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ごはんについて書くための習作69

11時前。息子と妻が出掛けた。息子が出掛けに「おにぎり買ってくるから」というから12時過ぎまで仕事をしながら家にいたが、妻から「父がおにぎり買ってきてくれるのを待ってるって言ってるけど、待ってないよね?」とメッセージ。「待たないことにする。」と返信し、外へ出た。

小学校の入学式が今週の金曜日。年末に近所の服屋(学校制服だけを取り扱う店)でオーダーしていた制服、ずっと入荷の連絡がない。電話が得意じゃないので、昼飯がてら店へ行く。伝票の控えを見せながら名前を伝える。「何度か電話して、今朝も電話したんですけどね」と店のおばさん。店側の控えに書かれている電話番号、「9」が「4」になっている。惜しい。手書きと老眼。

駅の方に向かう。普段より人が多い感じがある。いつもの中華料理屋、目の前で入店を諦めた人が見えたので一緒に諦める。もう一軒の中華料理屋は定休日。駅前は人が多いと判断して少し離れたところにある台湾料理屋へ向かう。店の通りに差し掛かって看板が出てないのが分かる。そういえば2週間春休みを取ると言っていた。店の前を通り過ぎ、その先にあるベトナム料理屋へ。
店の外に置かれたメニューを確認する女性が1人。決めかねているように見えたので、横を通り抜けて先に入店。申し訳ない気持ちを添えて。

先客はおばさん2人組。まだ注文はしてないよう。店の外の女性はいなくなっていた。バインダーに留められた1品/1ページ(A4縦)のメニューを眺める。「牛肉のフォー」をいつも注文しようかと思うが、妻に「男の人はいつも同じメニューばかり注文する」と言われたことが頭をよぎる。決まった曜日に同じメニューを注文するおじいさんがバイト先に来るらしい。仕方ないので、ビーフンに野菜と豚肉が乗った2ページ目にあったメニューを注文。『富士日記(上巻)』を眺めながら待つ。さっき外にいた女性が戻ってきて入店。私が座ってる席の壁、頭の位置くらいに書かれたwifiパスワードを写真撮ろうとするので、少しかがむ。

先にいた2人組は同じメニューを注文したよう。注文時は「これを2つ」と言っていたのでどれかは分からなかったが、私が注文したビーフンだった。タレみたいなものが別で出てきて、混ぜる油そばみたいな形式。豚肉がもう少し乗っててもいいな、と思っていると(味がしっかりついているので、十分だったが)、おばさんたちも同じことを口にしている。
後から入ってきた女性も「これ」で注文していたので、何か分からなかったが、運ばれていたのはビーフンだった。店にいる4人中4人がビーフンを啜っている。さらに、もう一人、女性が入ってきてビーフンを注文した。メニュー自体は5つくらいは選択肢がある。「女性はみんな同じものを注文する」。息子と妻が帰ってきても多分、私は言わない。妻と息子の昼ごはんはおにぎりらしい。

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