か実を結びそうな・・・とかね、そういう「わし自身」の歴史がある。

堅実に仕事してきたから買えた、って思うよね。サラリーマン。

ここで今決めて買えた、ってことが「わし自身」を「物語」ってると思うわけだな。

何が言いたいかというと、刀買うために今回行ったんじゃないんだけど、刀買ったことで見えたものがあります、ということです。

この刃に自分が映ってるなあってな、きっと今まで、刀持った人が思って来たんやろう、っていう景色が見えた気がするな。人生やわな。

鍛冶場見学編

ちょｗｗｗｗメインは刀鍛冶見学じゃったはずなのにここまでで7,000字いってもうてるがｗｗｗｗ

長すぎてヤバいので駆け抜けていきます。クソデカ感情オタク、心の赴くままに駆け抜ける！

玉鋼ぇ！！ＷＯＷ！！！これが刀剣のもと！！！

玉鋼は炭素以外の他の合金成分をほとんど含まず、鉄と炭素だけからなる。鉄の結晶の集合体が鉄鋼なわけだが、その結晶構造が炭素量と温度の影響をうけて変・・・・クソ長noteになる、この話はやめよう。

刀剣のエケチェンです！！！かわいいね！！！！

松炭だぁあああ！！！待ってた松炭さんだぁあ！！コンニチワァ！！！！

結構大量にあるな、と思ったんですけど、先に述べた通り、松炭はBBQ炭と違って「はやく高温になるけど、はやく燃えちゃう」というのが本当にそうで、この時も結構使ってたけど、あっという間に減って行かれましたね・・・。

貴重な燃料を使って刀鍛冶お見せいただき、本当に、刀匠には感謝いたします(__)

とにかく刀工は火の状態を目で見て、判断する。焼いてる間、中がどうなってるかは見えないので、見える情報から中の状態を推測する。だから火のちょっとした変化を見逃さないために、光を遮断して暗い中での作業となってます。

デジカメの本領が発揮されてるわ。この火の感じ、激アツじゃないですか。ここで生まれてんすわ・・・ここで鉄の結晶構造変化が起きてますわ。ゆらぎの中にいるわけだな・・・ゆらゆらと・・・オーステナイト・・・ゆりかごのオーステナイト・・・・（歌い出しそう）。

火の様子を判断してここぞというところで取り出した瞬間。

そして鍛錬することで不純物が火花として飛散する。これが見たくて見学に来たまでありますので、わしは燃えても良いジャージを着ていったわけですナ・・・（∵）

これは折り返し鍛錬直後の塊です。見るからにアチアチ、赤いです。エケチェンから、赤ちゃんになったということで・・・

おあとがよろしいようですので、今回のnoteはここらで終わらせていただきます。

繰り返しになりますが、今回見学させていただきました大橋刀匠には厚く御礼申し上げます。

短刀くんは、オタクがまたお金を貯めたら、おめかししてあげたいと思います。それまでは、ラップでくるくる包まれていることでしょう。

（完）