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セミナー受講履歴#2_SaaS マーケ集中講座〈リードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーション編〉を受けて

はじめに_note投稿の理由

2022年2月22日にALL STAR SAAS FUND主催のセミナーを受講しました。
このセミナーは次のように全3回のシリーズです。

第1回 22年1月11日(火)
 BtoB SaaSマーケティングの全体像とは編
第2回 22年2月1日(火)
 デマンドジェネレーション編
第3回 22年2月22日(火)
リードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーション編

第1回、第2回も受講させていいただき、とても有益なセミナーだと思いました。
前回の第2回目は特に刺激が強く、そのまま

「良いセミナーだったなぁ」で終われせるのがあまりに勿体ない

と思いnoteにまとめました。
前回のnoteに「そもそも、なぜセミナーを受講したか」などの理由も書いていますので、今回はいきなり始めていきます!

本セミナー(第3回)での大きな学び

①デマンドジェネレーションは型であり、その中身のコンテンツはカスタマージャーニーのステージに応じて一貫性と関連性のあるものにする

②コンテンツ作成は楽でない。作って終わりでなく「どう届けるか」とプロモーションまで含めてコンテンツマーケティングである

③増えて行くコンテンツに対して管理、配信、測定を行うツールの運用コストに目を向けておかないと、コンテンツ作成する暇がなくなる

④部門に捉われずお客様の成功を優先すればSaaSは成功する

今回はより実践的な内容でした。
90分があっという間にだったのが印象的でした。
文字数:約4,200

1.セミナー講師について

講師を担当してくれたのALL STAR SaaS FUNDのメンターでもある

戸栗 頌平(とぐり しょうへい)さん
twitter:戸栗 頌平_B2B SaaS マーケティング”実務”支援

実務経験も豊富で説明も分かり易く、セミナー資料の構成も分かり易くて素晴らしいです。

以降、私の手元のメモを起こしてるだけなので、多少間違っていることがあることはご了承ください

2.セミナーの狙い

第1回目、第2回目と共通しており、戸栗さんの強いメッセージです。

・マーケティング業務における考え方を学ぶためのセミナー
絶対成功するメソッドではなく、考え方を学び、理にかなった判断を自ら行うことができるようにする
・絶対的な答えを伝える場でないし、マーケティングの答えは「お客様」である
お客様理解には「(根性論に似た)実践」が不可欠
・学んだ考え方を実践するには相当な努力と時間が必要
・マーケティングの中でもプロモーション寄りの話

3.Content is King(中身が大事)

・デマンドジェネレーションは型であり、その運用方法は各企業に合わせて実施する(リードマネジメントが必要)
デマンドジェネレーションは顧客の態度変容を想定したファネルで、そこに中身(デジタルコンテンツ)が必要となる
・Content is Kingというワードは2014年頃流行った言葉であるが、芯を食っている
・デマンドジェネレーションで想定したファネルに対して、価値のあるデジタルコンテンツを提供し、顧客の態度変容を促し、どんな状態(ステージ)にいる顧客でも購買につなげることが重要

4.コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、明確に定義した顧客(ペルソナ)を引き付けて維持し、購買につなげるために「価値があり」「関連性があり」「一貫した」コンテンツをデリバーする戦略的マーケティング
・ブログ、記事、事例、オウンドメディア、メルマガなど色々思い付くと思うが、これらはコンテンツマーケティングを実施するための手段
目的はあくまでもカスタマージャーニーの各ステージの顧客を如何にナーチャリングし購買につなげるか
・その必須キーワードが「価値があり」「関連性があり」「一貫した」コンテンツ

5.企業に応じたコンテンツマーケティングのアプローチ

・SMB (Small and Medium Business)とエンタープライズでアプローチが異なる
・ただいずれの場合も「価値があり」「関連性があり」「一貫した」コンテンツは必要

■SMBの場合
<概要:エンタープライズとの対比>
・対象となる顧客の母数が大きい
課題に焦点を当てたコンテンツで、リード創出の最大化を目指す
最後のフォローは、母数が多いのでMAなどツールを使ってプロセスを効率的に行う

<アプローチ>
・ペルソナとカスタマージャーニーを作成
・汎用型課題かつ連続性のあるコンテンツを作成
・コンテンツでリードを惹きつける
・パーソナライズとエンゲージメント
・MAの機能を活用してフォロー(ナーチャリング)

■エンタープライズの場合
<概要:SMBとの対比>
・ターゲットアカウントの特定(母数が小さい、絞る)
狙いを絞ったコンテンツで温度の高いリード獲得を目指す
・関連性を目的とした手間をかけたフォロー

<アプローチ>
・主要ターゲットを絞りこむ(*Tier分け)
・業界特化型かつ関連性のあるコンテンツを作成
・パーソナライズとエンゲージメント
・マーケや営業の人手をかけてフォロー

