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Road To Download UK⑦:「さらばドニントン、また会う日まで」

いよいよDay3、最終日です。昨日のメイデン(+2時間の帰り道)で完全燃焼したので今日は控えめに。後方にチェアを据えてゆっくり観るメタルリゾートスタイルで行きたいと思います。

行く前にPCR検査を受けようと思い立ち予約。今回の旅行時点では日本入国時に72時間以内の陰性証明が必要なので、どこかで受ける必要があります。明日、ロンドンに移動してから受けようかと思っていたのですが、UKのPCR検査は結果が出るまでの時間で値段が違うんですよね。一日後、なら55ポンド。その日の夜(検査は午前中まで)なら85ポンド。当日4時間以内なら125ポンド、と言った感じ。今日受けられれば30ポンド(約5000円)安くなるということで、ドニントンパーク近くのイーストミッドランド空港にテスト場があるのを見つけて受けに行くことにしました。最寄りのバス停がダウンロード期間中は閉鎖されているので、毎日イーストミッドランド空港の入り口にあるバス停から歩いていたんですよね。で、土地勘もついたし、ほとんど通り道だから受けようと予約。

予約完了、当日朝でもすぐ予約はとれる

で、予約の時間に行ったものの…なんと検査場がない。廃墟です。そこにいた空港係員の方と話をしたらこの検査場は閉鎖して空港の別の場所に移ったそう。…それなら予約させないでくれよ…。仕方がないので歩いて移動します。歩いて15分ぐらい。地味に遠い。

見えてきました。
検査キットをもらい、看護士に検査してもらう

検査自体は5分で終了。そこから来た道を戻って会場へ向かいます。会場につくまで合計1時間歩く羽目に。野外フェスとはトレッキングと見つけたり。

会場の入り口に日本語パーカーを来た人が。ドニントンサーキットと鈴鹿をかけている?

12時からのPowerwolfが観たかったんですが検査場トラブルのため途中からの参加。なんとか間に合いました。

ドニントンの青空の下、響き渡るジャーマンパワーメタル。いいですねぇ。欧州パワーメタルの風格がある。アルバムの勇壮な空気感に会場を包んでいました。

続いて酒飲みメタラー、Alestorm。フェスはみんなめちゃくちゃビール飲んでます。場の雰囲気には最高に合う。

けっこう酷い歌詞、酔っ払いの戯言や下ネタという感じの歌詞ですがみんな大合唱してます。ボーカルもヘタウマというか酔っ払い感があるんですよねこのバンド。宴会のパーティーソング的な感じ。こういうフェスで聴くと凄くしっくり来ます。

ここで気がつきましたが、ダウンロードってバリアフリーに力を入れていて、手話の人もいるんですね。耳が聞こえない人も音楽フェスに来るのか、という驚きがありましたが、たしかにこの祝祭感は聴覚以外でも楽しめるなぁ。むしろ、音楽も祭りの一部。

でも、Alestormの歌詞を手話とか、考えてみると笑えます。下ネタのオンパレードですからね。手話の人は笑顔で伝えていらっしゃいました。どんな気持ちなんだろうと思ったけれど、むしろ楽しいのかも。メタルソングまで伝えられるとは、手話の無限の可能性を感じました。

さて、今日はのんびりと過ごそうと思っているので少し後ろに陣取ります。

ベースを確保。ちょっと後ろの方はくつろぐ人多し。

Rise Againstのライブが始まりました。やはりメインステージに出るだけあって安定している。USメロコアで、王道アリーナロックという感じです。

最終日、ちょっとゆっくり会場内を散策してみます。

ちなみに今日も快晴
とりあえず腹ごしらえ。ビーガンバーガー、らしい。普通に肉としか思えない味でした。
ちょっと日本にはない感じのお菓子屋
ちょっと見づらいけど、これ男子トイレです。テーブルみたいになっていて4人が同時に用を足せる。めちゃ回転が早かった。日本では見ないですね。
給水所が何箇所かあります。みんなペットボトルなどに詰めていく。
仮装大賞な方々もチラホラ。これ持ってあの道のりを歩いてきたかと思うと畏敬の念が湧きます。
もう一つ、チキンヌードル。今日のフェス飯は日本と同じぐらいの量でした。
ステンレスのちょっとチープなアクセサリー屋
浮かれ感が出るサングラス
ディズニーみたいな被り物で非日常へ
きちんとしたメタルグッズの店もありました。
パッチを購入。値段は日本(渋谷BLITZとかPGSとか)あまり変わらない。デザインがおもしろかったのでSLAYERジャケットを作ろうかと購入。
他にもメタルグッズ色々、日本で見かけないものもありましたが嵩張るので自制。
塗り絵だけ購入。
飲み終わるまで置けない、というツノの杯もありました。本当の水牛のツノだそう。

初日、軽く回ったときには気が付かなかったんですが、セカンドステージの後ろの方にメタルグッズのコーナーがありました。5〜6店舗ぐらいかな。たぶん普段はどこかでお店を構えている人たちだと思います。露店感ではなく、きちんとしたメタルグッズショップの品揃え。と、店員も明らかにメタラー。こういうのを求めていました。

他、遊園地みたいなコーナーの乗り物も改めて見てみました。どれもかなりアグレッシブな遊具ですね。振り回される、落ちる、ぶつかる、と、酔っ払い大興奮なアトラクション。

さて、会場を巡っていたらVolbeatの時間に。個人的には今日1番興味があったバンドです。

カッコいい。ロカビリーとメタルとメロコアを掛け合わせたような、ある意味発明。一つ一つのパーツは王道感があるんですが、複数の要素の組み合わせ方が上手い。これらのノリを同時に味わわせてくれるバンドはいなかった。周りでもノリノリでツイストしている人たちがいました。ツイストとヘドバンが一曲でできる面白さ。

次いで、Kornです。「とりあえず観てみるか」ぐらいの気持ちで見始めたんですが、めちゃくちゃ良かった。この日の個人的にベストライブアクトでした。

グルーヴメタル、ラップメタル、広く言えばNuMetalをあまり熱心に聞いてこなくて、ようやくPanteraを再発見したぐらいなのですが、Kornもカッコいいですね。自然と体が動く強靭なビートに、実は結構メロディアスでフックがあるボーカルライン。これはきちんと聴いてみようと思いました。

最後はセカンドステージに移ってSteel Pantherを観ます。セカンドステージは大入り満員。隙間がありません。

Steel Pantherってかなり喋るんですね。MCでドッカンドッカン笑いを取っています。メタルコメディみたいな感じなのかも。ビデオには撮りませんでしたが、オジーのモノマネでCrazy Trainを完コピしていてそれも大ウケでした。ちなみに演奏はやけに上手い。その辺りもメタラーに愛される理由なのでしょう。強いメタル愛がないとここまで演奏がタイトになりません。

メインステージの大トリはBiffy Clyloなんですが、そこまで観ると昨日のように帰るのがえらく大変になるのと、流石に体力の限界なのでここで終了に。

さらばドニントン

三日間のダウンロードフェスがこれにて終了。素晴らしい体験でした。こんな世界があるんだなぁ。

また無事帰国できたら振り返り記事を書いて、当連載の最終回としたいと思います。それでは良いミュージックライフを。

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