見出し画像

【競走馬】3歳未勝利戦が終了! 未出走現役馬の可能性と乗り越えるべき課題

先週で3歳未勝利戦が終了
惜しくも涙を飲んだ馬、最後の最後で大波乱を演じた馬
最終週もたくさんのドラマがございました。

筆者はグランツベリーが勝ち上がってくれたことで大変安堵しましたが、未勝利戦を勝ち上がれずに地方へ行く馬、1勝クラスへ格上挑戦する馬、そして競争馬を引退する馬。それぞれが幸せな人生を送れることを願っております。

そんな中、実はまだデビューすらしていない馬が10頭いることをご存知でしょうか。

※現役馬・未出走でソートしておりますが、クラブ馬以外については既に引退している可能性がある旨、予めご了承ください。

今回は未出走馬の現実と今後の可能性について考察していきたいと思います。


現在においても未出走の馬たち

一口馬主をやっている方なら経験があるかと思いますが、基本的には3歳未勝利がある時期までに何とか1戦だけでも出走をして、仕上がっていない状態で大敗。そのまま引退というケースが多いのではないかと思います。

どんなに走れる状態ではない馬であっても、引退させるのであればクラブの立場としては会員に説明が必要で(“論より証拠“じゃないですが)、実際に出走させて諦めさせるというのはある意味で理にかなった方法だと理解しております。

また中央競馬でデビューした後に地方から出戻りを狙うのと、地方デビューから中央へ転入するのでは条件・難易度が異なることから、個人馬主であっても中央で登録している以上は余程ひどい状態ではない限り、出走させておきたいというのが心情ではないでしょうか。

上記のことから考えられることとして元々体質が弱く、かつ現在、骨折や屈腱炎などでデビューできる状態にはない馬。そして良血馬や生まれた時から素質は高く、デビューにさえ辿り着ければ好走できると見込まれた馬たちであると考えております。

実際にサンデーRで残っているバッジオレディネロはシユーマの仔で募集価格は7,000万円と…確かに出資者や陣営など関係者の立場からしたら諦めたくない気持ちはわかる気がします(苦笑)

現役続行におけるリスク

ではこれらの馬たちはいつデビューすることになるのでしょうか。
現時点でデビューできる状態になければ「わからない」というのが答えではないかと思います。

筆者個人の考えとしては、馬は競争馬である以前に生き物であることから、どんな形であれ不自由なく生きていられる状態であれば、それも良いのではないかと思うところですが、投資の対象としている方々からするとデビューできない状態が続けば続くほど維持費が上積みされていくことになるので、白黒はっきりさせて欲しいというのが実情ではないでしょうか。

しかも現役続行で、かつデビューまでに時間を要せば要するほど結果が求められてしまうことから、一口クラブであれば(現在の一口バブルという市況であれば、会員は逃げないだろうと高を括っているかもしれませんが…)運営側にとってもリスクのある選択だと言えます。

もちろんそのままデビューできず…ということもあり得るので、クラブの場合は普段からの発信力・コミュニケーション能力が問われると理解しております。

レディブロンドとクルーク

実際に4歳以降にデビューした馬で対照的な2頭について紹介できればと思います。
1頭目はクルークという馬でクロノジェネシスの半弟となります。
やはり馬主である金子オーナーは血統的な背景から引退させずに残しておいた可能性が高いのではないかと推測いたします。

そしてnetkeibaのニュースにもなるほどで、如何にレアケースかわかる事例ではないでしょうか。

ただ現実は甘くないということで、1勝クラスを2戦連続2桁着順にて現役引退となっております。

そしてもう1頭は少し古い話になってしまうのですが、レディブロンドという馬になります。母がウインドインハーヘアということで、偉大なる名馬ディープインパクトの半姉ですね。

こちらも血統的な背景から残していた可能性が高いですが、前述のクルークよりも更に遅い5歳でのデビュー、またロードホースクラブの所有馬ということで、クラブの度胸には驚くばかりです(苦笑)

言い方を替えればそれだけ陣営も自信があったのか…
レディブロンドはクラブ会員の期待に応えてくれることになります。

当時調教師だった藤沢和雄氏が「外国人ジョッキーだからわからないと思って1,000万下(現在の2勝クラス)に出走させた」と話しているようですが(笑)、デビュー戦でいきなり勝ってしまい、そこから当時の降級制度も使って3ヶ月の間に5連勝でオープン入りを果たします。

そして驚くべきはセプテンバーS(現3勝クラス)を勝って連闘でG1スプリンターズSに出走。そこでも4着と善戦したのですが、ここで引退となり、嵐のように去っていくのでした。

3ヶ月弱で9,000万円を稼ぎだす破天荒な馬でしたが、引退後はラドラーダを産んでそこからレイデオロという名馬が誕生しているということで、今後も語り継いでいくべきストーリーではないかと思います。

第二のレディブロンドを夢見て

レディブロンドみたいなケースはレアだと思いますが、未勝利のまま現役を続行するだけに、陣営も素質には相当期待している可能性が高く、夢のある話だと感じました。

現3歳産駒の中から名馬となる馬が出てくるか…
今後も注目をしていきたいと思います。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

自分が大事にするものを皆さんへ共有できればと思っております。共感して頂ける方からサポートをいただけますと大変ありがたいです。