やすこ

noteって流行ってだいぶ経つけど、やっぱ慣れないんだよなあ。

やすこ

noteって流行ってだいぶ経つけど、やっぱ慣れないんだよなあ。

最近の記事

おいクソガキ、想像してみろよ。

「死」と「私」は、或いは「私の生活」は、とても離れたところにあって、それはドラマの中で起きる非現実だった。おめでたいことに、アラサーなんて言われる年齢になっても、身近な人の死を経験したことがなかった。 そんなこんなで、いい年して甘ったれた、想像力の欠けた大人になった。 「身内の不幸」で休む人がいれば、ちゃんと「それはお気の毒に」と思えるし、知り合いの大切な人が亡くなってしまったときには「お悔み申し上げます」と言えるのが常識だと知っている。 でも、ずっと他人事だったのよ。

    • あんなに好きだった曲が、今は恐い

      新進気鋭のマルチアーティスト、Vaundyさんが好きだ。 特に「東京フラッシュ」が好きで好きで、憂鬱な朝に、ひとり寛ぐ昼に、仕事で疲れた夜に、何度も聞いた。 でも、今は聞きたくない一曲になってしまった。 STAGE4の癌にかかってるみたいかい? そうなの、両親がSTAGE4の癌なのよ。 やめて。考えさせないで。 1年前の私は、まさかこんな理由でお気に入りの歌が減るとは思いもしなかったでしょう。 大好きだった彼と過ごしていたとき、 眠る時にふと思い出して恥ずかしくな

      • 新型コロナウイルス体験談【他人事だと思ってるアナタへ】

        新型コロナウイルスは、私たちのような20代の“若者”や、持病を持たない健常者にとっては、大した脅威にならないかもしれない。「新型コロナウイルスは風邪だ」とは言いすぎだが、あながち間違っているともいえないのかも。そんな病気だから、気づかぬうちに感染し、感染させ、貴方の大切な人を間接的に苦しめるかもしれない。 だから今、健康で正常な判断ができる今、もしものときに備えて知っておいてほしいことがあります。2週間前の私に向けて、新型コロナウイルスを克服した今だから教えてあげられるアド

        • わたしは祈ることしかできない ー母の入院ー

          今日から母の入院生活がはじまる。 腹水が溜まってしまった大きなお腹で、歩くのもやっとな母を、病院まで送り届けることになった。 今、コロナウイルスの影響で入院患者との気軽な面会は許可されていない。次はいつ会えるのか、いつ退院になるのかもわからない。 ただでさえ元気をなくしているのに、家族に会えないなんて。 心細いのではないかと思い、冗談っぽく、「よくドラマで見るみたいにベッドの横でりんご剥いてあげられないんだね。お見舞い行こうと思っていたのに」と気にかけていることを伝えてみ

        おいクソガキ、想像してみろよ。

          癌の両親と、非日常モードの兄弟。

          「ママのガンが見つかった。俺よりも進行しているかもしれない」 父からの電話だった。不在着信2件と、送信後に取り消されたLINEの理由はこれだったのか。 「でもお前も仕事が忙しいだろうし、無理に帰ってくる必要はないよ。検査の後、ママは俺に何て言ったと思う?『これからよろしく、ガンの先輩!』だってさ。意外と明るいんだ。家事も俺と良太で上手くできているし、心配しないで。ただ、お前に伝えておかないといけないと思ってね」 父が明るく振舞っているのがわかった。だからわたしも父の努力

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