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ポーカーから学んだ大切な3つの事

 このたび、ラスベガスで行われたポーカーの世界大会「WSOP」に参加し、入賞を果たしました。1840人参加して、129位という成績でした。

 ポーカーはあくまで趣味なのですが、国内のイベントの賞品として今回の渡航費と宿泊費代程度を補助してもらえていたので、無料でラスベガス旅行ができました。そしてトーナメントで入賞したので、現地での滞在費まで出ました。実に素晴らしい恩恵ですが、思えばポーカーからは、もっと大切なことをたくさん得ました。

 ポーカーはチップと椅子があればできるといわれるほど簡単な要素でできているゲームですが、だからこそなのか、現実社会とダイレクトにリンクしているゲームのように思います。そこで、自分なりにポーカーから得た学びについてを書いてみます。入賞なんて大した結果でもないので説得力が今イチですが、これ以上の成績を収める予定もないし、一回こういうの書きたかったんでご勘弁ください。

1.相手が間違っていたら歓迎すべし

 相手のことを下手だと口で馬鹿にしても、チップは増えません。その下手なところを利用してバリューを得てこその正しいポーカーのプレイです。逆に、相手が全く下手なところが見当たらなかったら「テーブルにフィッシュ(弱いプレイヤー)がいない場合、貴方がフィッシュである」という格言どおり、自分のほうが弱いという事になります。相手が間違っていることがわかるのは、静かに歓迎すべきことです。

 これを知ってから、現実社会でも気が楽になりました。あいつは間違ってるのに偉そうだ、なんて思う時でも静かにそれを利益にできる時を待つことにしています。おかげで人の悪口を言わないで済むようにもなりました。

2.人は感情に支配されている

 ポーカーを始めるまで、自分のメンタルの弱さを知りませんでした。精神の弱さなんてすぐに克服できると思ってました。ところが実際は、ちょっと何かあったらすぐ正しい判断ができなくなりました。人は感情で判断すると聞いたことはありましたが、まさか自分もこんな数学が物を言うゲームですらそんな判断してしまうとは思いも寄りませんでした。相当訓練しないと常に理性的で正しい判断なんてできないのは明らかでした。

 ましてや数学を扱うわけでもない現実社会では、もはや感情が支配していると前提したほうが無難です。いつも論理的なつもりでいる人も多数いるでしょうが、それは自分の感情を肯定する理屈を選んでいるだけかもしれません。間違いなく、人は強く感情に支配されています。

3.自分のことを評価できるのは自分だけ

 どんな判断をしてそのプレイをしたのか、それを正しく知っているのは自分だけです。もちろん数学的な正しいプレイは知っている前提ですが、状況によりあらゆるアクションが肯定されるのがポーカーです。だから一部分しか観ていない他人の意見なんて参考程度にしかならないため、自分の間違いを自分で見つける必要があります。またポーカーは強い人が常に勝つゲームではないので、努力が結果に結びつかないことも多々あります。逆に努力をしていないのに良い結果だけ出ることもあります。俺TSUEEEEと俺YOEEEEを何回か繰り返し、いまは自分の努力を知っているのは自分だけと知りました。自分に甘いと、その分だけポーカーが弱くなる、ただそれだけなのです。

 現実社会でも「受験勉強より海を見るほうが大切だ」なんて良く言われますが、それが本当に本人にとって良いことなのか、それを評価できるのは自分だけだと思います。その結果が伴わなくて苦しくても、他人になんと言われようが常に自分を見直しつつ努力を続ける。いつか報われる日が来るとも限らない、その中を一人歩む。それが強さにつながるんだと思います。


 上記3つを知れただけでも、ポーカーをやってよかったと心の底から思っています。もっともっと強くなってブレスレットでも取れたなら、出版社からオファーが来るレベルの人生訓も書けるかもしれません。今回の旅でまた課題が見えて、ポーカーが強くなりたいという気持ちが再び芽生えました。まだまだ、ポーカーを辞める日は来なさそうです。

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