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「運も実力のうち」はその通りだと思った話

「運も実力のうち」

この言葉は人によって捉え方が変わってくるかもしれません。

人によっては、運は運なのだから、我々にはどうしようもない確率的な事象が実力なわけない、と言うかもしれません。

あるいは、よくある慣用句のひとつで、特に深い意味などないと考えている人も多いかもしれません。

実際私も最初はそのように考えていましたが、いろいろな経験をしている中で「運も実力のうち」というのはその通りなのではないかと思うようになりました。


成功者の言う「運がよかった」

よく成功者やノーベル賞受賞者のインタビューで「私は運がよかっただけです」と言っているのを聞きます。

ボーッと聞いていると、「あー、この人は運がよかったんだなぁ」で終わってしまいますが、よくよく考えると運がいいだけでノーベル賞なんか取れません。

研究におけるブレイクスルーには、「入れる薬品の量を間違えた」なんていうちょっとしたミスから生まれたものや、本来調べるつもりのなかったものが気になって調べたら大発見だった、なんていうことがあります。

こういったものは、一見すると想定していなかったラッキーが転がってきただけのように思えます。

しかし、このラッキーを生んだり、ラッキーを実際に大きな成果にしたのは実力ではないでしょうか。実力がない人はきっとチャンスを見過ごしてしまうでしょう。

日頃から努力し、準備を積んで様々な試行錯誤をしているからこそ、このようなラッキーが転がってくるし、実際にそれが起きたときに成果に繋げることができるのだと思います。

用意していないぼた餅は棚から落ちてきません。


大学入試の話

今でも忘れられない話があります。

高校3年生の受験期、当時の数学の先生が僕の志望校の予想問題を作ってくれました。本当に出ておかしくないクオリティの問題が6問くらいありました。

そして入試当日、なんとそのうちの1問が実際の問題とかなり似ていました。

素晴らしい先生だと思いました。同時に激しく後悔しました。



僕はその問題が解けませんでした。



その問題は予想問題の中でも一番難しく、また付されていた解答だけでは理解するのが自分にはできませんでした。そのためその問題は出ないと期待し、諦めたのでした。

その諦めた問題が出たのです。悔しくてその問題を解こうと時間をかけましたが、結局解けずじまいでした。難しい問題でしたので、解ければ確実なアドバンテージとなったでしょう。(結果的には合格してました)

この出来事ほど「運も実力のうち」を痛感したことはありませんでした。めぐってきた運を掴む実力がなかったのです。


運を掴むために

運を味方にするには、経験と入念な準備や数多くの挑戦が必要なのだと思います。いつその運がめぐってくるかは分かりません。でもめぐってきたときに確実に掴めるようにしたいですよね。

たまには変わったことをしてもいいし、そのときこそ真剣にやるべきなのだとも思います。

スティーブ・ジョブズの有名なスピーチ“Connecting the dots”にも通ずる話です。なにがどう役に立つかなんて分からないのだから、今できることに全力でチャレンジするのは無駄なことではありません。

人との出会いだって運ですが、それは大きな力にもなります。コロナ禍で人との関わりが減った今年だからこそ、人との関係を大事にしていきたいです。

「運も実力のうち」とは「運を掴めるのは実力である」という意味だと個人的に解釈しました。これは自分への戒めでもあります。転がってきたチャンスを今度こそつかみ損ねないように。

いつかもっともっと成功してインタビューされたら言ってやりたいです。

「運がよかっただけです」

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