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作家の日々

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2019年2月の記事一覧

『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)はこうして生まれた③

『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)はこうして生まれた③

 『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)、各書店様、WEB書店様などで好評発売中です。

 『奇説無惨絵条々』の冒頭部分、試し読み公開中です!

 というわけで、猟奇的な短編を書かせていただくことになった谷津なのですが――。
 実は、わたしは昔からある種の抑圧を感じていました。
 猟奇、犯罪、犯罪実録といったものを読むのが好き(とはいえわたしのは正直ミーハー程度のものです)と口にすると、皆から「そんな悪趣

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【拡散希望】『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)標準発売日です

【拡散希望】『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)標準発売日です

 『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)、発売しました!

 『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)試し読みできます。

 はい、本日は『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)の標準発売日です。わたしのnoteを読んでくださっている方には「標準」の意味もお判りいただけますね。おさらいですが、(他ジャンルのことはよく分からないのですが)文藝の場合、発売日を一律に縛っているわけではなく、届いた瞬間に書店さんに置いてもよいという

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『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)はこうして生まれた②

『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)はこうして生まれた②

 『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)、各書店様、WEB書店様などで好評予約中です。

『奇説無惨絵条々』の冒頭部分、試し読み公開中です!

 2016年の6月某日昼間、わたしは新橋のフーターズにいました。
 フーターズというとあれです。タンクトップにホットパンツのコスチュームに身を包む若いウェイトレス(フーターズ・ガールというそうです)を横目に酒を飲む、いかにもアメリカらしいド派手なスタイルの居酒屋さ

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『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)、目次公開

『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)、目次公開

 『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)、各書店様、WEB書店様などで好評予約中です。2/27発売予定。

 『奇説無惨絵条々』の冒頭部分、試し読み公開中です!

 はい、今日は発売三日前ということで、目次の公開をします!
 実は目次を公開してしまうと、ある程度の仕掛けが分かってしまうと思いますが、まあしょうがないことです。
 というわけで、公開。

 はい、お分かりの方はお分かりですね。
 そう、『奇説

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『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)はこうして生まれた①

『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)はこうして生まれた①

 『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)、各書店様、WEB書店様などで好評予約中です。

『奇説無惨絵条々』の冒頭部分、試し読み公開中です!

「『おもちゃ絵芳藤』は、たぶんしばらく谷津さんの名刺代わりの小説になると思いますよ」

 『おもちゃ絵芳藤』で並走してくれた編集者さんが、発売直前の打ち上げの際に口にした一言です。
 その時、嬉しさと憂鬱さが入り混じった複雑な感情に苛まれた、というのが、わたしの偽

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「歌川芳幾」展を見学しました&「曽呂利」(実業之日本社文庫)売れているそうです

「歌川芳幾」展を見学しました&「曽呂利」(実業之日本社文庫)売れているそうです

 『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)、各書店様、WEB書店様などで好評予約中です。

 『奇説無惨絵条々』の冒頭部分、試し読み公開中です!

 さて、本日2/23は、いつもTwitterなどでお世話になっております静岡大学教授の小二田誠二先生のお招きで静岡に行っておりました。
 静岡県清水市(2019/2/24加筆 清水は現在静岡市に編入されているとのお知らせをいただきました。つまり、正確には「静岡県

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(長期的スパンで)書きたいものはありません

 WEB連載の「桔梗の人」よろしくお願いいたします! と共に、2019年2月新刊の「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)と文庫化「曽呂利」(実業之日本社)もよろしくお願いいたします。

 実はわたし、「書きたいものがない」作家であります。
 と、こんなことを言うと意識高い系同業の方から怒られてしまいそうなのであえて言葉を足しますが、「今現在こういうものが書きたい、とか、五年後までにこういう小説に取り組んで

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紀伊國屋笹塚店様での合同サイン会所感

紀伊國屋笹塚店様での合同サイン会所感

 WEB連載の「桔梗の人」よろしくお願いいたします! と共に、2019年2月新刊の「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)と文庫化「曽呂利」(実業之日本社)もよろしくお願いいたします。

 昨日は紀伊國屋書店笹塚店様での合同サイン会でした。

 何この出オチ感。
 はい、赤いちゃんちゃんこに頭巾姿でサインをさせていただきました。この格好は発売したばかりの『曽呂利』(実業之日本社文庫)の主人公、曽呂利新左衛門

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史料のよこみち辿り(もう一人の曽呂利)

史料のよこみち辿り(もう一人の曽呂利)

 WEB連載の「桔梗の人」よろしくお願いいたします! と共に、2019年2月新刊の「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)と文庫化「曽呂利」(実業之日本社)もよろしくお願いいたします。

 あんまり「曽呂利」のプロモーションと関係ないのですが、実は歴史上、曽呂利新左衛門を名乗った人はもう一人います。

 明治期の二世曽呂利新左衛門さんです。
 上方落語の人で、諸芸に通じていた方のようです。なんというか、正統

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なぜ「曽呂利」を改稿しまくったのか(昨今の出版事情を絡めながら)

なぜ「曽呂利」を改稿しまくったのか(昨今の出版事情を絡めながら)

 WEB新連載の「桔梗の人」よろしくお願いいたします! と共に、2019年2月新刊の「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)と文庫化「曽呂利」(実業之日本社)もよろしくお願いいたします。

 ここのところ、毎日のように「四割差し替え」と叫び続けているおかげで「あいつ暇なんじゃないか」と思われている節のある作家・谷津矢車だYO! どうもこんにちは。

 さて、今日はちょっと真面目な話をしましょう。
 なぜ、四

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岩塚製菓さんのおつまみアンバサダーに就任しました

 WEB新連載の「桔梗の人」よろしくお願いいたします! と共に、2019年2月新刊の「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)と文庫化「曽呂利」(実業之日本社)もよろしくお願いいたします。

 今日も告知的なアレなのですが。

 岩塚製菓さんのおつまみアンバサダーに就任(?)しました。

 以前のエントリでもお話ししましたが、以前、坂井希久子、誉田龍一両先生(五十音順)、くまざわ書店南千住店の阿久津店長ととも

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