「新世代の認知行動療法」熊野宏昭(2)

そこで、「体験の回避」を減じる行動=アクセプタンスが必要になる。アクセプタンスとは、嫌悪的な私的出来事に気づきながら、それを自分(観察している主体)との関係性を変えるための行動をしないでいることといえる。しかし、それは消極的な行動を意味するのではなく、今この瞬間の私的な体験の世界に対して、自動的に心を閉じてしまわないように意図的に努力すること、あるいは喜んで直面していくようにするウィリングネスと同義であるとみなされる。ここでアクセプタンス/ウィリングネスとは、マインドフルネスの重要な構成要素であることが理解できる。(p.28)

前回「マインドフルネス」の強い効果を説明しました。

それは「メタ認知的気づきの有効性」です。

このマインドフルネスの重要な構成要素として、

アクセプタンスという「体験の回避」を減じる行動の存在を明記します。

「嫌悪的な私的出来事に気づきながら」しかし、

関係性を変化させるような行動を起こさない。

この点については、フレッチャーとヘイズが、マインドフルネスを、アクセプタンス、脱フュージョン、「今、この瞬間」との接触、文脈としての自己、という4つの行動の機能に基づいて定義していることがたいへん参考になるが、脱フュージョン以下の3つについては、第13章で改めて説明したい。(p.28)

4つの行動の機能の中で、

アクセプタンスのみやや異なる効果と機能があるのではないか?

また、アクセプトして行動をとり自分を変えることではない。

つまり、アクセプタンスの構成そのものが難解ともいえる。

しかし、マインドフルネスの生きる効果を改めて感じさせる。

次回以降さらにマインドフルネスにも介入したい。

今回もありがとうございます。

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