エスパースシルク存続危機に寄せて
重大情報が舞い込んできました。なんと、あのエスパースシルクが地主から退去を求められているということ。地主を説得するために署名活動が行われていますので、是非ともご協力いただきたい。
とは言え、地主さんはサーカス界の重鎮の署名を見ても分からないだろうし、そうなると数が頼みになるのだけど、エスパースシルクを実際に使った事がある人は限られているから、そんなに数は来ないかもなぁ。
というわけで、エスパースシルクをご紹介します。良い場所だと思ったら、ご署名お願いします。
エスパースシルクは、神奈川県松田駅の上の方の山の中にある、サーカス練習施設です。むごん劇かんぱにぃ所有で、作ったのは35年続く野毛大道芸の初代プロデューサーである三橋IKUOさん。
目の前には綺麗な小川が流れており、近くには蛍も群生している。
施設は大きな木造の倉庫を改造して、エアリアル、綱渡り、玉乗り、などが練習できるようになっています。
宿泊も出来るし、バルコニーでBBQも出来る。
あの日は、最高の夏休みだったなぁ。
エスパースシルクという施設は本当に最高なんですが、特に人の血が通っている施設だというところを推したい。
サーカス体験のインストラクターは日本の綱渡り第一人者いはらつトムさんなんですが、管理人として普段からここに住んでいます。
本物のサーカスアーティストが、本当にここで暮らし、練習し、作品をつくる。そこに素人が遊びに行けるプランがあるのは、この施設及びトムさんの懐の広さが為せる技。
サーカス自体、人間離れしている技を追求しているようでいて、実のところ人間の体から生まれるものなので、人間らしさの追求でもあると思います。ほら、神様ってサーカスしなそうでしょう?
外とまるっとつながってるようなでかい倉庫が、管理人であるトムさんを中心に、もの凄く人間味で溢れているんです。20年の積み重ねがあれば、尚更に人の息吹を感じます。
そこが、失われる。地元の村がダムに沈むような心地です。
オリンピック・パラリンピックの開会式・閉会式で見たように、日本にはサーカスが必要とされています。しかし、日本中で他にこのような施設はなく、ここが失われるということは日本が持つ人間らしさが一つ消える、という事のように思います。
願わくば、今後は地主さんも巻き込んで、ここにあるサーカスが楽しく続きますように。
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