見出し画像

2023年振り返り

2023年もいよいよ終わります。例年のごとくあっという間だった印象ですが、思い起こすとものすごくたくさんのことがありました。私にとっては何と言っても川崎から熊本に引っ越し、熊本大学で特任准教授の仕事を始めたことが一番大きな出来事でした。また、2019年に自分が受賞するまで長年羨望の眼差しで見ていた芥川也寸志サントリー作曲賞の選考委員を初めて務めたことも忘れ難い思い出です。作曲もたくさんしました。仕上げた作品は曲集3つです。3つというと少なく感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、全24曲からなる歌曲集『1827年冬、孤独な旅の幻影 Illusion einer einsamen Reise im Winter 1827』、4曲からなる『ピアノ・エチュード集 第1巻 Klavieretüden, Erstes Heft』、6曲からなる合唱曲『愛と錬金術と衒学と L'amor, l'alchimia e la pedantaria』は全て合わせて演奏時間にすると130分を越え、書いたスコアの総ページ数は300ページを超えるので、かなり作曲に注力した一年でした。前2曲は今年初演していただき、『愛と錬金術と衒学と』は2024年3月に初演予定です。今年、私の音楽を演奏してくださった皆様に感謝しています。

noteもコンスタントに投稿し続けることができました。現在、週一投稿を続けられておりますが、今年は新しい業務が多く、これがとても大変でした。以前より短い日記のような投稿が多くなったのはそのためです。しかし私のnoteのメイン記事ともなっている連載「楽譜のお勉強」は、ほぼ2週間に一回続けることができました。これも、普段から読んでくださっている皆様のおかげです。決して「好き」を多く押してもらっている記事ではないのですが、久しぶりに会う作曲家仲間や友人に会うと、「読んでるよ」と言ってもらえることが結構頻繁にありました。どうもありがとうございます。

「楽譜のお勉強」、本年は第72回のアルヴォ・ペルトから始まり、第96回のジャチント・シェルシ、そして番外編のレオシュ・ヤナーチェクを含め、26人の作曲家の楽譜を勉強してきました。ラインナップは、順番にA. ペルト、E. シュルホフ、R. スモーリー、H. ケラー、C. ヴィヴィエ、Ch. タイ、C. R. アルシーナ、Th. デメンガ、A. シェーンベルク、W. ウォルトン、N. シェリフ、A. ルーセル、M. ダヴィドフスキー、L. レビッチ、F. ピルキントン、G. ブーケ、K. エスル、C. テッサリーニ、B. マントヴァーニ、P. ルジツカ、K. ハスハーゲン、A. ガブリエーリ、B. マルティヌー、G. イラーニ、G. シェルシ、L. ヤナーチェクという作曲家たちです。なかなかバラエティーに富んだ選曲で、色々なタイプの音楽を勉強したなと自分でも思います。来年も音楽の勉強を続けていきます。

2023年は皆様に大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

作曲活動、執筆活動のサポートをしていただけると励みになります。よろしくお願いいたします。