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”幸せ”の側面からの支援を

やさころです
8月27日〜9月7日の10日間、”国際協力”という形でフィリピンのセブ島に行ってきました!
70円プロジェクトという団体で小学校の子供たち、スラム街・ゴミ山で暮らす子供たちへ炊き出しをしました。個人的な挑戦としては、プチドキュメンタリー動画を作るために小学校の先生や劣悪な環境の中で暮らす子供たちにインタビューをしたり。毎日が刺激的でさまざまなことを考えさせられた10日間だった。

高校生の時から漠然と興味があった国際協力。
今回のフィリピンの渡航は国際協力とはどのようなもので自分はそれに対してどのくらいの価値を感じるのかなーなんてことも考えながら行ってきた。

(そもそもどうして私が国際協力に興味を持ったのかというと、
中高生の時、貧困で飢餓に苦しんでいる子供たちをテレビで見たり、紛争でひどい目にあっている人々について学校で学ぶ度に大きな衝撃を受けていた。こんな人達が同じ地球上に存在するという事実。今までで恵まれた環境の中で育ってきた私には、想像もつかないようなことが世界では起こっているということを知った。このような悲惨な現状を実際に自分の目で確かめたい、このことを知らずに生きることはしたくない。そんな思いがずっと自分の中にあった。これが国際協力に興味を持ったきっかけだと思う。)

そして今回の渡航の中で最も印象的だったことは、
貧困=不幸せ
ではないということ。劣悪な環境の中でも彼らはとても幸せそうに暮らしていた。貧困=不幸せという私の中にあった固定概念は崩れていった。ゴミ山、スラム街、貧困格差、、。このようなワードに対して暗いイメージを勝手に抱いていた。(偏ったメディアから発信される情報のせいだったりするのかも)しかし、いざ現地に行ってみると、そこには彼らなりの幸せが広がっていた。確かに環境は想像以上に劣悪だ。ハエのたかるゴミ山から食料や売れるものを探している人々、ぼろぼろのほつれた洋服を着て、何が落ちているか分からない泥だらけの道を駆け回る子供たち。最初は"かわいそう"とか"なんとかしてあげたい"という気持ちがふつふつと湧いてきた。しかし、彼らの生活を間近で見ているうちに、そのような感情は少しずつ変化していった。このような環境の中でも、なぜだか私には彼らの暮らしが幸せそうに見えたのだ。家族団欒でご飯を食べていたり地域の人達で集まってカラオケをしていたり、、とても明るく前向きに暮らしていた。街を歩いていても、目が合うといつも屈託のない笑顔で挨拶をしてくれる。幸せ"の面から見れば日本よりも上をいっているようにも見えた。豊かな割に幸福度の低い日本。幸福度の高いフィリピンから学べることはたくさんあるように感じる。

裸足で歩く子供たちがたくさんいた。

家の壁に書かれてあったI love familyの文字。インタビューでも、1番幸せを感じる時は家族と一緒にいるときという答えが多いことに驚いた。

パルクールして遊ぶ子供たち。フィリピンの子供たちは本当に元気いっぱいで笑顔がステキ😊

Inayawan地区に広がるゴミ山。もともとこのゴミ山は日本が出資して作られたという事実には驚いた。

幸せについて考えているうちに、私たちの幸せの基準で彼らを支援することは、時にマイナスな方向に向かってしまうこともあるのではないだろうかという問いも浮かんできた。経済的、物資的な面だけに特化して見れば日本よりも劣っている部分は多い。しかしそこだけを見て、支援することが必ずしも彼らの幸せに繋がるとは限らない。私たちと彼らの幸せの価値観は違うのだ。もしこのままの生活で彼らが幸せならば、むしろ何も支援をしない方がいい場合もあるのではないかとも思う。深く考えず私たちの物差しでなんでも測って決めつけることは危険だ。ただ、物を増やして物質的に豊かにしたり、設備を整いて環境を改善することが本当に彼らにとっていい事なのか、本当の支援なのか。表面的なことだけではなく"彼らの幸せ"に目を向けながら支援することも重要なのではないか。
本当に彼らが必要としているものは何か、国際協力とは何なのか、さまざまなことを考えさせられた10日間となった。

次の渡航に向け、フィリピンの社会問題についてより知識を深めると共に、国際協力の在り方についても自分の中でこれから言語化していきたいと思う。


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