*Tier:[名]段階、層 → 重要なグループ分け

参考:戸栗さん推薦の記事

6.コンテンツマーケティングの失敗を避ける

6.1 Consistent Content is King

キーワードはConsistent content is King(一貫性のあるコンテンツ)
・顧客の態度変容を促すためには、ジャーニーの前後のステージと関連性のあるコンテンツを作ることが肝要
とは言え、カスタマージャーニーの前後関係と連続性もあり一貫性のあるコンテンツは作るのは簡単ではない。作るのに大きな労力もかかるため、作って終わりになりがち
・作って終わりではなく、いかにプロモーションしてターゲットにデリバーするか、までがコンテンツマーケティング

<失敗例>
1、まとまりがない(作りたいものを作る)
2、部門間の連携がない(ジャーニーステージ間が埋まっていない)
3、ターゲットが不明(作っても誰もみない)
4、プロモーション不足
5、低品質(そもそもコンテンツが面白くない)

6.2 マーケティングキャンペーン

マーケティングキャンペーンとは、売り手の特定の目標達成のための組織的、戦略的な取り組み。さまざまなメディアを組み合わせて行う
・顧客の態度変容のジャーニー(カスタマージャーニー)の流れを意識し、各顧客のステージを把握した戦略的プロモーション
(何を発信するか、どこで発信するか)
・一貫性のあるコンテンツをどう連続的に顧客にデリバーするかが重要

6.3 マーケティングチームの作り方(Pod化)

従来の組織はツリー型が多いが、上の指示が構造に準じて下に行くため、時間もかかるし、情報の欠落が発生しがち
各役割に応じてチームを作り裁量を持たせることで、スピードと一貫性のある取組みを促す組織をPod化
・マーケティングの戦略に応じて、スタンダード型、インバウンド型、アウトバンド型、ターゲット型などコンテンツ担当、ナーチャリング担当、SEO担当など専任型で進める
コンテンツマーケにおいては以下のようなPod化の例も有効
①マーケティング寄りのDistoributor
   [やること]     コンテンツを届ける
   [KPI]      リード獲得
   [コアスキル]    デマンドジェネレーション
   [今後必要なスキル] ライティング
   [将来性]      潜在的CMO

②クリエイティブ寄りのArtist
   [やること]     コンテンツを作る
   [KPI]      NPS
   [コアスキル]    ライティング
   [今後必要なスキル] 音声、映像デザイン
   [将来性]      潜在的CCO

③横軸のServant Leader
   [やること]     関連・一貫性を持って稼働中か確認
   [KPI]      全社KPI、NPS
   [コアスキル]    コンテンツ戦略
   [今後必要なスキル] リーダーシップ、幅広いビジネス戦略
   [将来性]      潜在的CEO

6.4 <参考>コンテンツの掛け合わせられるチャネルの種類

7.ツール活用

SMBの場合、コンテンツキャンペーンに必要なデジタルコンテンツが多くなる
・コンテンツ作成には時間がかかるため、作成の時間を作るためには運用コストを下げることが重要
・特にスタートアップの場合はマーケティングチームが小さい、コンテンツ作る暇がない、プロモーションする暇がないなど課題がある
・リーダージェネレーション、ナーチャリング、クオリフィケーションの各段階別で担当者とツールを置いてしまうと、
 1、マーケティング施策に一貫性がなくなる
 2、導入ツール分だけ知識が必要

になってしまう
成功事例として、いくつかツールを使わせてみてベンチマークし導入したケースがある

8.コンテンツレベル

自分たちのコンテンツレベルがいまどこにあるかを自覚して戦略を作る(一つ上のレベルを目指すためにどうするかを考える)

<Level1:Experimental(実験的)>
・戦略がない
・散発的なコンテンツ

<Level2:Tactical(戦略的)>
・一貫性のない予算でコンテンツ作成し、結果が不安定
・売上につながない行動量が指標
・コンテンツ作成が属人的

<Level3:Operational(運用的)>
・カスタマージャーニーに沿ったコンテンツ作成
・チャネルに応じたコンテンツ作成
・サイロ化されたデータで成長を阻害

<Level4:Amplified(増幅型)>
・カスタマーインサイトとコンテンツKPIにより戦略が加速
・ツールによる高速化とプロセス改善に着手
・関連性と一貫性のあるコンテンツでエンゲージメント獲得
・予測可能な結果の取得を開始

<Level5:Differentiated(分化型)>
・関連性と一貫性のあるコンテンツ作成
・コンテンツが他社との差別化要因になっている
・データドリブンなコンテンツ制作

9.マーケティング部門と営業部門の連携

営業部門は陸軍型で局地的な戦略・戦術
マーケティング部門は空軍的で広範囲の戦略・戦術
マーケティング部門が視点、視野、視座を変えて営業の理解をすることが肝
お客様の成功を優先すればSaaSは成功する


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