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2020年7月辺りから文芸書がヤバいという話

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 いやー、すごいことになってますよ、谷津びっくり。

 えっ、何が、って?
 いえね、2020年7月頃から、文芸書がすごいことになっています。
 えっ、不景気の話? そんなの聞きたくない?
 いや違いますよ。力作・労作・傑作の嵐なんですよ。祭りだわっしょい!
 ご存じの方もいらっしゃると思いますが、わたしは一応本読みの端くれで、ほどほどに本を読んでます。で、業界の片隅にもおりますもので情報も得やすいのですが、まあそのなんだ、読書クラスタを四半期は話題沸騰にさせそうなポテンシャルを有した作品が毎週のように刊行されてます。

 やや内輪話をすると、本が売れなくなったことで、若手・若手中堅の間で品質主義が次第に高まっており、特に単行本はじっくり練ってじっくり出そうという傾向が高まっています。そうした現状がある中、コロナ禍によって版元さんの刊行ペースが乱れ、本来上半期に刊行するはずだった作品が今になってとばっと刊行されている感じなのです(これは中堅から大御所作家にかけても同じ傾向がある様子)。
 作り手としてはたまったもんじゃありませんが、読者からすればこんなにありがたいことはありません。
 だって、書店さんに足を運んで適当に手に取ったとしても、力作・労作・傑作に当たる可能性が高いんですよ?

 そんな時期に新刊を出すのがマジで怖いんですが、わたしも九月刊で力作を出すので、皆さんよろしければ手に取っていただきたいんだぜ。

 というわたしの宣伝は抜きにしても、今、文芸書がとんでもない激戦区になってます。それゆえに、読者の皆様、今がチャンスですぜ。
 不景気は絶対悪ですが、わずかばかりユーザーさん側の利益があります。それは、メーカー側が過当競争にさらされることで切磋琢磨が進み、結果としてよい品が登場することなのです。
 もちろん、不景気が行きすぎるとメーカーの体力が尽きてしまう危険性は常にあります。わたしが不景気を絶対悪と呼んでいるのはまさにそれゆえですが、一方で、今、実際問題、素晴らしい本が出まくっていますし、今年12月までに向けて本の刊行が相当すごいことになりそうです。
 そんなわけで、皆で乗ろうぜ、このビッグウェーブに!

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