ちきりんとイケダハヤトに見る「トランプ現象」

ネット有名人、ちきりんにしても、堀江貴文やイケダハヤトにしても、彼らには一定のファンがいて、ある共通項が見えてきて、そこが気になっている。

(これは彼らアルファな人たちに対する論考というよりも、そのフォロワー達や現象についての考察です。)

そのフォロワー達は、「成功者」に憧れているのではないだろうか。

そして「成功者の彼らのようになりたい、そのノウハウを得たい」から、本を買ったり、有料メルマガに入会するのではないだろうか。

それって、アメリカ大統領選のトランプ現象と重なって見えるんだよね。

貧しく、非エリート層が憧れるのは、かつての「ロッキー」のようなワーキングクラスヒーローではなく、ドナルド・トランプのようなビジネスでの成功者になってしまったあの現象である。

ちきりんとイケダハヤトは「脱サラ」しているのも共通項。

はあちゅうもそうですね。

脱サラに成功し、ネットで軽やかに「好きなことだけして生きている」ように見えるので、自分にもできるかもと思うのだろう。

それは、もちろん必ずしも悪いことではない。

ただ、成功者にファンがつくという構図が、やけに目立ってるなと思うのだ。
弱者を代弁するのは弱者代表ではなく、強者だという構図。

かつての吉本ばななや村上春樹への憧れに近いんだろうな。

当時は「軽やかな文体」や「ライフスタイル」が信仰の対象だったけど(出版社によるブランディング・広告が効いていた)、今はより世俗的な「売上」「フォロワー数」が憧れの源泉になっているように見える。

つまり、目に見える数字だ。
そしてライフスタイル信仰はより強化された。

今、「憧れの存在」とはわかりやすい成功者なのだ。

フォロワーを増やす最高の方法とは、フォロワーが多いことそのものだ。
売れるためには、売れることなのだ。

時代は成功者を求めている。

それは、絶望的な状況の裏返しなのだ。
成功者は、希望を提供してくれるからだ。

だから毎月の売上公開が、フォロワーの最高の関心事であり、最高のコンテンツなのだろう。

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