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京都の旅では国宝を有する寺院へも

阪急の西京極駅で電車を降り、自転車を広げて始めた
今回の旅。気になる場所に寄り道しながらゆっくりと
進む。その日の目的地はまだずっと北の方。次に訪れた
のは、前回の旅で通り過ぎた太秦に位置する広隆寺。

こちらが前回の京都の西側をまわる自転車旅


寺院に着いたら駐輪場に自転車を停め境内へ
築地塀の定規筋は5本が最も格式が高いという
屋根には軒丸瓦や飾り瓦、棟に積まれる熨斗瓦や
漆喰の塀のデザインも。日本建築を少しずつ学びつつ
影や光の風景を楽しみながら
石畳に沿って広隆寺の境内を進む

松尾大社も秦氏によって創建されている

広隆寺は真言宗の寺院で、本尊は聖徳太子。渡来人系の
氏族である秦氏の氏寺。創建は603年とされており、
平安京遷都より以前から存在した京都の最古の寺院。
火災などにより創建当時の建物は残ってはいないが、
霊宝殿に安置されている国宝の仏像は、7世紀に制作
されたものもあり、永い時を超え存在し続けている。

まずは境内の奥に建つ霊宝殿へ。右手には
入母屋が連続する複雑な屋根を持つ本堂
左手の奥には火頭窓。淡いピンクのさざんかが
咲き誇る風景も楽しみながら境内を進む
庭園の風景に映える鮮やかな南天の赤
石畳を進むと旧霊宝殿。仏像は新しく建てられた霊宝殿に
旅をすれば様々な風景や言葉に出会う
整備された通路の先に建つ霊宝殿
建物の前に広がる庭園の池に
映り込む風景も楽しみながら
1982年に建設された建物には
国宝第一号の弥勒菩薩半跏思惟像をはじめ、
国宝20点、重要文化財48点が収蔵されている
ずっと気にかかっていた仏像をゆっくりと拝観し
霊宝殿を後にして、また庭園の風景を眺めつつ
もと来た通路を引き返す
光に包まれる石畳の印象的な風景や
軒先の丸瓦や飾り瓦も楽しんで。さっきは桃で、今度は狛犬
雲間から落ちる光をたどり、石畳の上を進み
本堂の前に設けられた手水舎へ。垂木が二段となる二軒で
欄間には菱格子。和風建築のモチーフも楽しんで
石畳は上宮王院太子殿という名の本堂へと続く
本堂も垂木が2段となる二軒。柱には立派な斗栱も
靴を脱いで板間に上がり、日本建築を肌で感じる
時を経た木々の色合いや質感にふれながら
本堂の全体像や部分を楽しみつつ
参拝も終えて、本堂を後にする
気持ちのよい風景が広い境内
本来の道順とは逆に内側から山門へ
山門をくぐり、堂々たる姿を見上げる
扉に落ちる影も楽しんで
もう一度山門をくぐり
本堂の前を通り駐輪場へと向かう
自転車に乗り、道路沿いに建つ山門を見上げながら
弥勒菩薩像が安置される広隆寺を後にする

30年近く前のCM映像でその姿を

今回は西京極駅から出発し、北を目指す旅に

日本建築も旅先の目的地のひとつ

週末の日帰りには寺院や神社も目的地に。街を形作る
さまざまなものに興味があるが、京都といえば、やはり
数百年の歴史を有する寺院にも立ち寄って。そこには
周囲の喧騒から切り離された、しんとした風景がある。

時を重ねた建物の格子や柱や床。光に照らされた石畳
に沿って境内を進む。庭園の鮮やかな南天の赤い実や、
池に映り込む風景を楽しみながら霊宝殿へ。広隆寺を
訪れたのは、国宝の弥勒菩薩半跏思惟像を拝観する
ためでもあった。霊宝殿には、多くの仏像が立ち並ぶ
厳かな空間が広がる。時間を忘れその空間を楽しんだ。


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