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誰といる時の自分が一番好きか、何してる時の自分が一番好きか、その自分を信頼すればそれでいい。

人はいろいろな顔を持っています。大きくわければプライベートの自分、社会的役割を演じている時の自分。おそらく人との関わりの中で、他者が見ている自分は社会的な役割を演じている時の自分の姿だし、他者を見ている自分も社会的な役割を演じている時の他者の姿だと思います。

一方、プライベートの自分はどうかと言えば、自分だけしかその場にいない時の自分もいれば、自分の城と呼べる空間に入ってこられる他者は、多くの場合、自分が特別な感情を抱いている他者だけなのではないでしょうか。
それは家族かも知れないですし、パートナーかも知れません。あるいは親友と呼べる人たちかも知れませんし、人には決して言えない関係の人ということもあるかも知れません。

さてあなたはどの自分が一番好きでしょうか?
正直わたしもそんなことを考えたことなど一度もなかったのですが、とある映像を見た時に、ある人が言っていたのです。
「誰といる時の自分が一番好きか、何をしている時の自分が一番好きか、その自分を信頼すればそれでいい」と。

この言葉を聞いた時、本当にその通りだな、と思うのと同時にいかに自分がみんなに好かれようとして嫌われることを怖れていたかということに気づきましたし、それゆえ、自分自身の軸が定まっていなかったのかもという気づきにもなりました。

人はさまざまな世界を体験する中でさまざまな自分自身が顔を出すことと思います。幼少の頃に親にあまり愛されて育っていなかった人は、人からの愛を欲するようになります。それゆえに人に嫌われることが怖くて、自分を偽ってでも、無理してでも、人に好かれようと偽の自分を演じるようになってしまいます。
その演技が上手であればあるほど、その偽の自分を脱ぎ捨てられなくなってしまうのです。本当の自分を出してしまったら嫌われるのではないか、本当に自分が感じていることを言ってしまったら、この場にいられなくなってしまうのではないか、不安を抱えてビクビクしながら本音を言えずに過ごす日々。気づくとその偽の自分という着ぐるみを脱ぐことができなくなって、いつしかそれがわたしだと思い込むようになるのだと思います。

大人になって、本当の自分というものを求められても、どれが本当の自分なのかさえも分からなくなってしまっている。自分探しをしてもどれが本当なのかわからなくなってしまっている。そんな人は少なくないはずです。
最近、スピリチュアルと呼ばれる界隈において、本当の自分を生きる、という言葉をよく聞きます。わたし自身もよく使います。本当の自分で生きることが人生を豊かに幸せに生きるコツのように伝えられています。
しかし、本当に自分がなんだかわからない人にとってはこれはとても厳しい言葉にように思うのです。そんな言葉を使っているわたし自身でさえ、本当の自分はどの自分なのか、正直なところわかっていないからです。

幼少期の自分の心の傷に気づき、無意識に反応してしまう自己防衛反応に気づき、少しずつ自分自身を回復していけば本来の自分に戻れるのかもしれません。しかしそれには長い時間とそれを丁寧に探すことができる安全な場所がないと難しいのではないかなと最近は思うようになりました。

「誰といる時の自分が一番好きか、何をしている時の自分が一番好きか、その自分を信頼すればそれでいい」

この言葉はわたしにとっては救いとなりました。本当の自分はわからなくても、誰と一緒にいる時の自分が好きかはそれほど難しいことではないからです。そしてその自分を信頼すればいい。それがきっと自分が一番リラックスしているだろうし、解放されているだろうし、エネルギーが最大限に大きくなっている時なのではないでしょうか。

それは社会的な側面でも同じようなことが言えるのではないかと思います。どんな時の自分が一番好きなのか。それはつまり社会の中のひとりの表現者として、どんな役割を演じている時の自分が一番好きなのかということ。
アーティストやスポーツ選手のように舞台に立って大勢の人に見られている自分が一番だという人もいると思います。
反対に家庭の主婦のように、家族のために料理を作っている時の自分が好きだという人もいると思います。
ひとりで黙々と文章を書いていたり作品を作っている時が好きだという人もいると思います。

誰と一緒にいる時の自分が一番好きか。どんな時の自分が一番好きか。
その自分自身を信頼し軸にして生きてみる。
自分探しを延々とするよりも、もしかしたらそのほうが本当の自分が自然と出てくるのかも知れません。

わたし個人のことを少し話してみようかなと思います。
わたしは会社員時代、そして会社に所属するのをやめて個人事業主になり、ハワイでリトリートをやっていた2016年までは、わたしの周りに人はたくさんいたし、誘われたらできる限り顔を出す社交的な自分がいました。
太陽星座が獅子座なのですが、その獅子座らしい自分がいたと思いますし、その役割も自分で認識していたと感じます。
しかし2016年以降、人と付き合うことを極端に避けるようになりました。
仕事がうまくいかなくなったこと、大病を患ったこと、経済的に破綻したこと、それによって人からの信頼もなくなりわたしの周りから人がどんどん去っていきました。
さらに両親が亡くなり実家を売り払ったことで、故郷と呼べる場所もなくなりました。さまざまな出来事が起こり、自分自身の居場所がわからなくなってしまいましたし、それまでのような社会との繋がりもなくなってしまいました。月星座蠍座の気質が出てきてる感じがしています。

そんな折、自分が復活していくための一筋の光となったのが、どんな時の自分が一番好きかということを感じた体験でした。
わたしが人に誇れるものと言えば、ハワイの本を書いたこととその後のハワイでのリトリートの体験です。ハワイでの体験やその時に得た知恵、こまー者ライズされたハワイではなく真のハワイの姿を語っている時の自分が一番好きだということを心で感じたのです。
自分自身が一番自分らしく輝いている時、それはきっと自分のために、自分を楽しませるために何かをやっている時だと思うのです。それをやることが楽しいと感じている時。時間が経つのも忘れている時。周りに人がいようがいまいが関係なく楽しんでいる時なのだと感じます。

人との繋がりも最小限となり、本当に自分を出せるのはほんの限られた人だけになっています。それを寂しく思う自分もいますが、今はそんな限られた人といる時間を愛し、本当に大切なものは何かを自分の心に刷り込んでいる最中のように思うのです。

今の自分は、過去の傷の本格的な修復中。リハビリの真っ最中です。
こんなに傷ついてたんだ、と気づかされた8月。そしてそれに対して今は前向きに取り組んでいるところです。
近い将来、また何かで輝けるといいなと思っていますし、まだまだ俺はこんなもんじゃない、という気持ちもどこかにあるのです。
さていったい何で輝こうかなと思いつつ、コツコツと粛々と、自分が自分に夢中になれるような人生を歩んでいきたいと感じているところです。

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