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新たな学びの価値を世に問う学校

社会や市場のニーズをキャッチし、それに応えられる商品や望まれるサービスをつくり、最高の状態で提供すること。売り手の王道であり、利益を求める近道だ。

でも、それだけでやっていけるほど世の中は甘くない。

今日の延長線上に明日が見通せる時代ならともかく、現在のように加速度的に社会が変化する時代にあっては、いくら「現状」(=過去から現在に至るまでの動向)を把握したところで限界がある。

大事なことは、現在の状況から「将来を予測」すること。そう、「マーケティングリサーチ」が必要になってくる。

とはいえ、そう簡単に答えは出てこない。予測しようにも、収集できるデータに限界がある。

なぜか……

それは、予測するだけでなく「将来をつくる」ことに注力している存在があるからだ。

自在にパラメーターを操れる立場になれば、自分優位に市場をコントロールできる。もちろん、口でいうほど簡単なことではないが、その影響力は計り知れない。

市場に合わせるのではなく、市場をつくりだす。

リクルートの旧・社訓「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」に代表される考え方は、いうまでもなく「新しい価値」を生み出す仕掛けであり、だからこそいつまでも愛され続ける。

そう、これまでにない価値を生み出し、その意義や魅力を説き、市場の標準へと昇華させることができれば、そこにあるのは我が世の春、ブルーオーシャンなのだ。

現状に合わせるくらいなら、新たな魅力を生み出すことに力を注ごう。

技術革新や発明によって、未来は全く別物になり得る。世界はそうやって進化してきたことは、なにより歴史が物語っている。

教育や学校だって同じだと、私は思う。

でも、悲しいかな教育の現場はこれまでの成功体験に縛られ、経験則に基づいた言説から抜け出せないまま、小手先の軌道修正で間に合わせようとしている。

何という誤魔化しだろう。世の中はそれ以上のスピードで変わり続けているから、どんどんニーズと乖離していくことは明白だ。

ならば、時代を創っていけばいい。新たな教育や学校を生み出し、その成果を示し、価値を世に問うていけばいい。

いま、ドルトン東京学園が描こうとしている立ち位置は、まさしくそこにある。

何よりそれを望んでいるのは、我が子の将来に不安を隠せない親御さんであり、子どもたちを育てている私たち教育に携わる者に違いない。

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