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美の舞台裏:無印良品さんの商品と見栄えの探究

今日は、無印良品さんで見かけた商品について
お話ししたいと思います。
あれ?この容器、
どうしたんだろう?と思いませんか?
なんでこんなに凹んでいるんだろう?と。

あれれ?何だか凹んでいます。。。。

私は化粧品会社に勤務しており、
商品開発に携わっています。
自社商品でも、このような事象があるのです。
原因は、容器の厚み、充填した時の処方の温度、
そしてその後の環境温度の変化が
大きく影響したりしていると予測されます。
製造した時は普通なのに、
その後暑かったり、急激に寒かったりすると
温度の影響を受け、
のちに容器が凹んでしまったり、膨らんでしまったりするのです。
自社でも同様な事象が発覚するたびに、
中身は全然問題ないのに、不良品として大量に破棄したり、
販売元から引き取ったり。
我々は頭を悩ませながら製造方法を改良しています。

日本人は見栄えに敏感な国民として知られています。
特に高価で販売されている商品は、
「見栄え」が重要視され、
化粧箱のシュリンク(ビニールのカバー)に
少しの傷が発見されても販売先から返品されることも。
しかしながらSDGsの観点からも
最近ではアウトレット製品や訳あり商品が受け入れられつつあり、
慣習や価値観が変化していることも感じます。
中身が素晴らしい商品であれば、
軽微な外見の問題も受け入れられる時代になってきたのかもしれません。

化粧品の箱なども見た目が重要

無印良品さんが販売している商品に出会ったことで、
私は少し驚きと同時に嬉しい気持ちに包まれました。
見た目にこだわる一方で、製品の本質に目を向け、
外見の些細な問題に対して寛容である姿勢は、
消費者としても、製造者としても、
そして販売者としても
考えさせられるものがあります。

美の真実は時に見えないところに広がっているもの。
無印良品さんの商品から得た教訓を通じて、
私たちは製品の本質と見た目のバランスを見つめ直す
良い機会となりました。

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